時間価値分布から見た 荷主の輸送手段選択行動の 変化に関する研究 学籍番号 99710 氏名 大橋綾佳 指導教官 鶴田三郎・黒川久幸 研究の背景 労働力不足 地球温暖化 大気汚染 交通渋滞 エネルギーの枯渇 モーダルシフトの推進 従来! 荷主の価値判断 は変わらない 荷主の価値判断が 今後変わるのでは ないか? 荷主の輸送手段の評価基準 運賃 所要時間 輸送頻度 正確さ 研究目的 運賃と所要時間に注目して分析を行う 荷主が輸送機関を選択する際の輸送時間 を考慮する度合い(時間価値)に変化はあ るか分析 価値判断の変化があるのかを明らかにする 使用データ 全国貨物純流動調査(物流センサス) ●品類…8品類 ●品目 1995年度 2000年度 品目 75 79 ●代表輸送機関 代表輸送機関 10 12 ●物流時間[時間] ●費用[円] 分類方法が ●件数[件] 違う!! ●重量[トン] 犠牲量モデル S=C+dT ●S:犠牲量[円] 荷主によって 異なる ●C:費用[円] ●d:時間価値[円/時間] dの分布がわかると… ●T:物流時間[時間] 各輸送機関の 占める分担率が わかる 犠牲量モデルの図 犠牲量:S Sα=Cα+dTα Sβ=Cβ+dTβ Sγ=Cγ+dTγ Cγ Cβ Cα 0 輸送 機関 α p1 時間価値分布:P 輸送 d1機関 β p2 d2 p3 輸送 機関 γ 時間価値:d 時間価値分布の推定方法 対数正規分布の確率密度関数 2 1 1 ln x f ( x) exp 2 x 2 0, ( x 0) x 0 対数正規分布の累積分布関数 P( X d ) 1 exp s 2 xds 2 x 2 1 1 2 e 1 s2 2 ds Sとおく 時間価値分布の推定方法② F (u ) 1 2 e 1 s2 2 ds 1 F ( P ( X d )) u ln d ln d 1 傾き 切片 時間価値の分布 標準正規累積分布の逆関数値 5 4 3 2 1 0 -1 0 5 10 -2 -3 対数時間価値(円/時・トン) 15 品類の推定結果 1995年 品類 データ数 r 値 農水産品 68 林産品 4 鉱産品 18 金属機械工業品 573 化学工業品 361 軽工業品 234 雑工業品 177 特殊品 10 F値 0.700 0.587 0.505 0.177 0.670 0.386 0.699 0.811 63.554 1.053 5.482 18.442 293.060 40.533 167.180 15.426 切片 傾き -5.231 0.820 -2.947 0.287 -2.287 0.481 -2.890 0.256 -3.655 0.497 -2.710 0.265 -4.976 0.701 -3.495 0.627 品類の推定結果 2000年 品類 データ数 r 値 F値 切片 傾き 農水産品 32 0.494 9.704 -7.264 0.769 林産品 ― ― ― ― ― 鉱産品 12 0.121 0.149 -0.838 0.252 金属機械工業品 480 0.583 246.340 -5.080 0.616 化学工業品 ― ― ― ― ― 軽工業品 242 0.314 26.330 -3.243 0.311 雑工業品 116 0.818 229.926 -6.856 0.910 特殊品 8 0.746 7.512 -3.029 0.475 品類ごとの時間価値分布 0.0040 農水産品 0.0035 化学工業品 0.0030 0.0025 確率密度 雑工業品 時 間 価 値 が 低 い 0.0020 0.0015 0.0010 特殊品 が時 高間 い価 値 0.0005 0.0000 0.01 0.1 1 10 100 時間価値(円/時・トン) 1000 10000 物価の検討 卸売り物価指数 消費者物価指数 日本銀行が発表 企業向けサービス価格指数 企業向けサービス価格指数 平均物価 平均物価 x Wa y Wb z Wc年度 基準時 Wa Wb Wc 物価修正係数 α=0.9950997 1995.10 2000.10 平均物価 100.62 100.12 雑工業品 0.0010 0.0009 雑工業品 2000年 0.0008 0.0007 雑工業品 1995年 確率密度 0.0006 0.0005 0.0004 0.0003 0.0002 0.0001 0.0000 0.1 1 10 100 1000 時間価値(円/時・トン) 10000 100000 品目の検討 1995年 μ 電気機械 その他の機械 書籍・ 印刷物等 その他の製造工業物 σ 6.512 6.805 5.324 6.112 1.760 1.257 2.308 1.426 データ数 378 26 61 17 1.862 0.817 1.271 1.290 データ数 235 7 28 34 2000年 μ 電気機械 その他の機械 書籍・ 印刷物等 その他の製造工業物 σ 6.272 7.308 7.605 6.569 品目の検討 確率密度 検定結果 統計量 電気機械 1.5864 その他の機械 -1.2723 書籍・ 印刷物・ 記録物 -5.9899 0.0120 その他の製造工業物 -1.1133 0.0100 書籍・印刷物・記録物 2000年 0.0080 書籍・印刷物・記録物 1995年 0.0060 0.0040 0.0020 0.001 0.01 0.0000 0.1 1 10 100 時間価値(円/時・トン) 1000 10000 100000 まとめ 一部の品目において荷主の時間価値は高くな る傾向にある。 荷主はより高速な物流を望んできている 貨物総重量の年変化 貨物総重量(百万トン) 3700 3500 3300 3100 2900 2700 2500 85年 90年 95年 2000年 年度 貨物からみた 国内貨物輸送の変化 品類 農水産品 林産品 鉱産品 金属機械工業品 化学工業品 軽工業品 雑工業品 特殊品 合計 2000年 1.08 2.11 21.21 1.01 3.80 0.90 0.20 3.13 1.73 1995年 1.66 2.41 41.61 1.20 4.03 1.02 0.28 2.23 2.13 鉱産品における変化 2000年 鉄道 トラック 海運 航空 その他 1995年 0% 50% 100% 推定のためのデータ処理 物流時間 ● (T W ) T W T:平均物流時間[時間] ●T :物流時間[時間] ●W:重量[トン] 輸送機関・・・4分類 貨物 ●品類・・・8分類 ●品目・・・79分類(2000年) 75分類(1995年) 品類のパラメーター 1995年 品類 農水産品 化学工業品 雑工業品 特殊品 μ σ 6.380 7.352 7.099 5.578 1.219 2.012 1.427 1.596 モード メディアン 133.295 589.744 27.250 1559.981 158.199 1211.024 20.719 264.570 2000年 品類 雑工業品 特殊品 μ σ 7.532 6.373 モード メディアン 1.099 558.260 1866.044 2.104 6.995 585.821 確率密度 品目ごとの時間価値分布 農水産品 0.008 穀物・豆 0.007 野菜・果実 0.006 その他の畜産物 0.005 0.004 水産物 その他の農産物 0.003 0.002 0.001 0.00001 0.001 0.000 0.1 10 時間価値(円/時・トン) 1000 物流時間の変化 東京都→福岡県 東京都→香川県 東京都→広島県 90年調査 95年調査 2000年調査 東京都→大阪府 東京都→愛知県 東京都→新潟県 東京都→宮城県 東京都→北海道 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 犠牲量モデルの図 時間価値分布:P 雑工業品正規分布 0.0010 0.0009 2000年物価 修正後 0.0008 確率密度 0.0007 1995年 0.0006 0.0005 0.0004 0.0003 0.0002 0.0001 0.0000 0 2000 4000 6000 時間価値(円/時・トン) 8000 10000 その他の機械 0.0010 0.0009 その他の機械 2000年 0.0008 その他の機械 1995年 0.0007 確率密度 0.0006 品目の検討 0.0005 0.0004 0.0003 0.0002 0.0001 0.0000 0.1 1 10 100 1000 10000 100000 時間価値(円/時・トン) 電気機械 書籍・印刷物等 0.0030 0.0120 電気機械2000年 電気機械1995年 0.0025 確率密度 確率密度 0.0020 0.0015 0.01 0.0100 書籍・印刷物・記録物 2000年 0.0080 書籍・印刷物・記録物 1995年 0.0060 0.0010 0.0040 0.0005 0.0020 0.0000 0.1 1 10 100 時間価値(円/時・トン) 1000 10000 100000 0.001 0.01 0.0000 0.1 1 10 100 時間価値(円/時・トン) 1000 10000 100000
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