グラニセトロン静注液1mg「BK」 目 次 1.安定性に関する資料(加速試験) 2.光安定性試験に関する資料 1.グラニセトロン静注液 1mg「BX」の 安定性に関する資料(加速試験) シオノケミカル株式会社 2011.2 【はじめに】 グラニセトロン塩酸塩製剤であるグラニセトロン静注液 1mg「BX」の市販後の安定性 を加速試験により確認した。 【製剤及び包装形態】 グラニセトロン静注液 1mg「BX」 1mL あたりグラニセトロン塩酸塩 1.12mg(グラニセトロンとして 1mg)を含有する。 無色のガラスアンプル(試料番号:A、B、C) 【保管条件】 温度:40±1℃、湿度:75±5%RH 【試験方法、試験項目及び保存期間】 グラニセトロン静注液 1mg「BX」の規格及び試験方法に従い行った。 1.性状 (1)外観 保存期間:1、3 及び 6 箇月 (2)浸透圧比 保存期間:1、3 及び 6 箇月 2.確認試験 (1)臭素試液による沈殿反応 保存期間:6 箇月※ (2)紫外可視吸収スペクトル 保存期間:6 箇月※ 3.pH 保存期間:1、3 及び 6 箇月 4.純度試験 保存期間:6 箇月※ 5.エンドトキシン 保存期間:6 箇月※ 6.不溶性異物検査 保存期間:1、3 及び 6 箇月 7.不溶性微粒子試験 8.定量試験 保存期間:1、3 及び 6 箇月 保存期間:1、3 及び 6 箇月 ※安定性を的確に評価できない項目なので試験開始時及び 6 箇月のみ試験を行う 【試験結果】 試験結果を別表に示した。 1.性状 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 2.確認試験 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 3.pH 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 -1- 4.純度試験 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 5.エンドトキシン 試験開始時と比較し 6 箇月後までに若干の増加を認めたが、規格の範囲内であった。 6.不溶性異物検査 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 7.不溶性微粒子試験 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 8.定量試験 試験開始時と比較し 6 箇月後まで変化を認めなかった。 【結論】 グラニセトロン静注液 1mg「BX」の市販後の安定性を検討するため、40±1℃、75± 5%RH、保存期間 6 箇月の条件で加速試験を行った結果、エンドトキシン濃度において経 時的な変化を認めたが規格の範囲内であり、他の試験項目については経時的な変化を認め なかった。従って、通常条件下に保存した場合、一定の流通期間内でその品質は安定であ ると判断した。 以上 -2- 別表 1.性状 (1)外観 規格 無色澄明の液である 試料番号 A B C 開始時 無色澄明の液であった 無色澄明の液であった 無色澄明の液であった 1 箇月 変化無し 変化無し 変化無し 3 箇月 変化無し 変化無し 変化無し 6 箇月 変化無し 変化無し 変化無し 保存期間 (2)浸透圧比 約1 規格 試料番号 A B C 開始時 1.10 1.09 1.10 1 箇月 1.09 1.08 1.09 3 箇月 1.09 1.09 1.09 6 箇月 1.10 1.09 1.10 保存期間 2.確認試験 (1)臭素試液による沈殿反応 規格 黄色の沈殿を生じる 試料番号 A B C 開始時 適合 適合 適合 6 箇月 適合 適合 適合 保存期間 (2)紫外可視吸収スペクトル 規格 試料番号 波長 203~209nm 及び 300~304nm に吸収の極大を示す A B C 開始時 適合 適合 適合 6 箇月 適合 適合 適合 保存期間 -3- 3.pH 5.0~7.0 規格 試料番号 A B C 開始時 5.3 5.3 5.3 1 箇月 5.3 5.3 5.3 3 箇月 5.3 5.3 5.3 6 箇月 5.3 5.3 5.3 保存期間 4.純度試験 規格 試料番号 液体クロマトグラフィーにて試験を行うとき、個々の類縁物質のピー ク面積は、標準溶液のグラニセトロンのピーク面積の 1/2 倍より大き くない(0.5%以下)。また、試料溶液のグラニセトロン以外のピーク面 積の合計は、標準溶液のグラニセトロンのピーク面積の 2 倍より大き くない(2.0%以下)。 A B C 開始時 適合 適合 適合 6 箇月 適合 適合 適合 保存期間 5.エンドトキシン 2.5EU/mL 未満 規格 試料番号 A B C 開始時 適合 適合 適合 6 箇月 適合 適合 適合 保存期間 6.不溶性異物検査 規格 試料番号 澄明で、たやすく検出される不溶性異物を認めない A B C 開始時 適合 適合 適合 1 箇月 適合 適合 適合 3 箇月 適合 適合 適合 6 箇月 適合 適合 適合 保存期間 -4- 7.不溶性微粒子試験 規格 試料番号 容器当たり 10μm 以上 6000 個以下、25μm 以上 600 個以下 A B C 開始時 適合 適合 適合 1 箇月 適合 適合 適合 3 箇月 適合 適合 適合 6 箇月 適合 適合 適合 保存期間 8.定量試験 規格 試料番号 含有率:95.0~105.0% A B C 開始時 99.6 98.9 100.0 1 箇月 99.4 98.3 98.6 3 箇月 99.0 98.2 99.1 6 箇月 99.9 99.1 99.2 保存期間 -5- 2.グラニセトロン静注液 1mg「BX」の 光安定性に関する資料 シオノケミカル株式会社 2011.2 -6- 【はじめに】 グラニセトロン塩酸塩製剤であるグラニセトロン静注液 1mg「BX」の光安定性試験を 行い、その安定性について確認した。 【製剤及び包装形態】 グラニセトロン静注液 1mg「BX」(シオノケミカル㈱) 1mL あたりグラニセトロン塩酸塩 1.12mg(グラニセトロンとして 1mg)を含有する。 無色のガラスアンプル(試料番号:A) 【保管条件】 光 60 万 lx・hr 【試験項目】 1.性状 2.浸透圧比 3.pH 4.不溶性異物検査 5.不溶性微粒子試験 6.定量 【試験結果】 試験結果を別表に示した。 1.性状 試験開始時と比較し変化を認めなかった。 2.浸透圧比 試験開始時と比較し変化を認めなかった。 3. pH 試験開始時と比較し変化を認めなかった。 4.不溶性異物検査 試験開始時と比較し変化を認めなかった。 5.不溶性微粒子試験 試験開始時と比較し変化を認めなかった。 6.定量試験 試験開始時と比較し変化を認めなかった。 -7- 【結論】 グラニセトロン静注液 1mg「BX」の光安定性を検討するため、光 60 万 lx・hr の条件 で光安定性試験を行った結果、各試験項目においてほとんど変化を認めなかった。従って、 光安定性は問題ないと判断した。 以上 別表 1.性状 規格 無色澄明の液である 試料番号 A 保存期間 開始時 無色澄明の液であった 光 60 万 lx・hr 変化無し 2.浸透圧比 約1 規格 試料番号 A 保存期間 開始時 1.10 光 60 万 lx・hr 1.09 3.pH 5.0~7.0 規格 試料番号 A 保存期間 開始時 5.26 光 60 万 lx・hr 5.26 4.不溶性異物検査 -8- 規格 澄明で、たやすく検出される不溶性異物を認めない 試料番号 A 保存期間 開始時 適合 光 60 万 lx・hr 適合 5.不溶性微粒子試験 規格 容器当たり 10μm 以上 6000 個以下、25μm 以上 600 個以下 試料番号 A 保存期間 開始時 適合 光 60 万 lx・hr 適合 6.定量試験 95.0~105.0% 規格 試料番号 A 保存期間 開始時 98.3 光 60 万 lx・hr 96.8 -9-
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