捕獲情報を用いたエゾシカ個 体群動態の将来予想 松田裕之*(東大海洋研)・宇野裕之・ 梶光一・玉田克巳・車田利夫(北海道 環科研)・齊藤隆(北大北方生物圏フィールド 科学センター)・藤本剛(北海道自然環境課) 北海道のホーム頁より 1 “鹿暦”a=b=81% 10月 雌成獣 nc=Nc/2 1.5歳 雌亜成獣 nc Nf 0.5歳 雄成獣 雄亜成獣 Nm 翌2月 5月 (猟期後) (越冬後,出産前) 10月 rSf[Nf - aHf Nf - aHf Sf[Nf - aHf] -0.87Cf] Sf[nc – (1-a)Hf] nc - (1-a)Hf Sf[nc - (1-a)Hf] +Sf[Nf - aHf] -0.87Cf Nm-bHm Sm[Nm-(1-b)Hm] Sm(nc - bHm) nc nc – (1-b)Hm Sm(nc - bHm) • H:駆除、C:狩猟 +Sm[Nm-(1-b)Hm] - 0.87Cm 2 Density-dependent hunting pressure http://www.hokkaido-ies.go.jp/HIESintro/Natural/ShizenHP2/SIKA/DTdeerHP.htm %P>50% 25% < %P 5% < %P %P <5% or after the severe winter Emergency culling Gradual population reductions (catch females) Gradual population increases (catch males) Hunting bans 3 不確実性の考慮 • 狩猟がない場合のLeslie行列の固有値λ (自然増加率)を15%~20%と仮定 • 幼獣生存率Lfc/2を46%~54%と仮定 • 雌成獣生存率Lffを90% ~ 99%と仮定 • 繁殖成功2rLff= 2λ(λ- Lff)/ Lfcとおく • 上記を平均値として毎年最高10%変動 • 個体数指数の推定誤差が毎年最高20% 4 道東地域の捕獲頭数と被害額 捕 獲 頭 数 ( 万 頭 ) 駆 除雄 狩猟雄 駆 除雌 狩猟雌 農林業計 農業 8 7 6 5 4 3 2 1 0 1989 48 42 36 30 24 18 12 6 0 被 害 額 ( 億 円 ) 資料:北海道エゾシカ保護管理検討委員会 5 1992 1995 1998 計算機から雄が消えた! 6 12万頭では少なすぎる • 8~16万頭×年15%=1.2~2.4万頭ず つ増える • 雄成獣は2万~4万頭いたはず • 雄成獣を2万頭以上5年間獲った – 上記設定が正しければ雄はもういな いはず 7 道東地域エゾシカ保護管理計画 の改正について(北海道2000) • 平成5年度末の道東地域の推定生息数 を12万頭とすると、その15%にあたる 1万8千頭以上を平成6年度以降、毎 年捕獲すれば個体数は減少するはずで あった。…平成5年度末推定生息数の 過小評価が明らかとなった。 • すばらしい説明責任(accountability) 8 個体数指数の変遷 個 体 数 指 数 200 175 150 125 100 75 50 25 0 1989 道路目視調査 ヘリコプター調査 1日当り捕獲頭数 1日当り目撃頭数 農林業被害額 262 95% CI 雌鹿狩猟 保護管理計画 1991 1993 1995 1997 1999 2001 9 Deviation between observed and simulated population size • Chi-square distribution. X 2 2000 t 1994 N (t ) / N1993 Pt st 2 2 10 Parameter values of “feasible runs” • N(1993) should be 160,000 <N<320,000 11 急減措置解消まで、あと何 年? – 2002年=15% – 2005年=70% • 漸増措置は? – 2002年=0.1% – 2005年=13% 12
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