Instructions for use Title 2条大麦の花器分化に及ぼす栽植 - HUSCAP

Title
Author(s)
Citation
Issue Date
2条大麦の花器分化に及ぼす栽植密度の影響
吉田, 稔
北海道大学農学部邦文紀要, 6(3): 341-349
1968
DOI
Doc URL
http://hdl.handle.net/2115/11767
Right
Type
bulletin
Additional
Information
File
Information
6(3)_p341-349.pdf
Instructions for use
Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
2条 大 去 の 花 器 分 化 に 及 ぼ す 栽 植 密 度 の 影 響
吉 田 稔
(北海道大学農学部没学科食用作物学教室)
Influences as affected by Different Rates of Seeding on the
Floral Differentiation in two-rowed Barley v
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地主廷は発達する。さらに側列小穂、の雄蕊も発達不完全な
緒 言
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ものを H.d
大麦栽諸種の祖先は 2条種の野生種である Hurd
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また 6条径
と 2条種の中間型として側声Ij小穂が稔性を有するが小穂、
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が小形であるものを H.i
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のようにして大麦は条性,
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不稔とその様相によって分類がなされている(長尾・高
橋(
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4
),生沼 (
2
5,
2
6,
2
7,2
8
),戸苅・菅 (
3
6
)
)
。筆者が関与
ABERG と命名された 6条皮種の野生種の出現以来,本
径が大麦の祖先であろうとされている (SCHIEMANN(
3
3
)
して永年にわたり保存されてきた 2条大麦品種のうちに
FRIESLEBEN(
1
0,11),高橋 (
3
5
),生沼 (
2
5,2
6,
2
7,
2
8日。とく
は,年次により側列小穂、が稔実する場合,あるいは種々
に生沼は8
)はこれら野生種と栽培種の後型分析 (bryo-
の段階の不稔現象が認められてきた。大麦の不稔現象に
栽上官径は 6条種 H. h
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ついては多くの報告があり,そのいずれも環境条件が収
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tからそれぞれ進化したもので,栽培
示している。
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) を行い,
種には進化の経過を示す種々の段階のものがあることを
これらの観点から 2条種ならびに 6条種大麦の花器発
報告している。そして大麦にはこれら 2種の野生種の原
達および粒重増加過程なとについて調査してきたが,本
型として未発見の 6条種野生種を想定した。このような
論文においては 2条種の条列別化器分化程度が環境条件
単元説が立証されていない現在
6条および 2条栽培種
とくに栽植密度による影響の品種間差異についてとりま
がそれぞれの里子生種に由来するという 2元説がとられて
とめ報告する。
いる。
大 麦 に は 6条種,
この研究の遂行にあたりご協力下さった久木村久氏に
2条 径 の ほ か に 4条種 H.t
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謝意を表する。また本稿を草するにあたりご校関をいた
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UJll といわれているものがあるが,ニれは中央列小
だいた田口啓作教授に深謝の意を表する。
穂の穂、軸に着生する角度が 6条種のものに比し鋭角であ
材料と方法
るため外観上そのようにみえるだけで本質的には 6条径
l 材 料
と変らない。
2条種は段、軸の各節に着生する 3小崎、のうち, 中央子J
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北海道大学農学部付属農場作物古¥
1
における 2条大麦保
小穂、(ce
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l のみ稔実し,側列小穂、 (
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表1参照)。
存品種ならびに系統 6
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) は稔実しない。 この 2条種における側子J
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小穂、
2
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の不稔の原因は雌性器官が発達しないことによるもので
) 掃 種
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7年 5月 1日
。
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北 海 道 大 学 燥 学 部 邦 文 紀 要 第 6巻 第 3号
表 -1
品
2条大麦の側列小穂における花器発達の程度
ir~fjJri 間)!分化段階It詰R311
種
A
北大大麦第 3号
群
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} 播 種 様 式 時 中 高 60cm,橋幅 9cm,条播。
花粉外穀形成開始期 (XVI
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花粉内容充実開始期 (XX)
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)
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)
花粉完成期
査:それぞれ品種・系統の出穂した主稗
について,中央列ならびに側列小穂の花器発達の程
以下木文,図ならびに図版中にみられる XII-XXIは
それぞれ上記の分化段階を示す。
表1に示したことからつぎのようなことが L、える。
度を調査した。また数品種について花芽分化途上の
1
} A群品種は側列小穂において中央列小穂の場合と
悶定材料について検鏡した。
全く同様に花粉が完成する品種系統であり
結
果
2条種であ
ることが側列小穂の子房の発達不良によるものである。
2条大麦品種・系統行4の
倶
1
]
亨J
I
小穂、における各花器す
なおこの A 群に属するものの花粉は発芽能力ならびに
なわち約,子房,鱗皮の発達程度を開花期(新裂開期)に
受精能力を有することについて次年度において確かめら
あたる主稗について調査したものを約の分化段階によっ
れた。
B,
Cの 3群に類別し表ー lに示した。約の分化段階
て A,
2
) B1i干に属する!日穐は債1
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/、穏の花器の分化は痕跡
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み・真中 (
1
9
5
7
) の水陥におけるものを適用し,えら
的であり,草寺長が 0.3mm以下で,花粉母細胞形成にい
れた結果もこれにより整理した。
たらぬものである。この群のものは一般に側列小穂の頴
の発達も劣り,とくに内穎が短〈正常なものの約 50%長
すなわち,
のものも見出された。
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)
化粉母細胞充実 j
切
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これらは前述のH. d
類するものといえる (@-1参!問。
3
) C群品種は A 群と B群との中間を示すすべてを
減数分裂初期
(XIV)
同第 1分裂期
(XV)
含めたが,これらには花粉母細胞充実期で分化を停止し
同第 2分裂期
(XVI)
ているものから,花粉完成にいたらないが花粉外穀形成
a
A
.
B
.
図-1 2条大麦の側列小穏における花器発達程度(lOx)
A. 第 1表の A 群のものおよび中央列小穂の正常花禄
C
. 第 1表の C群
a
. 菊
o 子房
1
0 鱗皮
B 第 l表の B群
C
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4
北海道大学農学部邦文紀要第 6巻 第 3号
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1
期に達するものまで含まれる。しかしこれらのうちには
個体間変異の大なるものが多かった。
4
) 中央列小穂、の正常小花においては新長は 3
.
5
4
.
2
)
引
1
2
.
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3
.
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1
3
) C群の 2角シパリーと Swanneckにおいては中
央列小穂、の 荷の分化は栽植密度による影響がほとんどな
3
いが,側列小穂、の場合いちじるしい差異が見出された。
m m,子房長は約 2.2mm,鱗皮長は1.6-2.0mmである
) においては花粉母細胞充実期
すなわち密植 (
21
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1
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が,これらに比較して側列小穂における各器官長は L、
ず
あるいは減数分裂初期までより分化しないが, 5.4&区あ
れも短小であった。いま新長と分化段階について条列別
るいは 1
0
.
8
&区においては花粉完成期に達した。
に比較すると大休表ー2のようになる。
2角シパリーの場合, 1
0
.
8
&区においては花粉母細胞充実
すなわち一般に側亨J
I
小穂においては新長の割合には分
化段階が進んでいる傾向を示した。
以上のことについては前年度において全く同様の調査
を行ない,大部分の品種・系統において差異がなかった
とくに
期から花粉完成期にし、たるまで種々の段階のものが見出
された。これらは穂による差異も大であるが 1穂内ある
し
、
は l小穂、内において消により差異がある場合が多か
った。
2条大麦の側列小穂、の約の発達程度は環境に
これらはすべて 1品徴主将 5-10糖、のそれぞれの中央
よる変異の小な特性と考えられる。しかしながら C群に
部 3分の lの小穂について示したものであるが,各穂、内
ことから
属する品種・系統には前年度にえられた結果とかなり異
の先端あるいは基部小糖、はこれらよりさらに分化がおく
なるのもが見出された。
このようなことから本年度は
れていた。またそれぞれの分げつについても調査したが
A,B,C各群から数品種を選び, 栽植密度を異にする場
一般に分げつにおける側列小穂の約の分化は主稗の場合
合の花器分化程度の差異を調査し図 -2および図 3に示
に比し分化開始がおくれるばかりでなく,分化速度もお
すような結果をえた。
そい。したがって出穂期までに到達する側列小穂の分化
1
) A群の Goldenmelonおよび北大大麦第 3号に
おいては,中央リ
F
列
j
I
小
/
j
、
穂
段階と中央列のそれとの差異は一層大であった。
出穂、直前の 6月 2
8日より以前はすべて切片プレパラ
7月 3日以後は菊をアセトカーミン染色し
く,出穂前約 2週間以後において栽植密度および中央列・
ートにより
側列聞の分化程度の差異が大となった。側列小穏におい
検鏡した結果である。これらの主なものを図版 I-IIIに
てはいずれの密度においても花粉完成期に達した。側列
示した。一般に 6条種
小穂の荷長は中央列のそれに比し,やや小であった。
過程をみると図版 Iの A に示した時期すなわち中央列
Goldenmelonと北大大麦第 3号とを比較すると前者は
小穂において花粉母細胞が形成される時期までは品種間
側列小穂、における菊の分化が密値によって抑制されるに
差異がほとんどなく,中央列小穂、と側列小穂、はある一定
反し,後者においては密植により分化が促進された。
2
) B群のハノレピン 2条および Tworowedにおいて
2条種を含めて大麦の穂、の分化
8日における中央列と側子Ij
の差(出穂前約 2週間の 6月 1
小穂、との分化段階の差異はほぼ 2段階)をもって分化を
は栽植密度が変化しても,側列小穂、の雄性器官は出穂期
つづける。
において分化段階 XlII,花粉母細胞充実期,約長約 0
.
6
種内の品種により中央列小穂、と側列小穂、との分化の進行
m mまでより達しなし、。このうちハノレピン 2条において
程度に大きな差異を生ずる(区ト4参照)。
は中央列小穂、の荊の分化過程は栽植密度による影響が認
この時期以後, 2条種と 6条種あるいは 2条
これに関連して BONNETT(7)はつぎのように述べて
r
2条種においても 6条種においても中央列小穂
められない。側列小稽においては密植により分化がやや
いる。
おくれるが,いずれにしても花粉母細胞形成期に達する。
が但)
1
列小穂よりも分化が進む。穂、の中央部の小穂は基部
一方 Tworowedにおいては中央列小穂の約の分化が
の小稽よりも分化が早く,基部のものは先端部のものに
密植によって促進され,側列小穂、においては密植となる
比し分化が進む。この分化過程における差異は出徳期ま
にしたがし、約の分化が抑制される。
で持続し,最もよく発達した最も重い子実が中央部に見
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2条大麦の花法分化に及ぼす栽繍密度の影響
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によって 2条種となるものである。 B群のものは側列小
穂、が稔実する可能性は全くな L、。これらはH. d
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うるまでは分化する。 以上の A,B両群のものは栽植密
度によって多少の変異を示す。たとえば A 群の Golden
melon および B群の似J
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しかしながらこれら
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両群の花器分化については概して環境変異の小なるもの
のようである。
c群のものは A 群と B群の中間を示す
もので側列小穂において約はほとんど正常の長さとなり
花粉が完成する可能性を有する。しかして標準栽構密度
においては花粉母細胞充実期で分化を停止るすものから
花粉内容充実期に達するものまで多様であり,これらは
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図-3 6条 2大麦における中央列・仮j
の分化過程
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栽値密度によって分化程度の大きな変異を示した。 l糖
内あるいは 1小穂内においても種々の分化段階の蔚が混
在することから,このような品種における側列小穂の花
器分化は環境変異が大であるといえる。
山され,基部のものがこれにつぎ,頂部のものは最も軽
以上のような 2条大麦の側列小穂、における花器分化の
い。また 6条種では中央列が側列よりも子実重が大とな
程度と生産力の関係についても調査したが明らかな傾向
る。 2条種においては側列小穂、は大で外頴は無芭,分化
は認められなかった。北海道東部において冷害年または
の過程においては頴に比し蔚の分化が進む。」
それに近い年次に, 6条大麦の側列小穂の不稔が多発し
6月 1
8日以後においては A 群の場合は中央子J
I
小穏と
2条大麦のような観を呈するようになる。また 2条大麦
C群におい
においていわゆる「ちょうちん穂」なる不稔穂が発生す
ては側列小穂、の場合ややおくれ,しかも栽植密度によっ
4
3
), 須藤 (
3
4
), 山
る。これに関する研究は山本・寺田 (
てその程度にし、ちじるしい差異を生ずる。 B群において
木(
3
9,
40,
41,
4
2
) など多くの報告があり, 栽培あるいは
側列小穂の蔚の分化はほぼ平行的に進むが,
は側列小穂、における分化の進行はほとんどなく栽値密度
自然環境のいかんによって種々相の不稔穂が発生し,地
による影響も小であった。
域あるいは年次によっていちじるしい低収の要因となる
また一般に密摘になるにしたがし、中央列小穂の分化は
ことを示している。栄養生長に及ぼす環境の影響が子実
促進され,これに反し側列小穂、の分化は密植になるほど
生産量と密接な関係を有することはし、までもないが,生
抑制される傾向がみられた。
殖生長期における環境の影響は上記のような決定的低収
考
要因となる不稔発生にし、たらない場合においても,分げ
察
つによってあるいは穂内の小穂着生位置によって花芽分
1
共試品種・系統のうち A 併に属するものは側芦J
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小穏に
化速度,開花,受精および登奏者なと、の過程に及ぼす影響
おける約の分化の進行程度の 6条種の場合に類似し,極
は極めて大なるものがあり,それが子実収量と密機な関
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)においては穂の中央部上
端な例 (
連を有するといえる。
位の側列小穂、が多数稔実しているのを認めた。
また,
Goldenmelonその他の品種においても,しば Lばニの
ミのようなことから本研究が収量向上のための資料と
なれば幸いである。
北 海 道 大 学 農 学 部 邦 文 紀 要 第 6巻 第 3号
3
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. 1923: Handbuchderl
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摘 要
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) 北海道大学農学部付属農場作物部において保存す
る 2条大麦品種の,条列矧l
花器分化程度の栽植密度によ
る影響について調査した。
2
) 側列小穂における雄性器官の分化程度によって供
試 64品種・系統を A,B,C の 3群に分類した。
A 群品種
6条大麦におけると同様に側列小穂にお
ける婦の分化は,中央列のものよりややおくれるが,そ
れと平行的に進行し,花粉完成期に達する。すなわちこ
れらは雌性器官の不発達により側7"1]小穂が不稔となる。
B群品種: 側列の雌雄両性器官が不完全でとくに雄
性器官は花粉母細胞形成期以前に分化が停止する。
C群品種. 側列小穂の雄性器官が A,B両群品種の中
。
、
間の段階まで分化はすすむが,花粉完成にいたらな L
3
) A,B荷群品種は栽値密度による変異が小である。
これに反し, C群品種は栽植密度によっていちじるしい
変異を示した。
1
3
) 原 史六 1
9
2
9: 大麦に現われる白子について・農
学会報, 3
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的意義
農園, 1
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9・ 大麦の遺伝学
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2:栽培大麦の起源.科学 2
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2: 大麦の核型変化について. 槌雑,
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9・ 大麦の同一小花内における剰の形
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9
.
4
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) 山本 正 1
9
5
2: 大麦の不稔性に関する研究 l 不
稔粒の生ずる機作について. 自作紀, 2
0
.
4
1
) 山本正 1
9
5
4・提燈穂の原因とその対策 北農, 21
.
4
2
) 山本 正 1
9
5
f
i・ 大麦の不稔性に関する研究 7
.開
花時並びに生育期間の温度と湿度,北農試集, 71
.
4
3
) 山本幸雄・寺田孝一郎 1940・ 不稔大麦「提燈穂」に
ついて. 農園. 1
5
.
3
4
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Summary
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