胃体下部と胃角部に陥凹性病変を認めた症例 - 日本消化器病学会

Q &A
胃体下部と胃角部に陥凹性病変を認めた症例
検 査 所 見:WBC 4300!
µl,RBC 430×104!
µl,
【問題】
症例:77 歳,男性.
Hb 14.2 g!dl,Plt 22.5 万 !µl,AST 22.4 IU !l ,
主訴:心窩部痛.
ALT 21.2IU!
l,LDH 427IU!l,BUN 17.1mg!dl,
既往歴:高血圧,糖尿病.
Cr 0.79mg!dl,HbA1c 6.72%,CRP 0.02mg!dl,
家族歴:父;糖尿病,膀胱癌.兄;胃癌.
CEA 2.7ng!ml,CA19-9 4.5U!ml,SCC 1.3ng!
生活歴:喫煙;40 本!
日(20∼38 歳)
.飲酒;3
ml,CYFRA 1.8ng!
ml.Helicobacter pylori(HP)
;
合!
日(20∼40 歳)
.
rapid urease test(RUT)陽性.
現病歴:1997 年より近医にて糖尿病,高血圧の
加療を受けていた.2002 年に心窩部痛を自覚し当
院に紹介となり,上部消化管内視鏡および全身精
査を施行した(Figure 1∼4)
.
入院時現症:腹部平坦軟,心窩部に軽度の圧痛
を認めるのみであった.
1.診断は?
2.初診時の病期分類は?
3.治療方法は?
解答は日本消化器病学会雑誌108巻8号をご覧下さい。
Figure 1. 上部消化管内視鏡所見.胃体下部小彎(A,B),胃角部前壁(C,D)
に周囲がやや隆起する褪色調の陥凹性病変を認める.
Figure 2. 胃生検組織.A:HE 染色(low-power view).B:HE 染色(high-power view).C:
免疫組織化学染色.CD20 陽性,bcl-2 陽性,CD5 陰性,CD10 陰性.D:FISH 法.t(11;18)
(q21;
q21)陽性.
Figure 3. A:2002 年胸部 CT:左上葉 S1+2 に索状構造を認める.B:2009 年胸部 CT:左上葉
S1+2 に 25mm 大の不整形の spicula をともなう結節像を認める.
Figure 4. 経気管支肺生検組織.A:HE 染色(high-power view).B:免疫組織化学染色.CD20 陽性,bcl-2 陽
性,CD5 陰性,CD10 陰性.