数理統計学 西 山 前回までの要点 統計的な仮説検定の方法 検定とは二択問題です.つまり二つの命題のど ちらかをデータをみて選びます. 正しいと仮定する命題を帰無仮説と呼び、もう一 方の命題を対立仮説と呼びます. 結論は、標準値(Z値)、厳密にはT値が限界値 を超えるかどうかで、下します. 練習問題【1】 次の7個のデータがある: -1.11, 2.09, 0.11, 1.21, 1.91, 0.02, -0.24 平均ゼロの管理状態にあるかどうか判断しなさい。但し、ばらつき は標準偏差で1にセットされている。 サンプル結果 X 0.57 ˆ 1.42 2 解答① H : 0 vs H : 0 0 1 帰無仮説 サンプル結果 対立仮説 X 0.57 ˆ 1.42 2 加えて 1 2 教科書 167ページ 解答② サンプル結果 X 0.57 ˆ 1.42 1 0.38 7 こちらだけ使う 2 限界値=-1.96 0.57 0 Z 1.5 1 7 0 帰無仮説を採択 有意水準5% T分布(自由度6) 解答③ 授業ここまで 6/30 サンプル結果 X 0.57 ˆ 1.42 2 -2.45 0 2.45 0.57 0 T 1.27 自由度=6 1.42 帰無仮説を採択 7 有意水準5% 練習問題【1】 教科書 173ページ 統計学の試験のあと、5人の学生を無作為に抜 き取り、得点を調べると 78、 61、 96、 83、 52 だった。受験者全体の平均点は60点を上回って いると判断してよいか。但し、毎回の受験におけ る得点分布の標準偏差は20点で安定している。 サンプル結果 X 74 ˆ 17.6 解答: 正規検定します(正解) 母平均60点とします<帰無仮説> 74 60 1.57 20 5 正規分布N(0,1) データの平均が60点を はるかに超えていれば有意 棄却域は右側片側 0 1.65 帰無仮説を採択=棄却できない 解答: T検定しておきます(別解) 母平均60点とします<帰無仮説> 74 60 1.78 17.6 5 T分布(自由度4) 授業ここまで 7/5 データの平均が60点を はるかに超えていれば有意 棄却域は右側片側 0 2.132 帰無仮説を採択=棄却できない 練習問題【1‘】 下の結果が10人の結果だとすれば、受験者全 体の平均点は60点を上回っていると判断してよ いか。T検定によって回答しなさい。 サンプル結果 X 74 ˆ 17.6 練習問題【2】 サイコロを100回振って出た目の平均を計算すると、 4.0だった。「このサイコロは変だ」と判定していい か?検定の手順に沿って結論を下しなさい。 練習問題【2】の手順 帰無仮説・対立仮説として二択にする サンプル平均の分布図で 棄却域を両側・右側・左側に作るか決める 上に合わせて標準値・T値の 限界値を決める サンプル平均を標準化して 結論を下す 【解答】 H0 : 3.5 vs H1 : 3.5 4 3 .5 Z0 2 .9 0.17 棄却域 -1.96 棄却域 1.96
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