Cavity Beam TILT monitor

空洞型ビーム軌道傾きモニターの設計
東北大学 M1 岡本 大典
目次
・イントロダクション
・原理
・設計
・期待できる性能
・まとめ
イントロダクション
ILCでは電子と陽電子の非常に細いビームをずれないように衝突させる
必要がある
300μm
650nm
6nm
ビーム軌道の正確な測定は重要な技術となる
ビームライン
傾きをもったビーム
θを正確に測りたい
特徴・・1空洞にてビーム軌道の傾きを精度よく測る
θ
原理
モノポールモードの信号を取り出す
傾きモニター
ポジションモニター
モノポール
ダイポール
電場
磁場
ビーム
励振される
励振される
モノポールモードのエネルギー ∝ θ2
信号の取り出し方
空洞にスリットを通して導波管を接続し、導波管から同軸
ケーブルへと信号を取り出す。
同軸アンテナ
導波管
スリット
TEモード
取り出された信号の振幅 ∝ θ
電場
磁場
空洞の形状について
形状は励起エネルギーと、周波数に影響する
1.20E-09-1.50E09
エネルギー[J]
長さと幅がほぼ1対1の正方形型
(ビームパイプの影響で1対1.1程度)
9.00E-10-1.20E09
6.00E-10-9.00E10
3.00E-10-6.00E10
0.00E+00-3.00E10
190
150
100[mm]~付近
傾き1度
200
170
110
20
30
80
70
50
幅[mm]
140
110
長さ[mm]
周波数への要求
・他のモードの周波数と十分に離れていること
・バンチ毎に位相がずれていかないこと
357[MHz]×n
ATFのバンチ間隔2.8nsec
( n= 0,1,2,3, ・・・
空洞サイズとモード周波数の決定
長さ:103[mm]
幅:95[mm]
用いるモノポールモードの
周波数は2.142GHz
高さ:30[mm]
2.142GHz(n=6)
3.445GHz
4.302GHz
導波管の設計
2.14GHzあたりでアンテナとマッチングするように設計
antenna
TE signal
アンテナの長さと位置で調整
Reflection amplitude
全体の形状
①1方向測定型
導波管
空洞
スリット
導波管
アンテナ
ビームパイプ
対称性のために2つの導波管を通して信号を取り出す
期待できる性能
空洞から取り出せる電力の評価
P(out)[W]
熱ノイズ
8.00E-14
温度と帯域幅から大きさが決
まる
Output power[W]∝θ2
6.00E-14
4.00E-14
PTN = KBTΔf
室温300Kで帯域幅3MHzの時
PTN =1.24×10-14 [W]
2.00E-14
0.00E+00
0.00
0.02
0.04
傾き角[urad]
限界性能は30nrad程度
0.06
0.08
2方向同時測定型の設計
②2方向同時測定型
水平方向のモノポールモードも同時に取り出す
3次元的に軌道の傾きを測定することが可能
限界性能
鉛直:80[nrad]
水平:300[nrad]
まとめ
空洞型ビームモニターの応用として、ビーム軌道傾きモニターを設計
した。
一方向型では数十[nrad]、2方向型でも数十~数百[nrad]の性能を期待
できる。
PLAN
このモニターの特徴として、1地点における角度の高精度測定が挙げ
られる。特徴を生かした具体的な使用の研究を継続したい