キャリアステージに応じた人材育成指標 - 横浜市

H22.3.23
教育センター・研修だより
教育センター・研修だより
横浜市教育センター
仕掛ける
メンターチームの設置率
89%
育成
人材
「初任者 研修の状況等ア ンケート」より
つ く る
どこからでもいい
『育成の風車』に
風をあてることから始めよう
動 か す
引き継ぐ
人材育成のポイントは
やる気と自己のキャリアアップ
今回の研修だよりは、
今までお知らせをしてい
なかった研修を取り上げ
たり、「初任者研修の状
況等アンケート」の結果
をお知らせしたりしま
す。
管理職研修
よこはま学校経営塾
第5期
報告会より
よこはま学校経営塾(第5期)は、希望制の副校長研修です。
平成21年度は「人材育成」を柱とし、課題別グループで、
自主的に研修を行ってきました。
2月10日には報告会を行いました。
各グループのテーマとキーワードをお知らせします。
チーム力の育成とリーダーの育成
管理職自身が日々自己研鑽を積み、
メンターチームを
生かした人材育成
∼組織作りから活性化まで∼
人材育成こそが学校経営の要
自己育成を図る
初任∼10年次を
いかに育てるか
∼鍵を握る自己観察書∼
組織力を活かした人材育成
∼児童生徒理解・
授業改善を軸として∼
学校全体の指導力向上を図ろう
自己観察書を活かして人材育成を
『育成の風車』
人材育成を意識できる主幹教諭の育成
∼主幹教諭を育てる管理職のあり方∼
主幹教諭が活躍できるような組織作り
小中一貫ブロック活用した人材育成
∼小中の観の違いを
人材育成にどう生かすか∼
小中の良さを生かした人材育成
∼学年研究会のあり方∼
小学校、中学校どちらも
教科担任制は人材育成の一方法
教師力を高めるには、
子どもたちのつまづきと
悩みを理解すること
学校教育の成否の鍵は教師力の向上にあります。人材育成においては、教職員一人ひとりが自己の
課題を明確にし、さらなるキャリアアップを目指すことができるようにすることが大切です。そこで、
研究研修指導課では、教職員のキャリアアップをサポートする「教職員のキャリアステージにおける
人材育成指標」を策定しました。
1
教職員のキャリアステージと各期のねらい
期のねらい
教職員のキャリアステージ
基礎能力開発期
研
修
学級経営、教科等指導等の担当の業務を中心に、授業力の基礎・
基 初任者
本と教師としての素養を習得する。
初任2・3年目教員
担当業務遂行能力や授業力のさらなる向上のため、市や区の研究 5年次教員
基礎能力活用期
活動、教育課程、教育課題等での新たな取組にチャレンジする。
10年次教員
教育専門職としての経験を活用してさらに磨きをかけるとともに、教 21年目教員
教職経験力活用期
職員へ様々な場面で指導助言を行い、学校運営参画力の向上を図る。 31年目教員
学校内外の研究活動、教育課程、教育課題等の推進に取り組み、 主幹教諭
学校運営力開発・活用期
学校運営の基礎を習得し、学校改善に向けたマネジメント能力の質的 副校長昇任候補者
向上を図る。
組織・経営マネジメント力
開発・活用期
2
学校経営の責任ある立場として自らのマネジメント力のさらなる向上 副校長
を図るとともに、リーダーシップを発揮して学校経営を担う。
校長
人材育成指標の活用
「教職員のキャリアステージにおける人材育成指標」には、大きく3つの活用法が考えられます。
①
教職員一人ひとりが自らの資質能力を把握し、キャリアアップを図るために目標設定をすると
きの手がかり。人事評価システムに基づいた自己観察書記入の際や自己評価、面談時に活用。
②
組織的な人材育成の指標として、校内OJTにおける目標設定に活用。メンターチームの年間
計画立案の際の参考として活用。
③
教育委員会においては、教師力向上を図る研修体系構築のための指標として活用。この指標を
基に、研修機会の充実、ニーズに応じた研修を企画。
このように、様々な場面で活用することによって、具体的な目標設定が可能になり、教職員一人
ひとりのキャリアアップにつながります。
【教職員】
【教育委員会】
研修体系構築の指針
活用
活用
自己観察書記入時、評価時
人材育成指標
活用 【 学 校 】
組織的人材育成の指標
*
「人材育成指標」については添付の資料をご覧ください。
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初任者(初任∼3年目)の姿について、初任者配置校に「初任者研修にかかわる実態調査」を
12月にお願いいたしました。全対象校から回答をいただき、ここに、一部を紹介いたします。
この結果は、今後の初任者研修の改善に活用させていただきます。
御協力ありがとうございました。
この3年間に配置された初任者(教諭)の人数について
3年間で、初任者が5人配置された学校が108校、6人の学校が
110校、7人以上が101校でした。ほとんどの学校で、毎年初任
者が配置されていることになります。
使命感・意欲・責任感について
初任者の「使命感・意欲・責任感」が「非常に優れてい
る」「優れている」と高いものがあるととらえている学校が
合わせて54%でした。「普通」を合わせると95%となり
ます。
子どものためにと願う気持ちを強くもっている初任者がい
ると回答した学校がほとんどでした。これは、教育に携わる
者としての根幹部分であると思われます。「初心」を大切に
磨きをかけ、今後のさらなる成長を期待をしています。
学習指導力(授業力)
学習指導力については、初任2年目3年目研修との連続性
も大切にし、各校のメンターチームをはじめとする校内研修
を充実させながら、さらに継続的な力量向上が求められてい
ます。
児童生徒理解
今後力を入れてほしい
校外研修について
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児童生徒理解
指導と評価
安全管理・危機対応
学習指導の実践
人権教育
特別支援教育
学習指導要領・横浜の教育
コミュニケーション体験
コンプライアンス
体育指導・理科指導の
基礎基本(小)
指導
児童生徒理解をする力は、教職員としての常に磨き続けたい重要な力です。初任者研修の振り返り
の中に「目の前の子どもとのかかわり」について、正直な悩みや課題等の記述もありました。「みん
なで育てる」「仲間と育つ」をキーワードに、初任者に対しての学校での支援に感謝するとともに、
今後も指導主事も含め、組織的な体制のもとで初任者を支援し続けていきたいと考えます。
初任者研修「閉講式」振り返りカードより
・初任者の方々の話を聞き、それぞれの先生方にそれぞれの思いやエピソードがあるのだと思った。
1年間を振り返り、言葉で伝えることで再認識し、改めて目標をもってがんばろうという気持ちにな
ることができた。
・教師の仕事とは「自分自身の思いを子どもに伝えていくこと」という言葉が心に響きました。教科指
導、学級経営を通して勉強を教えるだけでなく、子どもの心を育てる事にも力を尽くしていきたいと
思いました。
・今日で終わりでなく、これからスタートさせていくという思い。この1年の研修、出来事を次へつな
げていくという思いが強くなった。これからも、まっすぐ子どもたちと向き合っていきたい。
・1年間の研修を通して、教員同士がすすんで情報を交換し、意見を交わし合うことの大切さを学びま
した。今後もたくさんの方々と力を合わせて子どもにとって最善の教育をしていきたいと思います。
今年度は、本センターより、5名の方が民間企業と文部科学省に1年間派遣されました。
2月16日には副校長昇任候補者を対象とした研修(長期企業等派遣報告会)で研修の成
果を発表しました。
<派遣された方からの報告>
○研修で最も感じたことは教育出版企業と
してのあり方であり、そこに集う社員の
方々の真摯な姿勢でした。この1年間で得
た経験は教育現場では触れることのできな
い本当に貴重なものでした。
(派遣先:旺文社
稲葉雅彦主幹教諭)
○全国の先生方と連絡を取り、原稿依頼・編
○学校を離れて「教師は本当にいつも子ど
集、デザイナーやイラストレーターとの打ち
もたちや保護者のことを考え情熱をもって
合わせ等,様々な人と出会うことができまし
向き合っている」ことを改めて感じました。
た。学校を外側から見るという貴重な1年間
専門性を磨き、取組を明確に説明すること
でした。
で周囲の理解が深まると思いました。
(派遣先:小学館
田川斉史主幹教諭)
(派遣先:ベネッセコーポレーション
三藤あさみ教諭)
○2009 年度から開始された教員免許更新講
習の運営業務に携わりました。全国規模で行
われる講習や試験の運営にあたり、情報共有
のシステム、予算感覚、十分なシミュレーシ
ョンの重要性等を学ぶことができました。
(派遣先:放送大学学園 町田大樹教諭)
○文部科学省初等中等教育局の地方行政実
務研修生として、全国学力調査やスーパーサ
長期企業派遣等研修は、平成12年度
イエンスハイスクール、理数補助教材に関す
から実施しています。その研修生は、現
る業務等を行いました。事業仕分け等の貴重
在学校現場や教育行政で活躍しています。
な体験をすることもできました。
今年度の研修生は副校長昇任候補者と
指導主事候補者から派遣されました。
(派遣先:文部科学省
鈴木
均主幹教諭)