1次陽子ビームのエネルギーが ニュートリノ・フラックス

1次陽子ビームのエネルギーが
ニュートリノ・フラックスおよび機器に
与える影響について
市川 温子
nm フラックス
同じビームパワーでは
• フラックスは陽子のエネル
ギーが低い方が大きい。
(ただし、ハドロン生成モデルの
せいかもしれない。)
• 高エネルギーのテイルは、陽
子のエネルギーが低い方が、少
ない。
(K中間子の寄与が小さくなるた
めと考えられる。)
ne フラックス
同じビームパワーでは
• neフラックスも陽子のエネルギー
が低い方が大きい。
(ただし、ハドロン生成モデルのせい
かもしれない。)
• nmに対する比としては、あまり依
存性がない。
バックグランドを生成する高エネルギーのテイルは、1次陽子ビームのエネ
ルギーが低い方が小さい。(例えば30GeVでは、50GeVに比べて~20%小さ
い) そのため、物理の観点からは、1次陽子ビームのエネルギーが低い方
が有利である。ただし、統計誤差の寄与の方が大きいので、ビームパワーの
方がより、重要ではある。
機器に対する影響
短パルスの大強度ビームが物質に入射すると、瞬間的な温度上昇により熱衝撃が
発生する。特に標的、第一電磁ホーンにおいて最も厳しい。(ぎりぎりの設計になってい
る。)
1次陽子ビームのエネルギーを低くして、繰り返し周期を上げることにより同じビームパ
ワーにする場合、
長所
• 標的、電磁ホーンにおける熱応力が軽減する。(次ページ参照)
• 陽子ビームライン磁石の磁場が低くなるため電気代が削減される。(∝E2)
• 超伝導磁石のクエンチにたいする裕度が上がる。
短所
• ビーム窓の熱負荷が増加する。ただし、冷却能力を高めれば対応可能と思われ
る。
• エミッタンスが大きくなるので、ビームロスは増える可能性がある。
長所、短所ともにあるが、標的および第一電磁ホーンにおける熱応力の問題は深刻であ
り、総合的に見て、低いエネルギー、高い繰り返し周期の方がビームラインにとって好ま
しいと(個人的には)思う。
標的および第1電磁ホーン
の瞬間的温度上昇
(zはビーム軸に沿った位置)
Neutrino Flux ∝ ~ Proton beam power (Ep x Np)
• 750kW @ J-PARC 50GeV (design)
Beam power vs Ep
• Np∝(rep.rate)∝(Tinj+ a x Ep) -1
– Higher Ep  Higher power
– (If Tinj=0, Power indep. from Ep )
Tinj
• Energy:
– High: small beamless beam loss
– Low: less thermal shock
nm flux/proton (a.u.)
High Intensity
50GeV
40GeV
30GeV
0
1 En(GeV)
Peak Flux normalized
by Beam Power
• Important thing: Leave Options
Impact on Facility
•
Controlling BEAM LOSS is CRITICAL
–
–
•
Radio-activation of beam line components
Radiation shielding
Cooling problem
–
–
50
30
40
Proton Energy (GeV)
Most of 750kW heat deposited in target area, decay volume,
beam dump
(cf ~13kW escaped with neutrino)
Ep: proton energy, Tinj: injection time
Np: # of protons in a given time,