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実務労働法研修提案書
管理・監督者様に労務管理教育が求められる理由
いわゆる管理・監督者が労働関係法制度を理解していくことが求められています。
皆様がこの知識を最低限確保することは、自らの権利・義務を判断するための手段
でありますし、リスク回避の点からも企業経営の維持にとっても欠かせない手段に
なります。また、下図のように、個別紛争や不利益な取扱いに関する労働相談が激増
しております。様々なケースがありますがその背景にはとりわけ以下の4つの理由
が考えられます。
― 個別紛争・労働相談の激増の理由 ―
1. 企業行動の変化
成果主義に代表される経営合理主義的制度を取り入れたこと
2. 労働市場の変化
多様な労務の給付形態がスタンダード化してきたこと
3. 法の規制の変化
紛争増加の理由に労働関係法制の解釈の難解さがあること
4. 予防機能の変化
労組組織率の低下や管理監督者の役割期待が代わったこと
労働民訴および労働審判件数の推移
労働者および労働組合が前掲
労働関係訴訟の新受件数
3321
3500
3000
2500
2153
2292
3135
の権利および義務を認知してい
なければ、現在の労働条件が適
2493
2000
切か否かの判断できなかったり、
1500
直面している労使関係トラブル
1000
を解決できないままになってい
500
0
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
たりすることが考えられます。
以上の状況を踏まえた上で、
労働者・労働組合が自ら職業生
労働審判事件の新受件数
活を守るために労働関係法制度
4000
3468
3500
3000
2417
2500
2000
1500
3375
くことをおすすめいたします。
1563
1163
1000
500
0
平成18年度
平成19年度
平成20年度
に関する基礎知識を理解してい
平成21年度
平成22年度
実務労働法研修の特徴
 法律の条文だけを理解するのではなく法理、判例に基づいた考え方の
理解を習得していきます。
 多くの法律関係に直面している中で、緊急性・重要性が高いものを抽出
しているため、支部執行委員にタイムリーな実務知識が身に付きます。
 判例を基にして、実際に起きた事例を演習として行うため、受講者様に
リアルな場面を体験していただくことができます。
 研修開始前と研修実施後に受講様自身でセルフチェックを行うため、
学習効果がわかり、支部中執としての達成感と有能感が備わります。
 職場で直面している労働問題をクラス全体で考え出していくため、
労働問題における具体的課題が解決できるプロセスを習得できます。
実務労働法研修カリキュラム
時間
項目
概説・内容
15:30
1.イントロダクション
本研修の目的、学習範囲の説明、支部執行委員と労
働法教育の意義、講師自己紹介、「労働法知識」の
セルフクリニックを実施いたします。
15:50
2.労働法の体系を概観する
労働法とは何か。なぜ労働法規制が社会に必要なの
かという原理原則を理解します。また日本国憲法と
労働法の関係についての連関性についても習得して
いきます。
①市民法と労働法の当てはめ(労働法の役割)
②立憲国家に措ける労働法
16:20
16:30
(憲法27・28条の趣旨と解釈)
3.働かせるルールを労働者の立場で知る
①賃金の基本原則
②労働時間・休憩・休日・年次有給休暇
③使用者の安全衛生配慮義務
17:20
17:30
④就業規則の法規範説・契約説
演習
4.退職と解雇に纏わる法と法理を知る
演習
仕事を辞める場合や仕事を何らかの理由で辞めざる
を得ない場合の法律関係を習得していきます。さら
に、解雇と退職勧奨の考え方をリーディングケース
から習得していきます。労組がどう関われるか
演習
労使対等の理念に基づいた労働組合特有の権利と保
護法を習得していきます。ここでは団交拒否や会社
側が陥りやすい不当労働行為の法理と、強行法規と
しての労働協約の効果を学習していきます。
①雇用関係の終了
②普通解雇と整理解雇
18:00
18:00
③解雇と退職勧奨の判断
5.団体的労使関係法の運用と効果を知る
①労働組合の自治と法規制
②不当労働行為の範囲
18:30
③労働協約の効力
労働契約の基本的内容である賃金、働く時間、仕事
の内容等の最低基準の内容、およびこれらを明示さ
れた就業規則の法的効果について習得していきます。
さらに、労働契約の付随義務を有している安全衛生
配慮義務についてリーディングケースから習得して
いきます。