婚約数に関する 擬似概念について

白柳研究室
5511065 武田 未来
異なる2つの自然数の組で1と自分自身を除いた約数の
和が互いに他方と等しくなるような数をいう。
例(48,75)
48
2 + 3 + 4 + 6 + 8 + 12 + 16 + 24 = 75
75
3 + 5 + 15 + 25 = 48
48 = 48
75 = 75
ゆえに、48と75は婚約数である。
未解決問題である婚約数に類似の概念を考え、
婚約数を解決する糸口を探す。
実験の方法

数式処理システムMaple14を用いて、婚約数の擬似
概念を出力する。

便宜上、計算範囲を設定する。
1と自分自身を除いた約数の2乗の総和が互いに他方と等しく
なるような数をいう。
計算例(36,64)
36
22 + 32 + 42 + 62 + 92 + 122 + 182 ⇒ 614
64
22 + 42 +82 +162 + 322 ⇒ 1364
36 ≠ 1364
64 ≠ 614
ゆえに、36と64は2乗婚約数ではない。
出力結果
sagasufunc3(1,100)
0.015
[]
//2乗婚約数を探す関数(1~100)
//計算時間(sec)
//2乗婚約数のリスト(なし)
sagasufunc3(1001,2000)
1.404
[]
//(1001~2000)
//2乗婚約数のリスト(なし)
sagasufunc3(9001,10000) //(9001~10000)
1.030
[]
//2乗婚約数のリスト(なし)
背理法による。仮に2乗婚約数があるとせよ。
𝑥, 𝑦 ∈ ℕを2乗婚約数とする。この時、2乗婚約数の定義より
𝑥, 𝑦は素数でなく、また𝑥 < 𝑦とする。
𝜎 𝑥 を𝑥の真の約数の2乗和とする。
𝜎 𝑦 を𝑦の真の約数の2乗和とする。
この時、2乗婚約数の定義より、𝜎 𝑥 = 𝑦,𝜎 𝑦 = 𝑥である。
今、𝑦 = 𝑛1 𝑛2 𝑛1 , 𝑛2 ∈ Ν かつ、1 < 𝑛1 ≤ 𝑦 ≤ 𝑛2 < 𝑦と表せる。
この時、
𝑦 ≤ 𝑛2 2 < 𝑛1 2 + 𝑛2 2 ≤ 𝜎 𝑦 = 𝑥
∴𝑦<𝑥
これは矛盾
⇒2乗婚約数は存在しない。
約数を降順に並べて和、差、積の順で計算した結果が互いに
他方と等しくなるような数をいう。
計算例(36,64)
36の約数⇒ 18,12,9,6,4,3,2
18 + 12 ⇒ 30 − 9 ⇒ 21 × 6 ⇒ 126 + 4 ⇒ 130 − 3
⇒ 127 × 2 ⇒ 254
64の約数⇒ 32,16,8,4,2
32 + 16 ⇒ 48 − 8 ⇒ 40 × 4 ⇒ 160 + 2 ⇒162
36 ≠162
64 ≠ 254
ゆえに、36と64はワルツ婚約数ではない。
search_warutsu_des(1,100)
1.716
[]
//ワルツ婚約数を探す関数(1~100)
//計算時間(sec)
//ワルツ婚約数のリスト(なし)
search_warutsu_des(901,1000)
0.031
[]
//ワルツ婚約数を探す関数(901~1000)
search_warutsu_des(9001,10000)
5.507
[]
search_warutsu_des(10001,20000)
656.936
[]
//ワルツ婚約数のリスト(なし)
//ワルツ婚約数を探す関数(9001~10000)
//ワルツ婚約数のリスト(なし)
異なる2つの自然数𝑎, 𝑏の1とそれ自身を除いた約数全体の集合をそれぞ
れ𝐴, 𝐵とする。このとき、𝐴の各要素から1を引いた数の総和が𝑏になり、か
つ、𝐵の各要素から1を引いた数の総和が𝑎になるとき、𝑎, 𝑏のペアをいう。
計算例(36,64)
36
2 − 1 + 3 − 1 + 4 − 1 + 6 − 1 + 9 − 1 + 12 − 1
+ 18 − 1 ⇒ 47
64
2 − 1 + 4 − 1 + 8 − 1 + 16 − 1 + 32 − 1 ⇒ 57
36 ≠ 57
64 ≠ 47
ゆえに、36と64はアベック数ではない。
search_abec(1,100)
3.370
[]
search_abec(901,1000)
51.699
[]
//アベック数を探す関数(1~100)
//計算時間(sec)
//アベック数のリスト(なし)
//アベック数を探す関数(901~1000)
//アベック数のリスト(なし)
search_abec(9051,10000)//アベック数を探す関数(9051~10000)
4222.136
[]
//アベック数のリスト(なし)
・2乗婚約数が存在しないという証明ができました
・アベック数
⇒1~10000の範囲でペアを総当たりで計算したが、定義を満たすペア
は発見できなかった
・ワルツ婚約数
⇒1~20000の範囲で計算したが、定義を満たすペアなし
今後の課題
・より実験を増やし、目的のペアを発見する
⇒調べる範囲を広げる(10000,20000以降)
・それぞれ、定義を満たす数のペアが存在しない…??
⇒証明にチャレンジすることも視野に入れる
・プログラムの改良
⇒効率よく実験を行うためのプログラムを考え、実験すること