環境学

環境学
第12回目 (H23.7.4)
循環型社会における経済システム
p.81~
環境学HP
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/
~imai/kankyougaku/kankyougaku.html
定期試験に代わる最終レポートの
提出について
• レポート用資料(講義資料11に同じ)この
講義のHPよりダウンロードしてください
• 提出期限は7/11の講義時
環境学HP
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/
~imai/kankyougaku/kankyougaku.html
循環型社会における経済システム
物質の流れと経済
(1)豊かさを求めて、物による豊かな社会
→自然界への多大な負荷
1972年 ローマクラブ(民間組織)p.81
「成長の限界」
→「現在のペースで人口が増加し続け、
さらに工業化が進めば地球の有限な資源は枯渇し、
環境は許容範囲を超えて汚染されることになるから、
思い切ってゼロ成長に移行するしかない。」
廃棄物・GDP・人口増加の推移(図3.7)
昭和48頃まではGDPの伸び(1973)とごみの排出量の
伸びがほぼ近似
→四大公害
昭和48年 第4次中東戦争
→オイルショック
→日本は重化学工業から
省エネ,省資源型技術へシフト
これは高い評価に価する
次のピーク(昭和63頃)バブル期
また、この頃から経済のボーダレス化
原材料の輸入・輸出の拡大
(2)物質収支でみる日本経済(図1.2)
Inflow → 21.3億t(平成12)
(昭和45で14.4億t)1.3倍に!!
自然界からの資源採取
国内 11.2億t
計18.4億t
輸入 7.1億t
投入された4割がエネルギー消費(熱)及び廃棄物
再利用は2.3億t(1割くらい)
隠れたフロー
←資源採掘時に廃棄物が出る!!
つまり
これまでの「豊かさ」は、
“決して枯渇すること
のない資源と劣化しない環境”
を前提としたもの
→あり得ない!!
今週の宿題
・バーチャルウォーターについて調べる
レポート用紙(A4で1枚程度)に記述し、
次回講義時(7/11)に提出して下さい。
自然環境は浄化機能を持つ
(自浄作用)
→当然、限界が存在し、それを超え、現在進行中
p.83
①社会経済活動に伴って生じる環境負荷
が大きすぎるため、環境による浄化や資源
の再生産が追いつかない。
②フロンのような自然界には存在しない
人工的な化学物質を自然界は浄化しにくい
③廃棄物が再び自然環境に組み込まれていない
図3.8
自然界への継続的な負荷が、自然界と社会経済
システム間のバランスを崩し始めている
3R ----- Reduce , Reuse , Recycle
(3)豊かさの意味を問い直す
GNPやGDP → この違いわかりますか?
生産活動によって生じた環境汚染による
国民の福祉水準の低下は含まれていない
環境汚染や環境破壊の修復に用いられる
費用さえもGDPに組み入れられる。
”見せ掛けのGDP”
→Green GDP:環境に配慮した経済指標
NEW , NNW , SNA , SEEAなど
環境の機能:4つ
①「自然資源の供給者」の機能
②廃棄物を浄化する機能
③「アメニティ」の供給者としての機能
④生命維持機能
+インフラとしての機能
+「不可逆性」
:一旦破壊されると復元が難しい
☆水や空気は”自由財” ~タダ!!
→つまり、環境はタダという前提
↑経済学の前提はおかしい!!
という一面も
廃棄にはお金を支払いにくい!! (我々もそう)
→循環資源としての扱いが必要!!
→あるいは生産コスト(販売コスト)に
処理費用を含め(デポジット制?)
”処理・再生費で稼げる”状況にすべき?
環境の経済的価値
WTP (Willingness to Pay)
WTA (Willingness to Accept)
評価法 ヘドニック価格法
トラベルコスト法
コンジェント評価法など
経済の外部性/内部性
→環境保全の費用が含まれていない
「不当に低い」市場価格(現在でもほとんど
がそうである)
→社会として過大な消費をし、
環境汚染が進行する(例:p.86の中ほど)
したがって、環境保全(再生)費用を内部化すべき
定期試験に代わる最終レポートの
提出について
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• 提出期限は7/11の講義時
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