火原協大学講座 1日集中講座 ”発電所海水設備の防汚対策技術“ 3. 発電所海水設備の運用と管理 - 汚損対策ハンドブック第4章 - 2015年4月17日 一般社団法人火力原子力発電技術協会 船橋信之 1 内 容 3-1. 海水設備の保守管理技術の歴史 3-2. 海生生物による海水冷却設備の障害と対策 3-3. 海水設備の保守・管理 2 3-1. 海水設備の保守管理技術の歴史 その1 1970年代以前 通産省省議アセス以前 塩素ガスや次亜塩素酸ソーダ液の注入 海水電解装置も実用化され、一部で採用 復水器細管は、アルミ黄銅管 復水器にアルミ黄銅管腐食防止のために、塩化第二鉄を注入 取水路には、有機スズ系の防汚塗料を塗布 取水口などに付着した貝などは、掻き落として発電所構内に埋め立て処理 3 3-2. 海生生物による海水冷却設備の障害と対策 障害事例 障害事例 取水海水量の減少 ① 大量発生したミズクラゲによるスクリーン、除塵装置、復水器の閉塞 ② 付着貝の剥離によるストレーナや復水器の閉塞 付着海生生物による設備の損傷(腐食や減肉など) ① 復水器細管入口に詰まった貝等によるエロージョン ② 小型浮遊性海生生物大量発生によるストレーナ閉塞・破損 復水器細管内面の熱抵抗増加 ○ 復水器細管内面にスライム等が生成することで熱伝達率が低下し、 タービン効率が低下 廃棄物の増大 ○ 設備機能維持のために除去し貝等の廃棄物処理 4 3-3. 海水設備の保守・管理 海水設備の機能 機能は、 冷却(復水器等の熱交換器)、または加熱(LNGの気化器) 機能低下は、 ① 海水流量の低下 ② 熱交換器の伝熱特性低下 機能低下要因は、 ① 水路やスクリーンの流路抵抗の増加 ② 機器の損傷 (伝熱管リークや、スクリーンの腐食損傷) 保守管理は、主に ① 日常の設備パトロール ② 設備の状態値管理 ③ 定期点検 5
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