電子回路Ⅰ 第12回(2008/01/24) 演算増幅器 今日の内容 理想増幅器の定義 演算増幅器(オペアンプ)とその応用回路 反転増幅器(インバータ) 非反転増幅器 加算回路 積分回路 理想ダイオード 理想増幅器の定義 1.電圧利得Avが無限大 2.入力インピーダンスZiが無限大 - 3.出力インピーダンスZoがゼロ + Av 4.帯域幅Bが無限大 5.オフセットおよびドリフトがゼロ 実際に理想増幅器はありえないが、近い特性をもつものに 演算増幅器(Operational Amplifier、オペアンプ)がある 演算増幅器の例 NECのホームページより 演算増幅器の等価回路 NECのホームページより 差動入力 演算増幅器の端子とパッケージ (DIPタイプ) 写真はアナログデバイセスOP07 演算増幅器の端子とパッケージ (CANタイプ) 写真と左の端子は別のオペアンプ V+、V-とは? V+ バイアス電源(VCC,VEE)が必要 (通常はプラス、マイナス両方) - + V- 増幅率が大きい H + - v1 Av + v1 vo - Av + vo vo Av vi Av~105 なので 正常に動作しない 一般的には負帰還をかけて使用 基本的な回路 (反転増幅器、インバータ) Z2 vo Av vi vi Z1 Z2 v1 vo vo Z1 Z 2 Z2 Z1 v1 vo Z1 Z 2 Z1 Z 2 上式よりvi を消去すると - v1 vi Av + vo Av Z 2 v Z1 Z 2 G o v1 1 Av Z1 Z1 Z 2 Av とすると v Z G o 2 v1 Z1 増幅器の利得Avに無関係 帰還回路だけで利得を決めることができる 別の考え方 (仮想接地、イマジナリーショート) i2 入力インピーダンスが無限大なので i1 i1 i2 v1 vi vi vo Z1 Z2 vi vo なので、Avが大きいと Av vi 0とみなせる(仮想接地) v1 vo より Z1 Z2 vo Z2 v1 Z1 Z2 - v1 Z1 v i Av + vo 普通のショート(短絡)と イマジナリーショートの違い i0 v0 i0 v0 オープン(開放) ショート(短絡) i0 v0 イマジナリーショート •電圧的には短絡 一般の回路 •電流的には開放 非反転増幅器 vo Av (v1 vi ) vi R1 vo R1 R2 上式よりvi を消去、Av として + v1 vi Av - vo voをv1で表しなさい vo R1 R2 ボルテージフォロワ + v1 vi + Av - R1 v1 vo Av - vo R2 R2 vo 1 v1において、R1 , R2 0とすると、 R1 vo v1 回路間で前後の影響を排除する(バッファ) バッファの例 (サンプルホールド回路) vi + Dv s+ S C viの波形 vsの波形 vi G vo - ボルテージフォロワ間にFETとコン デンサを入れる でDS導通(FET on) ● FET・・・サンプリングのタイミング コンデンサ・・・電圧保持 でDS開放(FET off) ○ AD変換に使用される t 加算回路 仮想接地より、各抵抗を流れる電流は i1 v v1 v , i2 2 , i3 3 R1 R2 R3 入力インピーダンスが無限大なので v1 v2 電流は全て R f を流れる v3 vo R1 i1 R2 i2 R3 i3 Rf - Av + vo 積分回路 C 仮想接地より v1 i1 R 入力インピーダンスが無限大なので 電流はコンデンサCに流れる vo i1 - v1 Av R + vo 理想ダイオード(1) 立ち上がりはゼロボルトではない I I 0 expqV / kT 1 I 0 : 逆方向飽和電流 q : 素電荷 (1.6 1019 C) k : ボルツマン定数(1.38 10 23 J/K ) T : 絶対温度 理想ダイオード(2) vo R2 v1>0のとき、D1が導通、D2がオフ vo vi 0 D1 v1<0のとき、D1がオフ、D2が導通 i1 R2 vo R2i1 v1 R1 - v1 vo R2 v1 R1 vi R1 vi Av + D2
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