千葉地域の概要(PDF:629KB)

千葉地域の農業の概要
平 成 2 5 年 4 月
千 葉 農 業 事 務 所
千葉地域:千葉市、習志野市、市原市、八千代市
農家戸数: 8,115戸
耕地面積:10,574 ヘクタール
うち水田: 5,001 ヘクタール
畑 : 5,579 ヘクタール
資料 農林業センサス(H22 年)
耕地面積調査(H23 年)
千葉地域農業産出額(18年)の構成
豚鶏等
畜産
18.9%
乳用牛
12.7%
米
17.0%
農業産出額
他耕種
0.6%
花き
3.3% 果実
5.6%
豆類・
いも類
6.5%
278億円
野菜
35.4%
資料 生産農業所得統計
千葉地域は、早くから都市化の進んだ習志野市・八千代市・千葉市北部及び市原市北部の
都市近郊農業地域と、千葉市南部及び市原市中央部の平地農業地域、緑豊な市原市南部の丘陵
農業地域に大別されます。
都市近郊農業地域では「ほうれんそう」
、
「にんじん」や「なし」など野菜・果樹を中心とした
集約経営、平地農業地域では「水稲」と「秋冬にんじん」
、
「だいこん」等の露地野菜・花きや
畜産等の複合経営、丘陵農業地域では畜産の大規模経営など、多様な農業が展開されています。
また、各地に整備された直売施設や観光農園等が、都市と農村との交流拠点となっています。
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農
業
作 物
地域の条件を活かした水田経営が展開されています。
地域内の畜産農家と連携し、有機物を活用した水稲栽培が
各地で行われているほか、一部の基盤整備事業実施地区で
は汎用化した水田を活用し、効率的な栽培・生産体系が
組まれています。また、畑作物、特に落花生は千葉市が
県内有数の産地です。近年、生産者による煎り莢の加工
販売や、ゆで豆用品種の生莢販売等も行われています。
作付面積
野 菜
水稲 4,034ha(H24)、落花生 1,191ha(H18)
にんじん、秋冬だいこん、いも類を柱とした
露地野菜の栽培が盛んです。また、千葉市・習志野市では、
ほうれんそう・こまつな等の軟弱野菜の生産を行っています。
各地のいちごやトマト栽培では、消費地に近い立地条件を
活かした観光・直売も増えています。また、「ちばエコ農産
物」の認証など、環境にやさしい農業に積極的に取り組んで
います。
作付面積(18年)
:ほうれんそう 359ha、にんじん 283ha、だいこん 200ha、ねぎ 186ha、
ばれいしょ 166ha、さといも 161ha、スイートコーン 109ha、えだまめ 109ha、
さやいんげん 88ha、キャベツ 72ha、そらまめ 65ha
畜 産
千葉市と八千代市では都市近郊及び台地畑作地帯で、また、
市原市では台地畑作地帯と水田地帯及び南部中山間地帯で
酪農、肉牛、養豚、養鶏がそれぞれ営まれています。
畜産農家で生産される堆肥は管内の耕種農家に供給され、
「ちばエコ農産物」の生産にも役立っています。
また、飼料米やイネWCS※、転作麦わら及び稲わらの収集・
利用など耕畜連携の取組も盛んです。
飼養頭羽数(H24 年)
:乳牛 3,490 頭、肉用牛 200 頭、
豚 40,200 頭、鶏 600 千羽、ブロイラー 341 千羽
※イネWCS(ホールクロップサイレージ)‥稲の子実、茎葉を同時に収穫し、
サイレージ化した粗飼料
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果 樹
なしを中心に、かき、いちじく、ぶどう、もも
などバラエティに富んだ果樹が生産されています。特に、
市原市のいちじくは県内最大の産地です。販売も市場出荷に
加え直売や地方発送、観光もぎ取り等多様です。
最近はブルーベリーの生産も増えています。
結果樹面積(H18 年)
:なし 151ha、かき 10ha、いちじく
9ha、ぶどう 4ha、もも 3ha、ブルーベリー 2.4ha
花 き
花き生産では、シクラメンを柱とした鉢花、パンジーを主力
とした花壇苗、洋ラン、エラチオール・ベゴニア、クレマチス
など観葉鉢物等の多種多彩な鉢物が生産されています。
消費地にあることから、農産物直売所に鉢物、花壇苗、
ストック、トルコギキョウ、小ぎく等の切り花類が出荷されて
います。
後継者
若手後継者の知識習得や技術向上、将来目標の設定を
目指す研修「農業経営体育成セミナー」
、
「青年農業者スキルアップ研修」
を開催しています。
農業後継者の減少が叫ばれる昨今ですが、毎年、新たに就農した若手
が、年齢や経営品目を越えて、活発に意見交換しながら研修に参加して
います。
農村女性
ゆとりとやりがいのある農業経営を目ざして、女性農業者の主体的
な経営参画に取り組んでいます。特に、次代を担う若手女性農業者の
経営参画とネットワークづくりで、暮らしやすい農村づくりを進めて
います。
また、地域活性化に向け、体験交流を取り入れた起業活動、
農村文化や生活技術を伝承する食育活動など消費者と連携し、農業・
農村の PR を行っています。
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農業農村整備
当地域の先人たちは、河川の豊かな水の恵みを利用
した「水車」、
「板羽目堰」等の利水技術を考案し、
耕地整理とともに地域の農業を発展させてきました。
これらの水利施設は農業農村整備事業の実施により、
頭首工や揚水ポンプに代り安定した用水が確保できる
ようになりましたが、施設の老朽化に伴い管理費も
増大していることから、近年は「農業水利施設ストッ
クマネジメント事業」等の施設更新・延命対策事業も計画的に行われています。
「経営体育成基盤整備事業」等の実施により、水田の大区画化・土地利用集積が促進され、大規模経営が
可能となり、水田の汎用化に伴い麦や大豆の作付けも進みました。
ほ場整備状況:水田66%、畑 7%
(写真:市原市海上地区の麦作と西広堰)
都市型農業の展開
千葉市を中心に野菜・果樹の経営が多く営まれており、市街地
の中に農地が点在する東地域では、
「新鮮で顔の見える農産物の
供給」
、都市住民の「自然との触れあいの場」や「生産者との交
流の場」の提供等、消費者と生産現場が近い特徴を生かした都市
型農業が展開されています。
主な直売所・交流施設:
千葉市:しょいか~ご千葉店、習志野市:しょいか~ご習志野店、市原市:あずの里いちはら、
八千代市:八千代ふるさとステーション
直売所・交流施設等数:
直売所 33 ヵ所、観光農園・交流施設 31ヵ所、朝市・夕市 7ヵ所、
市民農園 47 ヵ所(4,215 区画)
(H24 調査)
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