入テクニック

悪い 刺 入
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紹介する。
る。また痛みが出にくい鍼の打ち方も
を紹介するとともに、後揉法も紹介す
ここでは基本的な刺入のテクニック
分を用いるのが最適である。
である。そのため弾入も示指のこの部
は、指の先端より少し近位の腹の部分
きにも説明したが、最も感度が高いの
おけば、痛くない鍼が可能となる。
押手で肌を押すようにして圧を加えて
鍼を入れる。鍼管を取り去った後も、
後揉法
けであって、そのためにも、刺入部位
鍼灸師は狙いがあって、鍼を刺すわ
間であるということができる。
触れる瞬間であるため、最も大切な瞬
弾入切皮は、最初に患者の肌に鍼が
らがだんだん溶けていったところで、
わち邪気やうっ血が溶けていく。それ
ると、だんだんそこの硬い部分、すな
深入りをしない。その深さで刺激をす
めるようにしている。止めてそのまま
とき、私はできるだけそのまま鍼を止
実際に鍼を刺してツボが反応をした
ている。
ん患者の病状によっても押し方を変え
深さによって圧を変えている。もちろ
を増やしていくのがコツである。鍼の
ずは軽く圧を与え、それから徐々に圧
後揉法では、鍼を刺したところにま
を隠すような刺鍼は良くないと考えて
少しずつ鍼を進めていくと効果が高く
痛くない鍼
いる。前述した姿勢と関係するが、術
なる。何も考えずに機械的な刺入や鍼
弾入のコツ
者の身体の正中線の位置に鍼を置くよ
所で示指を少し開いて鍼を添える。そ
なら問題である。痛い鍼しかできない
図があるならまだ良いが、下手なだけ
またよく痛い鍼をする人がいる。意
の回旋、雀 はしない。
の後、母指を添え、それから鍼管を立
刺入の手順としては、目的とする場
うにする。
てて打つ。その際、ツメで弾入する人
人は鍼を刺す前に、鍼管を肌に押しつ
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けるやり方をお勧めする。まず鍼管を
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もいるが、それは勧められない。また、
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刺入部位に押しつけ、押しつけたまま
2
指節関節で刺入する人もいるが、それ
これは悪い刺入のパターン。指でツボを隠してしまっている。その流れで、上から見えないところに鍼を置くと微妙な
調整ができず、
目指す刺入ができない恐れがある。
も勧められない。ツボの状態を探ると
良い 刺 入
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刺 入テクニック
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1
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刺入したい部位に示指を添える。この示指は鍼を刺す
直前のツボの状態を探るレーダーの役割もはたしてい
る。前揉法として4、
5回押圧し、刺激に対する予告を与
えた後、鍼管を置く前に、
ツボの位置が確認できるよう
に示指を少し開く。そこに鍼管をあて、示指と鍼管で三
角形をつくってから、母指を添えて鍼を固定する
(次頁
へつづく)。
03
ACUPUNCTURE
SKILL
実 技編