434 日呼吸会誌 ●原 41(7) ,2003. 著 上肺野優位の陰影分布を示すシェーグレン肺 叶 宗一郎1) 小林 英夫1) 稲村 宏紀1) 元吉 和夫1) 尾関 雄一2) 相田 真介3) 三村 敬司1) 要旨:両側上肺野優位の陰影分布を示したシェーグレン症候群(SjS)の 2 症例を報告した.症例 1 は 68 歳,女性.労作時呼吸困難にて入院.胸部 CT 上,両側上葉肺門側優位に気管支血管束に沿う不整形の濃度 上昇域を認め,内部には tractionectasis を伴っていた.症例 2 は 70 歳,女性.咳嗽を主訴に入院.胸部 CT 上,両側上葉肺門側主体の不整形陰影と内部に多発性小!胞形成を認めた.2 症例とも胸腔鏡下肺生検を施 行し,Nonspecific interstitial pneumonia(NSIP)であった.病変はいずれも細気管支中心性に分布し,胸 膜直下は比較的保たれていた.ともに乾燥症状はないもののサクソンテストで唾液分泌の低下を認め,追加 精査にて原発性 SjS と診断した.SjS は多彩な肺病変を呈し得るが,両側上肺野かつ肺門側優位の気道周囲 性陰影分布は SjS に特徴的な 1 所見の可能性がある.このような X 線パターンを見た時には積極的に SjS を鑑別すべきである. キーワード:シェーグレン症候群,非特異的間質性肺炎,サクソンテスト,上肺野優位,気管支周囲性分布 Sjo !gren’ s syndrome,Nonspecific interstitial pneumonia,Saxon test,Upper lung field predominance,Peribronchial distribution 緒 言 シェーグレン症候群(以下 SjS)は sicca 症候群を主 徴とする原因不明の慢性炎症性疾患で1),多彩な肺病変 2) 3) を指摘され,5 月当科紹介入院となった. 入院時現症:脈拍 84! 分,呼吸 20! 分,体温 35.4℃. 表在リンパ節触知せず,バチ指なし.両側上肺野に bronchial sounds を聴取した. を合併することが知られている .最近の高分解能 CT 入院時検査所見(Table 1) :LDH の軽度上昇と,血 による検討でも様々な画像所見・組織所見を呈しうるこ 沈値の促進を認めた.RA,各種自己抗体は陰性であっ とが報告されている4)∼7).しかし,陰影分布に関しては た.血液ガス分析では軽度の低酸素血症を認め,肺機能 中下肺野優位,外層主体からびまん性が大半であり4)∼7), 検査では拘束性障害と拡散能低下を呈していた.BALF 上肺野優位に着目した報告はない. 所見ではリンパ球増多と CD4! 8 の低下を認めた. 今回著者らは,無自覚の SjS で上肺野かつ内層優位の 陰影分布を示した Nonspecific interstitial pneumonia8) (以下 NSIP)の 2 例を経験した.SjS における特異的所 見となりうる画像所見の可能性を報告する. 症 例 症例 1:68 歳,女性. 主訴:労作時呼吸困難. 喫煙歴:なし. 画像所見:入院時胸部 X 線(Fig. 1)では,両側上肺 野かつ肺門側優位に air bronchogram を伴う陰影を認 め,側面像では病変は肺門から上葉の腹側方向主体に分 布していた.胸部 CT(Fig. 2)では,両側上葉,腹側 を中心に,tractionectasis を伴う不整形の濃度上昇領域 を認めた.陰影分布は中枢から broncho-vascular bandle に沿った様式を示し,前胸部では胸膜に及んでいた. 入院後経過:TBLB では組織学的情報不十分だったた め,胸腔鏡下肺生検を施行した.左 S3 からの生検標本 現病歴:平成 7 年 1 月頃より徐々に増強する労作時呼 (Fig. 3a)では,胸膜直下は比較的構造を保ち,病変は 吸困難のため,同年 4 月近医受診.胸部 X 線上異常影 細気管支中心性に分布し,肺胞壁,血管・細気管支周囲 〒359―8513 埼玉県所沢市並木 3―2 1) 防衛医大第 3 内科 2) 同 第 2 外科 3) 同 検査部 (受付日平成 15 年 1 月 21 日) に間質性変化が認められた.強拡像(Fig. 3b)では, 肺胞隔壁の肥厚とリンパ球主体の著明な炎症性細胞浸潤 を示し,一部には肺胞腔内浸出物も見られた.肺胞構造 の改変は軽度で,間質に明らかな膠原線維や平滑筋増生 はなく,NSIP(cellular 9) に相当する像と考え pattern) 上肺野優位のシェーグレン肺 435 Table 1 Laboratory data on admission(case 1) Peripheral blood WBC 5,400/mm3 Eo. 1.7% Hb 13.0 g/dl Plt 25.6 × 104/mm3 Biochemistry GOT 27 IU/L GPT 22 IU/L LDH 278 IU/L TP 7.5 g/dl γ-gl 16.2% Amy. 91 U/L Cr. 0.8 mg/dl ESR 50/hr Serology CRP < 0.3 mg/dl RA (−) IgG 1,836 mg/dl IgA 202 mg/dl IgM 252 mg/dl C1q 2.8 mg/dl ANA <× 20 Jo-1 (−) SS-A (−) SS-B (−) BGA(room air) pH 7.42 PaCO2 40.4 torr PaO2 77.8 torr PFT %TLC %VC FEV1.0% %DLCO BALF TCC AM PMN Eo Lym T/B CD4/8 63.6% 64.3% 76.7% 55.8% 2.8 × 105/ml 39.0% 6.5% 9.7% 44.6% 92/8 0.5 Fig. 1 Chest radiographs on admission in case 1 showing bilateral consolidation with air bronchograms in the upper and middle central lung fields. Lateral view demonstrates the infiltrates as perihilar to anterior in position. られた. 以上の組織所見から細気管支周囲を主体とする慢性間 質性肺炎の像と考えられた.リンパ濾胞の増生はないも のの広義の間質も病変の場としており,画像所見と合わ せ,膠原病の肺野病変先行例を最も疑った.2 年後,唾 液腺型アミラーゼ高値(1,104 U! L)を契機に原発性 SjS と SjS に伴う肺病変と診断した(後述) . Fig. 2 Chest CT scan on admission in case 1, revealing the central to anterior predominance of irregularly shaped air space consolidation with tractionectasis in both upper lobes. The opacities appear to be distributed along the broncho-vascular bundles. 治療はパルス療法を含むステロイド薬と免疫抑制薬を 併用した.しかし,効果に乏しく,約 3 年後,呼吸不全 表在リンパ節触知せず,バチ指なし.両側上肺野に fine のため死亡した. crackles を聴取した. 症例 2:70 歳,女性. 入院時検査所見(Table 2) :LDH,KL-6,SP-D の上 主訴:咳嗽,喀痰. 昇を認めた.炎症反応は血沈値 54 mm! 時と促進し,CRP 喫煙歴:なし. は 0.6 mg! dl であった.RA 陽性で,抗核抗体が 80 倍で 現病歴:平成 13 年 3 月頃より咳嗽,喀痰が出現.近 あったが,その他の自己抗体は陰性であった.肺機能検 医受診するも症状改善せず,同年 12 月当科紹介入院と 査では拘束性障害を呈し,BALF 所見では,好中球, なった. リンパ球の増多を認めた. 入院時現症:脈拍 72! 分,呼吸 20! 分,体温 36.5℃. 画像所見:入院時胸部 X 線(Fig. 4)では,両上肺野 436 日呼吸会誌 41(7) ,2003. かつ肺門側優位に輪状影を混ずる不整な浸潤影を認め, 肺野の縮小も伴っていた.胸部 CT(Fig. 5)では,両 側上葉を中心に,不整形の濃い濃度上昇領域を認めた. 胸膜側は保たれ,陰影内部に多発性の小!胞構造の形成 を認めた. 入院後経過:自覚的な乾燥症状は認めないものの症例 1 と類似した画像所見であったことから,サクソンテス トを実施したところ著明な唾液分泌量の低下を認め,追 加精査にて SjS の存在が明らかとなった(後述) . 肺病変の検索のため,胸腔鏡下肺生検を施行した.左 S6 からの肺生検標本(Fig. 6)では,病変は細気管支・ 血管周囲を主体に分布し,肺胞壁の線維性肥厚がみられ た.胸膜直下の病変は比較的軽度で,肺胞構築の破壊は Fig. 3 a)Microscopic view of thoracoscopic biopsy specimen obtained from left S3, showing interstitial involvement through the alveolar septa and peribroncho-vascular sheath with relative sparing of subpleural region(H-E stain, ×20) . b)High-power view of the specimen showing alveolar wall thickening by a marked amount of inflammatory infiltrate including lymphoid cells, a portion of the exudates being within the alveolar spaces, without remodeling of the lung architecture and without proliferation of collagen fiber or smooth muscle in the interstitium(H-E stain, ×200) . Fig. 4 Chest radiographs on admission in case 2 showing bilateral infiltrates with multiple small cystic lesions, particularly in the upper and middle central lung fields. Table 2 Laboratory data on admission(case 2) Peripheral blood WBC 7,800/mm3 Hb 14.1 g/dl Plt 21.3 × 104/mm3 Biochemistry GPT 33 IU/L LDH 307 IU/L TP 7.5 IU/L Amy. 100 U/L KL-6 1,340 U/ml SP-D 98.1 ng/ml SP-A 66.4 ng/ml ESR 57/hr Serology CRP < 0.6 mg/dl RA (+) RAPA × 160 IgG 2,190 mg/dl IgA 331 mg/dl IgM 128 mg/dl ANA × 80 Jo-1 (−) Scl-70 (−) SS-A (−) SS-B (−) BGA(room air) pH 7.44 PaCO2 40.5 torr PaO2 86.2 torr PFT %TLC %VC FEV1.0% BALF TCC AM PMN Lym T/B CD4/8 59.7% 50.0% 85.8% 4.4 × 105/ml 39.0% 34.0% 16.0% 58/4 1.75 上肺野優位のシェーグレン肺 ほとんど見られず,線維性変化を伴う NSIP(fibrosing 9) 437 肺病変の合併頻度は数 10∼75% と報告により様々であ るが2)∼5),比較的高率である. pattern)の像と考えられた. その後,ステロイドパルス療法で軽度改善が得られ, 肺生検による組織学的検討では,LIP をはじめとする 現在,ステロイド薬およびシクロスポリン内服にて,外 リンパ増殖性肺疾患の他,UIP,BOOP,細気管支病変 来管理中である. など3)11)12)多岐に渡っており,近年 NSIP の報告例も増加 シェーグレン症候群に関する検討(Table 3) :2 例と している6)7)13).Koyama ら6)は,HRCT 異常を示した 60 も自発的な乾燥症状の訴えはなかったが,サクソンテス 例の検討で,組織学的所見の得られた 10 例中 2 例に トでそれぞれ 1.05,0.31 g と唾液分泌の低下を認めた. NSIP を 認 め て い る.Yamadori ら13)も 9 例 中 3 例 の ガムテスト,シルマーテストも陽性で,症例 1 では乾燥 NSIP を報告しており,SjS の肺病変として,けっして 性角結膜炎,唾液腺シンチ異常も認めた.2 例とも口唇 まれな組織型ではないことが窺われる. 生検ではいわゆる 1 フォーカス以上を認め,厚生省診断 自験 2 例も胸腔鏡下肺生検にて NSIP の病理所見を得 10) 基準 より SjS 確実例であった. 考 察 SjS は唾液腺,涙腺の臓器特異的自己免疫性疾患であ るが,多彩な全身性疾患としての側面も有している1). Fig. 5 Chest CT scan on admission in case 2, revealing the central predominance of irregularly shaped opacities with multiple small cystic structures in the both upper lobes. Fig. 6 Microscopic view of biopsy specimen obtained thoracoscopically from the left S6, showing the lung involvement distributed around the bronchovascular sheath, and fibrous thickening of the alveolar wall interstitium. The subpleural region is spared and the architecture of the lung is relatively well preserved(HE stain, ×20) . Table 3 Laboratory findings associated with Sjögren’ s syndrome Saxon test(g/2 min) Gum test(ml/10 min) Schirmer test(mm, r/l) Keratoconjuctivitis sicca Salivary gland scintigaram decreased accumulation/prolonged washout Sialography dilatation/irregularity of ducts Labial biopsy acinar atrophy/mononuclear cell infiltration (+)positive;(−)negative case 1 sase 2 1.05 4.0 6/4(10 min) (+) 0.31 4.0 3/4(5 min) (−) (+) (−) (+) (+) (+) (+) 438 日呼吸会誌 41(7) ,2003. た.しかし,その病変分布は特徴的であり,胸膜直下が 2)Constantopoulos SH, Papadimitriou CS, Moutsopou- 比較的保たれた細気管支周囲主体の分布を示していた. los HM : Respiratory manifestations in primary この分布様式は画像所見とも合致し,内層から中間層優 Sj!gren’ s syndrome : a clinical, functional, and his- 位かつ broncho-vascular bandle に沿った陰影を呈した CT 像の特徴を裏付けるものであった.さらに,上肺野 優位を示した点がきわめてユニークと思われた. Franquet ら4)は,原発性 SjS 50 例の HRCT による検 討で,間質病変に加え細気管支病変の頻度が高いことを tologic study. Chest 1985 ; 88 : 226―229. 3)Deheinzelin D, Capelozzi VL, Kairalla RA, et al : Interstitial lung disease in primary Sj!gren’ s syndrome. Clinical-pathological evaluation and response to treatment. Am J Respir Crit Care Med 1996 ; 154 : 794―799. 指摘しているが,上葉優位の分布例はなかったと記載し 4)Franquet T, Gimenez A, Monill JM, et al : Primary ている.また,1998 年の間質性肺疾患研究会12)では 24 Sj!gren’ s syndrome and associated lung disease : 例のびまん性陰影を有する原発性 SjS の検討がなされて CT findings in 50 patients. Am J Roentogenol 1997 ; いるが,上肺野優位例は見いだされていない.さらに 169 : 655―658. NSIP を伴う SjS の HRCT 所見では異常線状網状影に加 5)Uffmann M, Kiener HP, Bankier AA, et al : Lung え,honeycomb 形成が明らかで な い 中 下 肺 野 優 位 の manifestation in asymptomatic patients with pri- ground-glass opacity ないし consolidation の混在が主体 mary Sj!gren’ s syndrome : assessment with high とされており6)7)13),呈示 2 症例ような上肺野かつ内層優 resolution CT and pulmonary function tests. J Tho- 位の濃度上昇域を示した報告例は検索し得なかった. rac Imaging 2001 ; 16 : 282―289. 果たして自験例は特異な症例なのであろうか.既に述 べたように SiS は高率にびまん性肺病変を有しうる.こ のことから,著者らは逆に原因不明とされているびまん 性肺疾患中に SjS が従来予想されている以上に高率に潜 6)Koyama M, Johkoh T, Honda O, et al : Pulmonary involvement in primary Sj!gren’ s syndrome : spectrum of pulmonary abnormalities and computed tomography findings in 60 patients. J Thorac Imaging 2001 ; 16 : 290―296. 行している可能性を報告している14).事実,2 例とも乾 7)小倉高志,岩澤多恵,伊藤隆明,他:気管支・肺病 燥症状を訴えず,血清学的にも SjS を疑う所見は認めて 変を合併した原発性シェーグレン症候群の HRCT いない.自覚症状を呈さずとも,積極的にシェーグレン 症候群を除外する必要があるため,著者らの施設では, 所見の検討.臨放 2000 ; 45 : 101―108. 8)Katzenstein ALA, Fiorelli R : Nonspecific interstitial びまん性肺疾患のルーチン検索としてサクソンテスト15) pneumonia! fibrosis. Histologic features and clinical を実施している.サクソンテストはきわめて簡便かつ有 significance. Am J Surg Pathol 1994 ; 18 : 136―147. 用で推奨される方法と思われ,今後,SjS のスクリーニ ング検査として広く活用されることが望まれる. これまで上肺優位の病変分布を呈する疾患としては上 葉限局型肺線維症(いわゆる網谷症候群) ,サルコイドー シス,肺ランゲルハンス細胞肉芽腫症(好酸球性肉芽腫 症)などが記載されている.今後,SjS の肺病変の画像 として新たに本所見を加えることを検討していきたい. さらなる症例の蓄積と解析が必要である. 本論文の要旨は第 100 回日本呼吸器学会関東地方会(2002 年 9 月,東京)において発表した. 追記:本例の病理所見は,第 8 回京都呼吸器疾患シンポジ ウム(2002 年 8 月 30 日,京都)において,福田悠先生,河 端美則先生,武村民子先生,松原修先生,北市正則先生,Nicholson AG 先生などの病理学的検閲をいただき,NSIP と評価さ 9)Travis WD, Colby TV, Koss MN, et al : Nonspecific interstitial pneumonia, cellular and fibrosing patterns. In : King DW ed, Atlas of nontumor pathology, Non-neoplastic disorders of the lower respiratory tract. First series, Fascicle 2, AFIP, Washington DC 2002 ; 73―82. 10)藤林孝司,菅井 進,宮坂信之,他:シェーグレン 症候群改訂基準.厚生省特定疾患免疫疾患調査研究 班.平成 10 年度研究報告書 1999 ; 135―138. 11)Kobayashi H, Matsuoka R, Kitamura S, et al : Sj!gren’ s syndrome with multiple bullae and pulmonary nodular amyloidosis. Chest 1988 ; 94 : 438― 440. 12)第 58 回間質性肺疾患研究会討議録.間質性肺疾患 研究会,1998. 13)Yamadori I, Fujita J, Bandoh S, et al : NSIP in pa- れたものである. tients with Sj!gren’ s syndrome. Rheumatol Int 文 献 1)Moutsopoulos HM, Chused TM, Mann DL, et al : Sj!gren’ s syndrome(Sicca syndrome):current issues. Ann Intern Med 1980 ; 92 : 212―216. 2002 ; 22 : 89―92. 14)車川寿一,小林英夫,叶宗一郎,他:びまん性肺疾 患における唾液分泌量の検討:特発性肺疾患の除外 診断を目的に.日呼吸会誌 1999 ; 37 : 443―448. 上肺野優位のシェーグレン肺 15)Kohler PF, Winter ME : A quantative test for xeros- 439 Schirmer test. Arthritis Rheum 1985 ; 28 : 1128― tomia. The Saxon Test, an oral equivalent of the 1132. Abstract !ren’ Sjo s Syndrome with Infiltrative Lung Disease Showing Upper Lung Field Predominance Soichiro Kanoh1), Hideo Kobayashi1), Hironori Inamura1), Takashi Mimura1), Kazuo Motoyoshi1), Yuichi Ozeki2) and Shinsuke Aida3) 1) Third Department of Internal Medicine, 2)Second Department of Surgery and 3)Division of Surgical Pathology, National Defense Medical College, 3―2 Namiki, Tokorozawa, Saitama, 359―8513, Japan We report two cases of Sj!ren’ s syndrome(SjS)with infiltrative lung disease showing upper lung field predominance. Case 1 was seen in a 68-year-old woman, who was admitted with dyspnea on exercise. Chest CT scanning demonstrated a central predominance of irregularly shaped consolidation with tractionectasis, distributed along the broncho-vascular bundles in both upper lobes. Case 2 occurred in a 70-year-old woman, who was admitted with cough. Chest CT scan showed a central predominance of irregularly shaped opacities with multiple small cystic structures in both upper lobes. Both cases were shown to be nonspecific interstitial pneumonia(NSIP)by video-assisted thoracoscopic lung biopsy, in which lung involvements were distributed around the bronchovascular sheath with relative sparing of the subpleural region. Although neither case complained of sicca symptoms, decreased saliva production was detected using the Saxon test, and further examinations revealed the presence of primary SjS. Pulmonary involvement in SjS is variable, and distribution along the broncho-bronchioles in the majority of the upper central lung field is a characteristic appearance of SjS lung disease. In patients with such patterns in chest radiography, further diagnostic differentiation should be conducted to confirm or rule out SjS.
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