Title 心不全患者の運動負荷中及び回復期の左室動態の変化 - 金沢大学

Title
心不全患者の運動負荷中及び回復期の左室動態の変化 : VESTによる
検討
Author(s)
横井, 宏佳; 広田, 正明; 臼田, 和生; 広田, 悟志; 中村, 由紀夫; 高田, 重
男; 池田, 孝之; 小林, 健一; 滝, 淳一; 村守, 朗; 久田, 欣一
Citation
Issue Date
1990-07-21
Type
Conference Paper
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URL
http://hdl.handle.net/2297/29344
Right
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http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/
心不全患者の運動負荷中及び回復期の左室動態の変化
(VESTによる検討)
横井宏佳′広野正明,※臼田和生※
広田,悟志瀞中村由紀夫,※高田重男※
池田孝之瀞小林健一,※滝淳一※※
村守朗,※※久田欣一※※
〔目的〕
秒まで+12%増加、EFは負荷後40秒まで+21%
増加したがその後減少した。仰臥位では、SVは
ヒトにおいて運動負荷時及び回復期の左室動態
の変化は未だ明らかではない。本研究の目的は、
負荷後40秒まで+25%増加、EFは負荷後40秒ま
携帯用持続心機能モニター(VEST)を用いて、心
不全患者,健常者の立位,仰臥位運動負荷時,回
で+21%増加した。EDVは立位,仰臥位とも負
荷後減少した(図3)。心不全患者の運動負荷後
復期の左室動態を比較検討することである。
回復期、立位ではSVは負荷後100秒まで+7%
増加、EFは負荷後100秒まで+13%増加したが
その後減少した。仰臥位では、SVは負荷後120
秒まで+22%増加、EFは負荷後40秒まで+20%
増加した。EDVは立位、仰臥位とも負荷後減少
した(図4)。以上より、運動負荷後回復期にお
いて健常者,心不全患者ともEDVの減少にもか
かわらず一過性のSV,EFの増加を認めた。EF
の最大変化率は立位に比し仰臥位で大で、心不全
患者に比し健常者で大であった。最大EFを示す
時間は、負荷後健常者に比し心不全患者で大であ
〔対象と方法〕
洞調律の健常者9名(36±16歳)拡張型心筋症
6名(44±17歳)を対象とした。安静時の駆出率
は健常者54±17%、拡張型心筋症30±4%と後者
で有意に低下していた(P<0.01)。アロカ社製
VESTを装着後、まず仰臥位自転車エルゴメー
タにて最大運動負荷を行い60分安静の後、座位自
転車エルゴメータにて再度最大運動負荷を行った。
負荷は25Wより開始し2分毎に25Wずつ増加
させた。検出器から得られたデータはデジタルフ
ィルタリング法にて収縮末期と拡張末期を検出し
った(図5)。
20秒間隔にtimeactivitycurveを求めEDカウン
トの70%をbackgroundとして減算し、左室拡張
〔結語〕
1)心不全患者,健常者を対象に、仰臥位,立位
末期容量(EDV),左室収縮末期容量(ESV),一回
拍出量(SV),左室駆出分画(EF),心拍出量(CO),
運動負荷時,回復期の左室動態を携帯用持続
心機能モニター(VEST)を用いて検討した。
2)健常者の運動負荷時の心拍出量の増大には心
収縮`性の増加及びFrankStarling機序による
1回拍出量の増加と心拍数の増加が関与して
心拍数(HR)を算出しトレンドグラムとして表示
した(表l)。
〔結果〕
健常者の運動負荷時、立位ではEDVは負荷後
120秒まで+12%増加、SVは負荷後360秒まで+
いた。
3)心不全患者の運動負荷時の心拍出量の増大に
はFrank-Starling機序による1回拍出量の増
加と心拍数の増加が関与していた。
4)健常者,心不全患者とも運動負荷後回復期に、
心収縮性の増加による一過`性の1回拍出量の
43%増加、EFは負荷後360秒まで+29%増加し
た。仰臥位ではEDVは負荷後20秒まで+3%増
加、SVは負荷後300秒まで+23%増加、EFは
負荷後300秒まで+12%増加した(図1)。心不全
患者の運動負荷時、立体ではEDVは負荷後20秒
まで+10%増加、SVは負荷後80秒まで+22%増
加、仰臥位ではEDVは負荷後20秒まで+1%増
加、SVは負荷後20秒まで+4%増加した。立位,
仰臥位ともEFは負荷後低下した(図2)。健常
者の運動負荷後回復期、立位ではSVは負荷後40
増大がみられた。
5)運動負荷後回復期の一過性のEFの増加は、
立位に比し仰臥位で大で、心不全患者に比し
健常者で大であり、健常者では負荷後より早
期にみられた。
※金沢大学第一内科
※※同核医学科
7
PatientsCharacteristics
NoMFAge(yrs)EF(%)
…M…:::::fWト:::11…
DCM
Methods
100 W
Supine&UprigmExercise
75W
BicycleErgometer
50W
ContinuousMonitoringofLVFunction
byVEST
25W
Symptom
2mm
Limited
Cardiac-Besponses Durin
u皿gu
号80
ノーo-o-o-
(%)
(%)
:'二鱒
(%)
EF(29%)
塾pin旦
等10
(%)
+40
Exercisein PatieniswithDCM
Upriqht
sLun且
sW43%)
o40
q表1
EF(12%)
EDV(10%)
0
0
0
EDV(3%)
0
ESV
ESV
ESV
・30
0
・30
c30
100200300400
0
010020030040D
ExTIme(SBC)
100200300400
Ex、Time(sec)
▲図2
CardiacResponsesDurinqRecovervinNormaISubiects
CardiacResponsesDurinqRecovervinPatientswithDCM
塾ロn.皇
旦匹ghl
Supine
■
24
印倒印扣如000
2判
01000000
u四g皿
8仇642
010000m0
8松642
・卦
■
0
0
Ex・Tlme(sec)
Ex・TIme(SBC)
▲図1
・30
100200300400
100200300o
100200300
RecoveryTime(sec)
0
RecoveryTIme(sec)
▲図3
1002003000
RecoveryTlme(sec)
▲図4
迦h且ngu三ETimetoMaximaIEF
30
150
0
2
100
0
1
④⑤巨旦。ま
50
0
NormalDCM
-P<Op5-
L----NS-I
NormaIDCM
L---p<005--」
I_P<0051
100200300
RecoveryTime(sec)
q図5