科 目 生命・科学倫理 (Biomedical Ethics)

秋学期・金4、金5・1学年・1.5単位
科 目
生命・科学倫理
(Biomedical Ethics)
担当教員
水野 俊誠
【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・期待される学習成果〕
本講義では、医学医療の問題をはじめとして、‘生命’=‘いのち’に関する倫理問題について重要と考えられるものを選んで紹
介し、共有したい。
取り上げる個々の問題はそれぞれ別個のものと一般的に認識されるが、いのちにいかに向き合うかという根本問題をいずれもはら
んでいる。このことを各人が十分に認識し、今後の科学・技術研究ないし実務において、自他のいのちをすりつぶすような取り組
みや集団から距離を置くきっかけづくりを目指す。
〔教育目標〕
・社会人力:一般教養、人間性、倫理観、コミュニケーション能力などの涵養
・均整のとれた豊かな人間性と、確固たる倫理観を有する科学者・技術者を育成する。
〔期待される学習成果〕
・社会の中での科学の役割を理解し、科学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および科学者・技術者の社会的責任に関し
ても理解している。
・科学・技術の倫理を多角的に理解し、社会に対する説明責任を果たすことができる。
【2】 授業計画
No.
内 容
1
生命倫理の歴史 (4原則の内容とその成立について 「自律尊重」を中心に)その1
2
生命倫理の歴史 (4原則の内容とその成立について 「自律尊重」を中心に)その2
3
生命倫理と障害者 (T4作戦とその影) その1
4
生命倫理と障害者 (T4作戦とその影) その2
5
脳死・臓器移植概説
6
終末期と緩和医療の問題
7
カネミ油症 (捨てられるいのち) その1
8
カネミ油症 (捨てられるいのち) その2
9
田中正造の生涯 (足尾銅山鉱毒問題と「非命」の思想) その1
10
田中正造の生涯 (足尾銅山鉱毒問題と「非命」の思想) その2
11
原発事故以後の暮らし (チェルノブイリと福島) その1
12
原発事故以後の暮らし (チェルノブイリと福島) その2
13
いのちの倫理の担い手~環境保護運動の実践者たち その1
14
いのちの倫理の担い手~環境保護運動の実践者たち その2
15
まとめ
【3】 到達目標
理論的な側面からよりも、実際に起こっている問題から倫理学的な思考、実践態度を理解する。
【4】 授業概要
広義の倫理学に含まれる生命倫理学的、ないし環境倫理学的内容について、複数の映像資料を援用しながら講義及び討論をする。
【5】 準備学習(予習・復習)等
「そういう話もあるよね」で片付けずに頭の中で繰り返し授業内容を反芻し、できれば周りの人に話してみる。
【6】 教科書・参考書・参考資料
使用しない。必要に応じて資料を配布する。
【7】 評価方法
学期末レポート(詳細は、初回の授業で説明する)
【8】 オフィスアワー
初回の授業で指示する。
【9】
関連科目
〔予め学んでおくとよい科目〕
特になし
〔この科目に続く内容の科目〕
特になし
【10】 その他
講義内容は進行の程度等により、若干の変更があり得る。