介護に役立つリハビリテーション 「寝返り・起き上がりのリハビリ・介助方法」

●●●起き上がり(図2,3参照)●●●
リハビリテ
ーション
介護に 役立つ
ベッド上 例)左片麻痺
2
1
図2 起き上がり(左片麻痺)
な動作でも、効率よく動作を行うことで無駄な力を使
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わず、介護者の負担も減ります。
ご紹介します。
防災・震災特集Ⅲ
防災・震災特集Ⅲ
1 寝返りをします。
今回は、ベッド上での寝返りと起き上がりの方法を
2 右脚を左 脚の下に入れたままベッドの端か
リハビリテーション科 理学療法士
ら下ろします。
小田 陽子
3 右肘を突き(片肘立て)、肘を 伸ばして手で
●●●寝返り(図1参照)●●●
4
4 座った 姿 勢 は 、両 足 が 床 に 着くように 座り
1
介助方法
寝返りは原則麻痺のない方への寝返りとなります
なるべく深く足を組むようにします。
お腹の上に置き
2 左腕で右手首を持ち、
検査まるわかり
ます。
もしくは
「骨盤→
3 「顔→肩→お腹→骨盤」
肩→顔」
の順になるように横を向きます。
2 足の重さを利用して上体を起こします。腕で
2
介助方法
介助者が腰痛にならないために・
・
・
1 介助者は寝返る側に立ちます。
●できるだけ患者さん(介護される人)に近づく。
●自分 の 体 重 移 動 を 利 用し 、腕の力だけで行わ
ないこと。
2 動 作 の方 向 を 知らせて 膝 を立 て 寝 返
りする方向に顔を向けます。
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3 肩と立てた膝を持ちゆっくり倒します。
図1 寝返り(右片麻痺)
不適応な場合(介助方法の変更が必要)
不適応な場合(介助方法の変更が必要)
●医師より頚部の屈曲・回旋、椎体の回旋、股関節の屈曲・内転・内旋が禁じられてい
る場合。
( 股関節人工骨頭置換術後、関節リウマチ、脊椎関節固定術後など)
●腰を捻ると腰痛が出現する場合。
12 - もしもし 2011.Sep./Oct.
図3 起き上がりの介助
●脚をベッドから下ろすと腰痛が出現する場合。
●腕で支えることができない場合。
(リウマチの炎症など)
●起立性低血圧を起こしやすい場合。
13 - もしもし 2011.Sep./Oct.
介護に役立つリハビリテーション もしもしフォーラム
介護に役立つリハビリテーション もしもしフォーラム
支える力がある場合は介助を少なくして、
できるだけ本人の力でできるようにします。
2
検査まるわかり
支え、
脚をベットから下ろします。
決して頭を持ち上げようとしてはいけません。
無理な力を加えると痛みが出てしまいます。
両脚をベッドから下ろすときは、
お尻がベッド
からずり落ちないように気をつけましょう。
1
ハロー健康
ハロー健康
1 起き上がる側に立ち、
肩に手をまわして頭を
(麻痺のない側)脚を右脚の下に入れ、
1 左
防災・震災特集Ⅴ
防災・震災特集Ⅴ
ましょう。
片麻痺の場合 例)右片麻痺
防災・震災特集Ⅳ
防災・震災特集Ⅳ
ベッドを押すようにして起き上がります。
このときお尻を 支 点にすると、少ない力で
起き上がることができます。
防災・震災特集Ⅱ
防災・震災特集Ⅱ
寝る・起き上がる・座る・立つ・歩くといった基本的
防災・震災特集Ⅰ
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3.寝返り・起き上がりのリハビリ・介助方法