京都下鴨病院・整形外科 膝・肩・スポーツ整形外来 小林 雅彦(こばやし

京都下鴨病院・整形外科
小林
雅彦(こばやし
膝・肩・スポーツ整形外来
まさひこ)
昭和 62 年京都大学医学部卒業
平成 9 年京都大学大学院医学研究科終了
医学博士
この度平成24年7月1日付で、京都下鴨病院・副院長に就任いたしました、小林雅彦
と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
京都大学医学部卒業後、京都大学医学部附属病院整形外科、国立京都病院(現独立行政
法人京都医療センター)整形外科、神戸市立中央市民病院(現独立行政法人神戸医療セン
ター中央市民病院)整形外科でそれぞれ研修し、整形外科の基礎を学びました。関節鏡手
術についての手ほどきを受け、膝靭帯再建術の経験を積んだのもこの時でした。
京都大学大学院時代は、生体材料研究を行い、終了とともに京都大学医学博士を取得す
ることができました。寝食を忘れて研究に没頭したことが昨日のことのように思い起こさ
れます。大学院終了後は一旦臨床実地へ戻り、大津赤十字病院で勤務しました。ここで、
改めて整形外科救急医療について経験を積み、人工関節置換術や関節鏡手術も積極的に行
いました。
平成 11 年から 3 年半、カナダ・モントリオールのマギル大学(McGill University)附属
シュライナーズこども病院(Shriners Hospitals for Children)の関節疾患研究所(Joint
Disease Laboratory)で Robin Poole 博士に軟骨基礎研究の指導を受け、関節軟骨の破壊と
再生についての研究を精力的に行い、その成果をアメリカ整形外科基礎学会(ORS)やア
メリカリウマチ学会(ACR)、国際軟骨修復学会(ICRS)で、口頭発表する機会に恵まれ
ました。現在本邦で一千万人弱の方々が罹患して悩んでいらっしゃる変形性関節症の治療
に役立つ基礎研究を行いました。
帰国後、京都市立身体障害者リハビリテーションセンター附属病院で勤務した後、平成
16 年より、京都大学医学部整形外科・助教として帰学しまして、スポーツ・膝・肩グルー
プに所属して、膝関節鏡手術・肩関節鏡手術・人工膝関節置換術などについて、さらに専
門的な治療を施行しました。軟骨再生医療の一つである骨軟骨移植術の経験を豊富に行う
ことができました。これにより、患者さんによっては人工関節置換術に頼ることなく、自
分の骨と軟骨で病巣部を治療することが可能となりました。患者さんにとって朗報となり
ました。さらに、京都大学整形外科に膝前十字靭帯二重束再建術法を導入して、膝靭帯損
傷に苦しむアスリートの治療の一助となりました。肩関節鏡下手術にも積極的に取り組み、
反復性肩関節脱臼や肩腱板損傷に対して、最小侵襲手術で治療を行ってまいりました。正
座ができる人工膝関節置換術を目指して、深屈曲が可能な術後成績を追い求めてまいりま
した。
平成 20 年 6 月より京都大学大学院医学研究科・整形外科講師となり、スポーツ・膝・肩
グループのチーフとなり、助教や医員・整形外科修練医のドクターとともに診療に当たり、
大学院生の基礎研究を指導し、医学部学生の教育も学生教育担当責任者として熱心に行い
ました。当初は 2 名程度で始めたスポーツグループも 6 名程度に増え、充実した陣容とな
っていました。これを機会に後進に道を譲り、私自身は新しい可能性にチャレンジさせて
いただくことにいたしました。
私自身、子供の頃からスポーツに親しみ、小学校ではサッカーも野球も両方やるような
スポーツ少年でした。その後サッカーを続け、現在でも時折フットサルをして楽しんでい
ます。また、30代からはスキューバダイビングにも多少親しみ、海の美しさ・怖さにも
触れました。日本整形外科学会スポーツドクターと日本体育協会認定スポーツドクターを
兼務し、また、チームドクターとしての経験も豊富で、成人や中高年層のスポーツ障害の
治療のみならず、小学生や中学生世代のスポーツ障害治療やその予防に力を注いでいます。
今までの人間としての、そして医師としての経験から、体を動かす喜びや、痛み無く意
のままに体を操る嬉しさの重要性と素晴らしさを認識し、さらによりよい人生を送ること
の充実感を追い求めていくことはかけがえのないことと思います。関節痛に悩む患者さん、
スポーツ障害に悩む患者さんの少しでも助けになれば本望です。
このような理想の医療を追求するためには、院内のコメディカルの方々の協力が不可欠
です。幸い下鴨病院の方々のポテンシャルは高く、可能性を感じます。一致団結して、一
緒によりよい医療を目指してまいりたいと思います。
また、近隣の諸先生方のご指導も不可欠と存じます。今まで以上に病診連携に努めまし
て、地域医師会とも協力し、より良い地域医療を提供して行きたいと思っております。
末永く勤務してまいりたいと思っております。どうぞ皆様方のお力添えをよろしくお願
い申し上げます。
<所属学会>
日本整形外科学会、中部日本整形外科災害外科学会(評議員)、日本関節鏡・膝・スポーツ
整形外科学会(JOSKAS)、日本肩学会、日本整形外科スポーツ医学会、日本臨床スポーツ
医学会、ICRS (International Cartilage Repair Society)、OARSI (Osteoarthritis Research
Society International)
<専門医>
日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会スポーツ医、日本体育協会スポーツドクター
American Journal of Sports Medicine の Principal Reviewer
<専門>
膝関節外科、肩関節外科、関節鏡手術、スポーツ整形外科