エレクトリオン - 株式会社三ッ素商会

エレクトリオンのご紹介
Ver.2.1 2008/3/26
目次
P2
目次
P3
エレクトリオンのご紹介
P4
エレクトリオンの特長
P5
エレクトリオンの製品群
P6
エレクトリオンの性能
P7-8
切削油の添加剤として
P9-10
摺動面油の添加剤として
P11-12 燃料油の潤滑性向上剤として
P13-14 エンジン油の添加剤として
P15
ご使用の際のご注意
P16
お問い合わせ先
2
エレクトリオンのご紹介
エレクトリオンは植物油由来の多機能な油性向上剤です。
1907年にベルギーにおいて製品化されて以来、ヨーロッパを
中心に広く使われ、実績をあげています。
この製品の特徴は、植物油をElectronization (不活性ガス雰
囲気下における高電圧処理)することにより、多様な特性を持
つようになることです。
植物油由来ということで、環境に対する負荷が低く、時代の要
求にマッチした製品です。 また、エステルの代替としても広く
使われています。
3
エレクトリオンの特長
特殊な製造法により、植物油中の不飽和基が重合するととも
に、水添、脱水素反応が起こり、更には-OH、-COOH、-CO
基のなどの極性基が破壊される反応が起こります。 その結
果、次のような特徴がもたらされます。
1.潤滑性向上
2.増粘及び粘度指数の向上
3.分散性の向上
4.高温での化学的安定性の向上
5.揮発性の低減
4
エレクトリオンの製品群
用途に応じて下記の4種類より選んでお使いいただけます。
粘度 @ 40℃
粘度 @ 50℃
粘度 @ 100℃
引火点
発火点
生分解性
鉱物油含有量
植物油含有量
C
C1500
R
R-S
720cSt 2250cSt 2300cSt 2350cSt
500cSt 1450cSt 1450cSt 1450cSt
110cSt 295cSt 280cSt 260cSt
300℃
300℃
270℃
295℃
335℃
335℃
305℃
320℃
>95%
>95%
>60%
>60%
0%
0%
51%
51%
100%
100%
49%
49%
各用途での詳しい説明は後述します。
5
エレクトリオンの性能
図1
図1はパラフィン系基油にエレクトリオンを
数%添加し、150℃で150時間放置した結
果を示します。 無添加の場合には、多
量のスラッジが発生しますが、エレクトリ
オンを1%添加するとスラッジが発生しな
くなり、5 %ではきれいな状態を維持する
ことができます。
図2は同様の実験をナフテン系基油で行っ
たものです。
図2
6
切削油の添加剤として
その1
エレクトリオンは潤滑性を向上させますので、その目的で他
の物質を添加する必要はありません。 合成エステルとの混
合は性能を劣化させることがあります。 また、極圧性能があ
りませんので、リンや硫黄と併用することをお勧めします。
★適用
エレクトリオンR: ほとんどすべてのケースで使用できます
エレクトリオンC: 40℃での粘度が32cSt以下の場合に適しています
エレクトリオンC1500: 高温環境下での使用や、高い生分解性が要求され
る場合に適しています
7
切削油の添加剤として
その2
切削油の添加剤として使用すると、下記の効果が期待できま
す。
-膜の形成による材料表面の保護
-極圧剤を補助し、工具・器具の摩耗の低減
-高い極性によりスラッジの生成を抑制、機械の浄化
-油剤を化学的に安定化させることにより寿命延長
-揮発性抑制、粘度上昇、温度抑制によるオイルミストの低減
8
摺動面油の添加剤として
その1
エレクトリオンは潤滑性を向上させますので、その目的で他
の物質を添加する必要はありません。 鉱油に対する処方で
は、合成エステルや硫黄との混合は性能を劣化させることが
あります。 また極圧性能がありませんので、ZnDTPと併用
することをお勧めします。 スティックスリップ防止には1~
2.5%、摩耗防止、粘度指数向上、化学的安定性向上には5
~8%を添加することをお勧めします。
★適用
エレクトリオンR: ほとんどすべてのケースで使用できます
エレクトリオンC: 高い生分解性またはFDA認可が要求される場合に適し
ています
エレクトリオンC1500: 高い生分解性が要求される場合に適しています
9
摺動面油の添加剤として
その2
摺動面油の添加剤として使用すると、下記の効果が期待で
きます。
-膜の形成による摩擦の低減
-化学的安定性の向上による油剤の寿命延長
-高い極性によりスラッジの生成を抑制、機械の浄化
-化学的安定性の向上による油剤の寿命延長
-高い粘性と潤滑性によるスティックスリップの排除
10
燃料油の潤滑性向上剤として
その1
燃料油には要求される潤滑性に応じて100~500ppmを添加
してください。
★適用
エレクトリオンR: 燃料油に広く使われています
エレクトリオンC1500: 高い生分解性が要求される場合に適しています
11
燃料油の潤滑性向上剤として
その2
燃料油の添加剤として使用すると、下記の効果が期待できま
す。
-膜の形成による摩擦の低減
-高い極性による沈着物の防止
-燃料油への完全溶解
-摩擦の低下と分散効果によるエネルギー効率の向上
-湿気に対する悪影響なし
-高生分解性のため環境負荷が少ない
12
エンジン油の添加剤として
その1
エンジン油にはエレクトリオンRを使用し、要求される潤滑性
に応じて2~8%を添加してください。 その他の添加剤はス
ペックに応じてご使用ください。 粘度はポリメタクリレートや
ベースオイルの量に応じてエレクトリオンを調整して添加して
ください。 PAOが使われた場合には膨潤のために合成エス
テルが必要ですが、その場合にはエレクトリオンRはシール
剤に影響ありません。
★適用
エレクトリオンR: エンジン油に広く使われています
13
エンジン油の添加剤として
その2
エンジン油の添加剤として使用すると、下記の効果が期待で
きます。
-低摩擦性膜の形成と早期の流体状態の形成による省エネルギー
-エンジン内部表面の汚れ付着防止と濾過性の向上
-エンジン温度の低下とエンジン効率の向上によるオイル消費量の
削減
-化学的安定性の向上による油剤の寿命延長
-冬季のオイルポンプ起動の容易化
-高生分解性のため環境負荷が少ない
14
ご使用の際のご注意
外観
エレクトリオンはステアリン酸を多く含んでいるため、 原液で
は濁りが見られる場合があります。 これはブレンドした段階
で完全になくなります。
溶解性
エレクトリオンは鉱油、石油類には溶解しますが、極性が高い
ためOCP、ポリブテン、PAOには溶解しない場合があります。
ブレンド
粘度が高いためブレンドの際には撹拌が必要です。 溶剤に
はそのまま混合が可能ですが、鉱油の場合には通常では
45℃
以上に加熱する必要があります。
15
お問い合わせ先
エレクトリオンについてのお問い合わせは下記までお願い
致します。
(株)三ツ素商会
メール: [email protected]
電話: 045-470-0211
16