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跡見学園女子大学マネジメント学部 国際経済学
貿易の利益と関税
丹野忠晋
2009年12月24日
通商政策
 財の輸出入に影響を与える政策を通商政策
(commercial policy )と言います.
 様々な通商政策を見ていきます.
 その極端な政策としてこの2つがあります
 自由貿易 (free trade) -貿易障壁をまったく設
けていない
 保護主義(protectionism)-何らかの方法で輸
入を制限している
2009/12/24
国際経済学8
貿易障壁
貿易障壁には大きく分けて
 関税 (tariff)
 数量割り当て
 輸出自主規制
 非関税障壁
があります.
2009/12/24
国際経済学8
関税
 関税 tariff とは単に輸入に課される税金のこと
です.
 外国製品を割高にさせて競争上不利に追い込
むことができます.
 国の規模の違い
小国: 貿易取引量が国際価格に変化を与えない
大国:貿易取引量が国際価格に変化を与える
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関税/2
 小国の場合を考えてみましょう.
小国: 貿易取引量が国際価格に変化を与えない
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消費者と生産者余剰
価格
供給曲線
消費者余剰
1400
1100
900
生産者余
剰
需要曲線
800
数量
1
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2
3
4
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鎖国をしているときの均衡価格
価
格
供給曲線
P
需要曲線
Q
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数
量
鎖国をしているときの経済厚生
価
格
供給曲線
経済厚生
P
経済厚生=消費者余剰+生産者余剰
需要曲線
数
量
Q
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鎖国から開国へ
鎖国を止めて貿易を開始した
鎖国時の均衡価格P > 国際価格 P*
この国は小さな国で国際価格に影響を与えない
とする
小国の仮定
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開国して,国際価格がP*
価
格
供給曲線
国内生産量
国内消費量
P*
輸入量
Qs
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需要曲線
Qc
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数
量
国際価格P*での余剰
供給曲線
消費者余剰
価
格
生産者余剰
国内消費量
P*
輸入量
需要曲線
国内生産量
Qs
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Qc
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数
量
貿易の効果







国際価格が低ければ
価格の下落
消費の増大
国内生産の減少
輸入量の増加
消費者は得
生産者は損
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関税政策
ここで輸入量1単位辺りt円の関税を課したとす
る
国際価格が100円で関税が10円ならば消費者
の購入する価格は110円
2009/12/24
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国際価格P*,財1単位当たりtの関税
価
格
供給曲線
関税後の国内生産量
関税後の国内消費量
P*+t
P*
関税後輸入量
Qs
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需要曲線
Qc
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数
量
自由貿易に比べ関税を課すと







価格の上昇
消費の減少
国内生産の増加
輸入量の減少
消費者は損
生産者は得
政府は関税収入を得る
関税収入=税率×輸入量
2009/12/24
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財1単位当たりtの関税の関税収入
価
格
供給曲線
関税収入
関税後の国内生産量
関税後の国内消費量
P*+t
P*
関税後輸入量
Qs
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需要曲線
Qc
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数
量
貿易の効果
 経済全体の望ましさはどうなるか?
 経済全体の望ましさを経済厚生という
経済厚生=消費者余剰+生産者余剰
 もし政府が入れば
経済厚生=消費者余剰+生産者余剰+税収
2009/12/24
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関税の効果
 関税によって経済厚生は増加するだろうか?
 消費者余剰とは
 生産者余剰とは
2009/12/24
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自由貿易が望ましい
自由貿易の経済厚生>鎖国の経済厚生
価
格
供給曲線
消費者余剰
経済厚生の増分
生産者余剰
国内消費量
P*
国内生産量
Qs
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需要曲線
輸入量
Qc
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数
量
財1単位当たりtの関税の関税収入
価
格
供給曲線
消費者余剰
生産者
余剰
関税収入
関税後の国
内消費量
P*+t
P*
関税後の
国内生産
量
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関税後輸入量
Qs
需要曲線
Qc
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数
量
自習貿易が望ましい
自由貿易の経済厚生>関税賦課後の経済厚生
価
格
生産者
余剰
供給曲線
厚生の増加分
関税収入
消費者余剰
関税後の国
内消費量
P*+t
P*
関税後の国
内生産量
関税後輸入量
Qs
2009/12/24
Qc
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需要曲線 数
量
結論
 自由貿易が一番厚生が高い
 保護貿易的な関税は厚生を低くする
 しかし鎖国よりは望ましい
2009/12/24
国際経済学8
まとめ
 鎖国から開国で消費量は増える
 生産量は減る
 関税を課すと政府税収が増える
 自由貿易の方が保護貿易よりも経済厚生が
高い
2009/12/21
国際経済学7
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