老化研究 最近の進展 ウェルナー症の原因遺伝子の特定 Yuら(1996) 遺伝子ノックアウト法によるヒト老化モデルマウス ( kl -/ kl-)の作出と原因遺伝子( kl )および遺伝子産物の特定 鍋島.黒尾(国立精神・神経センター)(1997) 旧来の老化モデルマウス=SAM 武田ら(1981) 多因子であったため原因遺伝子の特定がまだ できない klotho(kl) 遺伝子の特定 マウストランスジーン pUC 119 相同組み替えによる遺伝子 マウスES細胞 ノックアウト ジーンターゲティング法による変異の固定 Kl-/kl- ホモ変異マウス 破壊された遺伝子の特定 Kl-/kl- ホモ変異マウスの染色体特 定 pUC 119を目印におこなう マウス染色体5G3にトランス ジーン挿入部位を発見 破壊された遺伝子の特定 遺伝子産物の特定 1 1012 NH 2 COOH KL1 KL2 シグナルペプチド 膜貫通領域 相同性のあるタンパク 質 細菌や植物のβーグリコシダーゼ ほ乳類のラクターゼ -グリ コシルセラミダーゼ複合体 Kl-/kl-ホモ変異マウスのテロメア長 繊維芽細胞にテロメア長の短縮なし 分裂寿命に異常がない このほかの細胞機能変化については未知 KLタンパクの抗老化薬としての将来 実験動物の遺伝育種の方法論による違い ノックアウト 伝統的交配法 cDNAライブラリーの確立 短命ラットの選抜 対象遺伝子の選抜(ランダムに) 短命ラットの選抜 ES細胞を利用した遺伝子ノックアウト SAM系短命ラットの確立 原因遺伝子の特定が難しい ノックアウトマウスの作製 ホモ変異マウスの確立 kl-/kl表現型の確認 細胞は分裂寿命が来たらすぐ死ぬわけではない 分裂限界の細胞は分裂増殖せずに長期間生存し, その間代謝をおこなう この間機能変化が蓄積する. 最終的な細胞死 = アポトーシス現象 ? [ 分裂寿命が来て機能変化を起こした 細胞がアポトーシスを起こさない現象 ] Wangら, (1995) 老化細胞がアポトーシスで除去されないので 若い細胞に置き換わらない アポトーシス(apoptosis) 細胞の死の区分 (Kerrら,1972) 壊死(necrosis)・・・・・病的細胞死・炎症の発生 アポトーシス・・・遺伝的にプログラ ムされた細胞死 遺伝子の断片化・細胞の断片化 アポトーシスによる細胞除去 1.発生過程 2.ホメオスタシス 3.生体防御 正常細胞とアポトーシス細胞のゲノムDNA 寒天ゲル電気泳動図 DNA size marker ゲノムDNA 断片化して いろいろな 大きさにち ぎれたDNA 492 369 246 123 (山田ら1997) 発生過程における不要細胞の除去 プログラム細胞死:決められた時間に決められた部位 の決められた細胞に起きる死 よく知られた例 肢芽:手足の原器の形成過程におけるプログラ ム細胞死 両生類・昆虫における変態過程におけるプログラ ム細胞死 指間細胞のプログラム死が起こる 指間細胞のプログラム死を阻害 (山田ほか1997 ホメオスタシス 多細胞生物の発生 受精卵 細胞増殖・分化 成熟個体の細胞は??? (数的平衡) 細胞増殖 = 細胞死 多細胞生物 DNAの損傷 一個の細胞では 5000個/日の脱プリン反応 100個/ゲノム/日の脱アミノ反応 このうえに紫外線などによるピリミジン間 の共有結合形成など DNA修復機構 各種のDNA修復酵素の働き DNA修復ヌクレアーゼ APエンドヌクレアーゼ DNAグリコシラーゼ 脱プリンされたデオキシリボース の除去 脱アミノ化されたC,Aの除去 ヌクレオチド除去修復酵素 ダイマーの除去 DNA変異をもっ た細胞の発生 放射線・紫外線・発ガン物質 URASIL CYTOSINE O H H H N H H O O P N N O CH 2 O O H O O P N N H O CH 2 O O O- 脱アミノ反応 O- GUANINE O H N N H N O O P O CH 2 O N N H H O- O O P O- 脱プリン 反応 O CH 2 O OH チミン 糖の炭素間に 共有結合が できてしまう チミン 一日あたり数千の変異 通常のDNA修復機構 変異の蓄積 = 年に2-3個 修復が不能 アポトーシスによる 細胞除去 Death signal TNF, Fas L, TRAIL Bcl-2 Bcl-xL Bax Bak Bcl-2 Bcl-xL
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