★ 片手打ちバックは 「肩甲骨を ★ ★ ★ プロだけが知っている 裏技 レッスン上達法 01 寄せる意識でフォロースルー」 すればパワフルボールが可能! Point ★ 信のない人でも十分に攻撃的なボールを打てるの レーヤーや女性プレーヤーは多いのではないでしょうか。し で、今すぐ取り入れてみてください ! Other View かし、片手打ちは両手打ちに比べると、ラリー中に同じフォー ムからスライスやドロップショットを打てるので球種を変更 しても相手にとってわかりづらく、また、リーチが長くとれ るため両手打ちよりも遠いボールを捕りやすい、などのメ リットがあります。力に自信がない人でも片手で打てるよう になれば、戦術面においてテニスの幅が“グッ”と広がるは ずです。 そこで、非力な人や女性でもパワフルショットを打つため のポイントとなるのが《肩甲骨を中心に寄せるようにフォ ロースルー》すること。右腕や左腕に意識を集中させるので はなく、肩甲骨付近の筋肉を背中の中心に寄せるような意識 を持ってフォロースルーしていけば右腕を前へ振っていきや すく、余計な動作をせずにパワーを発揮できるのです。 これに対して肩甲骨を意識せずに腕だけで振っていくと、 結果的に右腕が横に流れたり(Bad 写真左を参照)、右腕が上 がりすぎたり(Bad 写真右を参照)しやすくなります。こう するとボールに回転がかかるだけで前への推進力を与えにく く、威力のあるボールになりづらいのです。肩甲骨を寄せる 01 02 03 04 06 05 ★ ★ 解説 ★ ★ ⇒ ②体のひねりと同時に ラケットを引いて いけばスムーズに グリップチェンジが可能 33 打球方向 パワーを出すためにはグリップの握りを変えることも大事。なぜ ならフォア(ウエスタングリップ)のグリップのままで打つと力が入 りづらく相手ボールの威力に押されてしまうからです。そこで私は、 少し厚めに握るようにしています。右の写真のように握れば、右の 親指の腹で壁を作ってボールの勢いを止めるようなイメージで打て るのです。 グリップチェンジの仕方としては、左手でスロート部分を持ちラ ケットを引いていきます(右の写真参照)。こうすれば体(上半身)を ひねると同時にスムーズにグリップチェンジを行えるのです(※上 半身のひねりに関しては次のページを参照)。攻撃的なボールを打つ ためには厚めに握ることも大事なので、頭に入れておきましょう。 セミウエスタングリップ point アより厚め Good ①グリップの握りはフォ 手主導に ②グリップチェンジは左 ★★ ①左手でスロート 部分を持ち ここも 肩甲骨を中心に 寄せるような意識で フォロースルー F. ゴンザレス 肩甲骨を意識しないでフォロースルーすると右腕が横に流れたり(写真左上) 、または上がったり(写真右 上)しやすい。こうなるとボールは回転過多となるため威力のあるボールにはなりにくい ボールに前への推進力を与えて パワフルショットが可能に! Other Side Bad 小さい力でパワフルショットが打てる! 「パワーのある人しか打てない」 と思い込んでいる非力なプ プロや上級者というのは、時として理論的というよりも感覚的にテクニックを習得しているもの。 そんな「うまい人だけが知っているコツ」を宮村プロに伝授してもらうこのコーナー。 第8回目は、片手打ちバックハンドを徹底攻略。目からうろこのアドバイスで片手バックをマスターしよう! Good 片手打ちバックは両手打ちに比べて力が入りづらいので、 意識を持ってフォロースルーしていけば、パワーに自 片 手打ち バックハンド 第8回 ★ 宮村美紀 ミヤムラテニスセンター所属の現役プロテ ニスプレーヤー。早稲田大学在学時は06、 07年インカレ連覇を果たすなど「女王」と して君臨した。08年4月プロに転向。08 年6月の須王国際でシングルス初優勝を 飾った。JTAランキング21位 (2月28日付) 。 宮村美紀公式ブログはこちら ⇒ www.tennis-navi.jp/blog/miki_miyamura/ セミウエスタングリップで握れば 親指で壁を作り相手ボールの勢い を止めるようなスイングができる 衣装協力 / アディダス ジャパン 写真 / 田沼武男、山岡邦彦、加藤誠夫 32 ★ 02 ★ いる人も多いのではないでしょうか。よりパワフルなボー Point 込み、上半身をひねる》ことがポイントです。こうすると、 上半身をひねってスイングと同時に戻していく「ひねり戻し のパワー」を生み出すことが可能に。そのために、下半身 で土台を作り、 打点に向けてシンプルに「パンチ」するイメー ジを持つことが重要です。こうすれば上半身のひねりは自 然とできるようになるでしょう。 しかし気をつけなければならないのが、ひねり戻しのパ ワーをより大きく発揮しようとして、背中が相手に全部見 えてしまうくらい体を横に向ける (下の Bad 写真参照) こと。 このように体を横へ向けすぎると、逆に上半身を戻してい きづらく、効果的にパワーを生み出すのが難しくなるので す。足は斜め前に出し、 上半身のみをひねれば自然とパワー を引き出して勢いの乗ったボールを打てるのです。 背中が全部見えるくらいに横を向い てし ま う とひねり 戻 すの が 難 し く、 逆にパワーロスする ⇒ 足を斜め前に出して 背中は上半身をひねった ときにやや見える程度 ★ ★ ★ ⇒ ★ 02 1 2 0 %UP Bad Good ★ !! 「上半身のひねり戻し」 ルを打つためには、腕だけではなく《右足を斜め前に踏み でパワーが 体の近いところを 通過してスイング 視界に入るくらい前で インパクト 余すところなくボールに パワーをぶつけられる 04 力が入りやすく相手ボールの 威力に打ち負けない! 03 足を斜め前へ出せば 上半身のひねり パワーを発揮しやすい 横から見た正しい打点 ★ ★ 腕を前へ振っているのに「ボールに勢いがない」と悩んで ★ 打ち負けないためには 03 「ラケットが体の Point ★ ★ 近くを通過する」 ★ ようにスイング ★ ★ 「相手ボールの勢いに押されてカスれたボールになってしまう」という人 ★ Point 04 ★ ★ 早い準備(テイクバック) & 「視界に入る くらい前の打点」 片 手 打 ち で は 力 が 入 り づ ら い の で、 私 は 早 く テ イ ク バックすることと《視界にしっかり入るくらい前の打点》 備(テイクバック)が遅くなると打点も後ろになるため、 でボールを捕らえることを意識しています。なぜなら準 片手打ちの場 合はどうしても力が入りづらくなるから。 そのため、パワーの乗ったスピードボールを打つことが 難しくなるのです。 打点の位置がわからない人は、ほかの人に“グッ”と押さ で述べたとおり、ボール よって片手打ちバック成功のコツは、 《早くテイクバッ クして視界に入るくらい前でボールを捕らえること》です。 注意が必要なのはポイント 3 れたときにいちばん力が入るところを目安にしましょう。 テイクバックが遅れて打点が後 ろになると力が入りづらいため、 勢いを失ったカスれたボールに なるので注意 。こうすると力が入りづらく、ミスを招きやすく ⇒右腕だけに意識を集中 できるためスイングの 感覚をマスターしやすい N G を捕らえる打点が前でも横(体から遠いところ)になって ②背中に左手をつけた ままボールを打つ なります。ボールを捕らえたときに自分の体で押さえ込 !! は 35 Bad を打ち込めるのです 「上半身が動きすぎる・開きすぎてしまう」 「変に左 手を意識してムダな動きが多い」 といったことで悩 んでいる人は、まず片手打ちのスイング軌道をつか む練習がオススメ。具体的にはサービスライン付近 に立ち、左手を背中につけて ( 写真参照 )、右手だけ でボールを打っていくのです。こうすれば右腕だけ に意識を集中できるため、スイング軌道を感覚的に つかみやすいのです。片手打ちを始めたばかりの人 にも効果的な練習なので、ぜひ試してみてください。 ①サービスライン 付近に立ち んでいくようなスイングができればパワーのあるボール 片手打ちの スイング軌道を 感覚的につかむ ミニラリー Let’s Try! が片手打ち成功の鉄則 F. ゴンザレス は、腕とラケットが体から離れてスイングしていることが多いようです。 両手打ちに比べて片手打ちでは、左手によるラケットを押さえる力が使 えないため体から離れたところでボールを捕らえると相手ボールの勢い に押されてしまうのです。 よって攻撃的なボールを打つためのコツとなるのが《ラケットが体の 近くを通過するようにスイング》していくこと。このときにラケットがグ リップエンドから先に前へ出ていくようにスイングしていきましょう。こ うすれば力が入りやすくなるため、相 手ボールに打ち負けずにパワフルな Bad ボールが打てるのです。体の近いとこ ろを通過するようにラケットを出して いくだけで安定感が格段にアップする ので、ぜひ試してみてください! 体 から 遠 いところで ボールを捕らえようとす ると力が入りづらいた め、パワーロスするだけ でなくミスにつながる Other Side ①体の近い ところを… ②グリップエンドから 先に前へ出ていくように通過 34
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