発光ファージ法による重要植物病原細菌の迅速同定システムの開発

SURE: Shizuoka University REpository
http://ir.lib.shizuoka.ac.jp/
Title
Author(s)
発光ファージ法による重要植物病原細菌の迅速同定シス
テムの開発
露無, 慎二
Citation
p. 1-58
Issue Date
2005-03
URL
Version
http://hdl.handle.net/10297/3034
publisher
Rights
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発光ファージ法による植物病原細菌の
迅速同定システムの開発
(研究課題番号 15380034)
平成15年度∼平成16年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2))
研究成果報告書
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平釦年3月
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大学 書館
研究代表者露無慎二
(静岡大学農学部教授)
奇贈 蕗黙倶二(農字
0006522866
発光ファージ法による植物病原細菌
の迅速同定システムの開発
(研究課題番号 15380034)
平成15年度一平成16年度科学研究費補
助金(基盤研究(B)(2))
研究成果報告書
平成17年3月
研究代表者 露無慎二
(静岡大学農学部教授)
はしがき
この研究課題又はこれに密接関連した研究課題として、「レポータ
ーファ・…一・…ジを用いた植物検疫システムの開発」(基盤研究(B)(2)、
平成11−12年度、研究経費13,400千円)の援助を受けた。この
研究では、発光ファージを分離するための、Tn3及びTn5の逆向き
繰り返し配列をべ一スにした遺伝子融合用トランスポゾンを作成し、
これらがプラスミド上の既知遺伝子に融合され、無事発光する事を
確認した。さらに、大腸菌を中心に発光ファージを構築し、これら
尾を餅田検出システムが、各種植物病原細菌の植物検疫システムに
応用できる事を示した。本研究では、上記融合用トランスポゾンを
用いて、各種植物病原細菌検出用発光ファージを分離し、単一の病
原細菌だけではなく、複数の病原細菌を同時に検出する事によって、
簡易同手も可能なシステムを構築する事を目的とした。本研究では、
さらに当初予定した上記レポーターファージの利用の他、ファージ
粒子をビオチンや臭化エチジウムであらかじめ標識しておき、これ
を多重吸着させて、特定の植物病原細菌を迅速、且っ正確に検出で
きるかについても検討を行った。いずれの検出法においても、ナス
科植物青枯れ病菌、カンキツかいよう病菌を10の2−・3乗個まで、
3時間以内に検出できる事が分かった。本研究報告書は、これらの
研究成果をまとめたものである。
平成15−16年度科学研究i費(基盤研究B(2))
研究成果報告書
15380034
1.課題番号
2.研究課題
発光ファージ法による植物病原細菌の迅速同定
システムの開発
3.研究組織
研究代表者
研究分担者
露無慎二(静岡大学農学部教授)
なし
4.研究経費
平成15年度
10,600 千円
平成16年度
5,400 千円
計
16,000 千円
研究発表
(1)学会誌等
1)P.Jitareerat, H. Matsumoto, M. Umehara and S.
エ…1,(2003)D−alanine−D−alanine ligase gene
(dd1) of Erwz’nia chiysan th emi strain EC 16. II.
Analysis of regulation of pectate lyase using ddi−
mutant.」. Gen. Plan t Pa th o1.69(1):49−54
2)P.Jitareerat 1・2, H. Matsumotoi・2, M。 Umehara2 and S.
ユ』.・D−alanine−D−alanine ligase gene(dd1)of
Erwinia chiysan the n1’strain EC 16.1. Isolation and
Gene dosage effect on pectate lyase synthesis.」. Gen.
Plan t Pa th o1.68(4):342−349(2003)
3)S.Kusumoto, T. N. Aveny, S. Mujimn, C。 Ginting, T.
Tsuge,一, and Y. Takikawa,(2004)
Occurrence of blood disease of banana in Sumatra,
Indonesia.∫Gα1. Pla rコfPヨtho1.70:45−49
4)G.Ponciano, H. Ishihara−and J.E. Leach,
(2003)Bacterial effectors in plant disease and defense:
Keys to durable resistance? Plan t Disease 87:
1272−1282
5)S.Yoshida,一, and T. Tsukiboshi.(2003)
Macerating enzymes produced by Rhl’zop us oryzae in
infected mulberry roots. J..Phytopa thol,.151:436−441
6)H.Matsumoto, M. Umerhara, H. Muroi, Y. Yoshitake,
and−.(2003)Homolog of FlhDC, a master
regulator for flagellum synthesis:required for
pathogenicity in Erw7’1コia carotovて)ra subsp.
carotovて)ra.」. Gerコ. Plan t Pa t2,1 ol.69:189−193(2003)
7)H.Matsumoto, H. Muroi, M. Umehara, Y. Yoshitake,
and−(2003)Peh production, flagellum
synthesis, and virulence reduced in Erワロ’刀ia
carotovora subsp. carotovora by mutation in a
homologue of(rytR. Mole. PZan t−Microbe.ln teract.16
(5):289−397
8)H.Matsumoto, H., P. Jitareerat, Y. Baba, and主
エ〔1,(2003)Comparative study of regulatory
mechanisms for pectinase production by Erw1’n1辺
carotovora subsp. carotovora and ErWt’1コia
c鋤sa11亡h e1η∫. Md∼. Pl・ヨ1コt−1Mil’()roZ)e ln teract. 16 (3):
226−237
9)H.Ishihara, G. Ponciano, J. E. Leach, and旦
ユご, (2004)Functional analysis of the 3’ end
of avrBs3/pthA genes from two Xan thomonas species.
P∼2yslo1.、Mole. Plan t Pa th o1.63:329−338
10)H.Ishihara, S. Uchida, Y. Masuda, K. Tamura,豊
ユニ1,(2004)Increase in telomerase activity in
. citrus inoculated with xanthomonas axonopodis pv.
citri.∫Gen. Plan t Pa tho1.70:218−220
11)S.Kusumoto, T. N. Aveny, S. MUjimn, C. Ginting, T.
Tsuge,一, and Y. Takikawa,(2004)
12)Haque, M.M., and−(2005)Virulence,
resistance to magainin II, and eXPression of pectate
lyase are controlled by the PhoP−PhoQ
two−component regulatory system responding to pH
and magnesium in Er砿刀辺c血ysan them1’3937.∫Geη.
Plan t Pa th o1.71:47−53.
13)Haque, M. M., A. Yamazaki, and S. Tsuyumu(2005)
Virulence, accumulation of acety1−coenzyme A and
pectate lyase synthesis are controlled by PhoP−PhoQ
two℃omponent regulatory system responding to
organic acids in Em’1刀fa c鋤santhemi’3937.」. Gen.
Plan t Pa tho1. 71:133−138
口頭発表
1)Haque, M.M. and Tsuyumu, S.,A Homologue of pehRS,
A Two Component Regulatory System, Controls
Exo−polygalacturonase Production and Virulence in
Er助mla chrysanthemz’3937,日本植物病理学会報69
(3):305(2003)
2)須山弘明・松本裕之・露無慎二,軟腐性Emm抱属細菌にお
けるrpoH遺伝子の機能解析,日本植物病理学会報69(3):
305(2003)
3)松岡圭介・IKToth・LJHyman・露無慎二,軟腐性ErWinia
属細菌の3大グループ間のSSH(Suppression on
Substractive Hybridaization)法によるE. chiysanthemi’
特異的配列の解析,日本植物病理学会報69(3):306(2003)
4)石原博通・Ponciano, G.・Leach, J.E.・露無慎二
Xan thom onas属細菌のavr/Pth遺伝子ファミリー間のキメ
ラがカンキツ植物に呈する反応,日本植物病理学会報69
(3):313(2003)
5)Takashi FtUikawa, Hiromichi Ishihara, and ShirOi
Tsuyumu, Suppression of active defense resistance in
non−host Plants by avr/0仇gene in xanthomonads.8th
International congress of Plant Pathology, Christchurch,
New Zealand(2003)
6)柴田敏史、相沢慎一、露無慎二、植物病原性細菌Erwr’nia
carotovora subsp. carotovora EC 1の運動性の病原性への
関与。日植病報70(3):291(2004)
7)Haque, t M.M., and S. Tsuyumu, Involvement of
PehR−PehS Two−−component system in virulence of
Em’刀ia chiysaτ]th eη1’3937. Ann. Phyt opatho1. Soc.
Jpn日本植物病理学会報70(3):292(2004)
8)Joko, T., H。 Etoh and S. Tsuyumu, Effects of sugars on
the eXPression of pe正in Enn’nia chrysa rコthemz’EC 16.
日本植物病理学会報70(3):292(2004)
9)藤川貴史、駒井慶子、露無慎二、Xan thomonas属細菌由
来avr/Pth遺伝子産物と結合する植物細胞壁タンパク質の
研究、日植病報70(3):293(2004)
10)駒井慶子、木村幸、小松節子、露無慎二、カンキツかいよ
う病菌の病原性遺伝子ap11産物(Ap11)と相互作用するカ
ンキツタンパクの解析、日植病報70(3):293(2004)
11)山崎明広、Ulla Bonas,露無慎二、 hrpG*xcvを導入した
カンキツかいよう病菌の分泌するタンパク質の探索、日植病
関西部会講演要旨集、46(2004)
12)Hossain, M.M. and S. Tsuyumu, Role of motility in
pathogenesis of Erwゴ且1辺carotovora subsp. carotovora.
日植病関西部会講演要旨集、46(2004)
13)木村幸、駒井慶子、露無慎二、カンキツかいよう形成エフ
ェクターAp11と結合するカンキツペクチンメチルエステラ
ーゼの解析、日植病関西部会講i演要旨集、47(2004)
14)藤川貴史、吉村淳、露無慎二、異なる遺伝背景の植物にお
けるavr/ρth遺伝子産物のサプレッサー活性の比較解析、日
植病関西部会講演要旨集、46(2004)
15)佐々木則英、藤沢郁弥、露無慎二、軟腐性Erwmia属細菌
と植物との相互作用に果たすフラジエリンの役割、H17年
日本植物病理学会大会、p.172、(2005)
16)Hossain, M.M. and Tsuyumu, S. Involvement of motility
in biofilm formation of Erwmia carotovora subsp.
caro to vora H 17年日本植物病理学会大会、p.172、(2005)
17)Joko, T., and Tsuyumu, S. Environmental factors
involved t in the pe1E hyperinduction in 班wゴηゴa
chrysanthθmi EC16. H 17年日本植物病理学会大会、 p.1
73、‘(2005)
18)関谷敏芳、石原博通、増田有美、露無慎二、カンキツかい
よう病菌におけるテロメラーゼの役割とTERT(Telomerase
reverse・transcriptase)遺伝子の解析、 H 17年日本植物病理
学会大会、p.175、(2005)
19)塩谷浩、藤川貴史、石原博通、露無慎二、カンキツかいよ
う病菌に対するブンタンi類の抵抗反応、H17年日本植物病
理学会大会、p.175
20)藍原誠、高塚勇規、上田一郎、露無慎二、カンキツのかい
よう形成特異的に発現する遺伝子の研究、H17年日本植物
病理学会大会、P.175
21)菅沼龍、露無慎二、バクテリオファージを用いたナス科植
物青枯れ病菌の高速検出に関する研究、H17年日本植物病
理学会大会、p.180
目次
第1章 基盤となるレポーターファージ法の開発
第2章 ナス科植物青枯病菌の検出法の開発
第3章 カンキツかいよう病菌の検出法の開発
第4章 おわりに
第一章 基盤となるレポーターファージ法の開発
1)発光ファージ法の原理
ファージとは?
ファージとは、細菌に感染するウイルスの事を言う。ファージは、
加来さんとそれを保護するタンパク質とから構成されている。ファ
ージは、限られた範囲の細菌(宿主)にしか感染しないが、その感
染様式は、1)ファージの宿主細菌への吸着、2)核酸を宿主細胞
内に注入、3)注入された核酸の複製(数百倍)、4)宿主細胞内に
おけるファージタンパク質の生合成、5)これらのタンパク質と核
酸の自動集合によるすう約のファージ粒子の形成、6)宿主細菌の
内部からの溶菌、これに続く子ファージの放出というようになって
いる。この感染から溶菌までの1サイクルは、1時間程度で終わる
程驚異的な早さで完了する。宿主細菌が存在しないとき(他の細菌
が混在していても)、ファージはただの物質の集合体に過ぎず、上記
の様な溶菌サイクルを全うする事が出来ない。従って、ファ・・一・・…ジの
感染活動を見る事により、その宿主細菌の存在を知る事が出来る。
発光遺伝子
自然かには、蛍、ホタルイカのように、ルシフェラーゼという酵
素反応によって光エネルギーを放出して発光に導くシステムを持っ
た生物が多数存在する。各種ファージの遺伝子に発光遺伝子をつな
げておくと、宿主細胞にのみ特異的に感染し、ファージゲノムの複
製とともに、短時間のうちに発光遺伝子のコピー数も複製される。
その結果、大量の酵素が生産され、大量のフォトンを生産するよう
になる。これを高感度の検出器(フォトンカウンター)を用いる事
によって、細菌の存在を迅速、r且つ鋭敏に検出する事が出来るよう
になる。
一般の大腸菌の検出のため、我々は、海洋細菌Vibrio fisherfiの
1ux遺伝子群(図1)をレポーター遺伝子とした発光ファージ(図2)
を作出した。その結果、1個の大腸菌の存在を90%以上の精度で、
3時間以内に検出できる事を示す事が出来た。本法を用いて大腸菌
0157株をも数個のオーダーで検出する事ができた。(図3)
図1 V7力がoガs力αガの1uxカセット
1uxカセット
図3 大腸菌0157:H7株の検出限界
4000知
(加
300e’
2000
h
1000
回
1
5
10 15 20
Well number
25
3④
第2章 ナス科植物青枯れ病菌検出法の開発
A.レ・一 一フ ージ による
pBS−E18は、ファージPRS1のゲノムクローンであり、M13プラ
イマーにより両端のDNAシークエンスがすでに調べられていた。こ
FASTA
(http://www.ddbj.nig.ac.jp/search/fasta−j.htmi)に送信し、
相同性検索を行なった結果、既報のRalstoni’a solanaceai’ttmファー一
ジP4282のリゾチウム遺伝子と高い相同性を持つことが分かった。
しかしながら、このDNA配列は、500bp程度のパーシャルなもの
であった。
そこで、pBS−E18にライゲーションされたPRS1のP4282リゾ
チウムホモログ遺伝子、及びその周辺のDNAシークエンスを調べた。
1. EZ::Tn pMOD::Km「を利用したカナマイシン耐性遣伝
子のpBS−E18への導入
In vitroトランスポゾンインサーションによる、 pBS−E18へのカ
ナマイシン耐性遺伝子の挿入を行ない、反応液をエレクトロポレー
ションによりDH5αへ導入、形質転換体の作成を試みた結果、52
個のシングルコロニーを回収することができた。これらのうち3つ
はベクターpBluescriptSK一上のアンピシリン耐性遺伝子にトラン
スポゾンが導入されており、アンピシリン感受性となっていた。
2. ザンハイブリダイゼーションによるpBS−E18kへのカ
ナマイシン耐性遣伝子のランダムーカ所挿入の確認
回収されたAmp・、 Km・のpBS−E18kのシングルコロニー49個か
らミニプレップによりプラスミドを回収し、制限酵素Sacl、 Kpn lで
切断した。制限酵素切断サンプルを電気泳動しバンドパターンを確認
した後、pUC4k由来のカナマイシン耐性遺伝子をプローブとしたサ
ザンハイブリダイゼーションを行なった。
この結果、49個のうち、2サンプルはカナマイシン耐性遺伝子のシ
グナルが2つ確認されており、残りの47個は、シグナルが1つであ
り、カナマイシン耐性遺伝子挿入数は1つであるということが示唆さ
れた(図4)。
3.P4282リゾチウムホモログ遣伝子周辺のDNAシークエン
ス及びその解析
シグナルが1つである事が確認されたサンプルをDNAシークエ
ンサーにかけ、pMODのMosaic endの両端に設計されたプライマ
ーpMOD−F、 pMOD−Rを用いてpBS−E18にクローニングされた
PRS1ゲノム断片のDNA配列を調べた。
また、このP4282リゾチウムホモログ遺伝子は、 pBS−E18の末
端にあり、その下流のDNA配列は、このクローニングサンプルでは
40bp程度しか調べる事ができなかった。そのため、プライマー
LysDS walkingを作成し、プライマーウォーキングをおこない、下
流のDNA配列を調べた。下流の配列を調べる際にはPRS1ゲノムを
鋳型とした。DNAシークエンスは1サンプルにつき4回行ない、そ
の結果をアライメントして正確な配列になるように補正していった。
この結果、P4282リゾチウムホモログORFを含む6.2kbのp
BS−E18のクローニングされたDNA配列および、その下流の配列を
決定する事ができた。
この配列を遺伝子解析ソフトウェアGENETYXおよびORF
Finder(NCBI;http://www.ncbi.nlm.nih.gov/gorf/gorf.htm1)
で調べた結果、pBS−E18にクローニングされた配列の中にP4282
リゾチウムホモログORFを含む推定上のORFが4つ、その下流に
1つのORFが存在するということが示唆された(図5)。 P4282リ
ゾチウムホモログORFの上流に存在する推定上ORFを上流より
ORF1、 ORF2、 ORF3とし、下流にある推定上ORFをORF5とし
た。
P4282リゾチウムホモログ遺伝子全体でP4282と相同性検索をか
けると塩基配列で83.0%ニアミノ酸配列で82.6%と、非常に高い相
同性を持っているということが分かった(図6)。また、C一ターミ
ナル側は、非常に高い相同性を持ち、ほぼ100%の相同性で保存さ
れていた。逆にN一ターミナル側は相同性が低く、バリアブルであ
った。
その他のORFについても推定上のアミノ酸配列で相同性検索を
行なった結果、ORF1では特に高い相同性を持つアミノ酸配列は無
く、ORF2は、ファージ、ウィルスのコートタンパクとパーシャル
な領域ではあるが、30%程度の相同性を持っていた(Data not
shown)。 ORF3,5については、 E−Valueが高く、相同性を持つ可能
性のあるタンパクは得られなかった。
4.プロモーター活性の確認
ORF1とORF2の間の領域にプロモーターが存在する可能性が推
定されたため、2つのプライマー−E18 promoter sense Hind3とE18
promoter antisense BamH1を用いてPCRを行い増幅し、これを
p GEM−−T EASYにサブクローングした。さらにpUC118につなぎ
直し、その下流に同様にプライマー1uxA sense BamH1、1uxB
antisense EcoR1を用いてPCR増幅した1uxABをつないだ。この
サンプルに対し、E18 promoter sense Hind3と、1uxB antisense
EcoR1を用いてPCR増幅し、これをブロードレンジベクター
p】LAFR3につないだ。インサートの向きは血cプロモーターと逆向
きに繋がったものをスクリーニングした。
これをRalstonia soZanacearum EPPS1、 Esc力e必c波cok’
DH10Bにエレクトロポレーションにより導入し、それぞれの菌株に
ついて形質転換体を作成した。この際、lacプロモーターと同じ向き
に繋がったものについてもコントロールとして同様に形質転換体を
作成した。
これらの形質転換体について微弱発光計数装置(浜松ホトニクス)
で、発光を調べた結果、lacプロモーターと同じ向きのものについて
は、どちらの形質転換体についても発光が見られた。しかしながら、
逆向きのものについては、Escherichia c()k’ DHIOBでは発光は確認
されず、Ralstonia solanacearum EPPSIでのみ発光が見られた(図
7)。ここでは、バクテリオファージPRS1を感染させたもの、感染
させないものについて発光検出をおこなったが、ファージの有無に
よらず強い発光が検出された。 u
次にこのプロモーターの特異性を調べるためXavethomonas
axonopodis pv. citri L−9に、同様のコンストラクトを導入し、発光
測定をおこなった。
この結果、Xanthomonas axon()po(fis pv. citri L−9においても
皿1sfon抱solanacearttm EPPS 1と同様に、強い発光が確認された
(図8)。
これらの結果を元にしてマーカーエクスチェンジコンストラクト
の作成を行った。マーカーエクスチェンジは、P4282リゾチウムホ
モログORFと1uxABを置き換えるリプレイスメントになるように
設計した。
5.マーカーエクスチェンジコンストラクトの作成
以下のマーカーエクスチェンジコンストラクトの作成スキv・・一一・ムを
図9、図10および図11に示した。
P4282リゾチウムホモログORFの上流550bp(以後1ysUS)を
プライマー1ysUS sense Sa11、1ysDS antisense Bg12で、 luxABを
プライマー1uxA sense Bg12、1uxB antisense Af12で、 P4282リゾ
チウムホモログORFの下流500bp(以後1ysDS)をプライマー1ysDS
sense Afl2、1ysDS antisense BamH1でそれぞれPCRをし、それ
ぞれをpGEM−−T Easyにライゲーションした。
次に1ysUSをlacに同じ向きになるようにEcoR Iでベクター
pUC118に、1uxABをEcoR IでベクターpBluescript SK一にライ
ゲーションした(それぞれpUC−US、 pBS−BA)。
そして、pBS−BA由来の1uxABをpUC−USにSac l、Kpn lで
ライゲーションした(pUC−USBA)。これをBglllで切断し、セル
フライゲーションをし、不要な配列を除いた(pUC−USBA self)。
pUC−USBAおよび、 pUC−USBA selfにおいて、テトラデカナール
を加え、発光測定を行なったところ、強い発光が確認された(図1
2)。
さらにAf111、 BaMH Iで切断した1ysDSをライゲーションしよ
うと試みたが、ベクターの一部、或いはインサートの一部が消失し
てしまい、コンストラクトの作成ができなかった。
そこで、pUC−−USBA selfの1ysUS∼1uxABをEcoR I、S画1で
切断し、lacプロモーターと逆向きになるようにpBluescript SK一に
ライゲーションした(pBS−USBA anti)。ここにM”、 BamH Iで
切断した1ysDSをライゲーションした(pBS−ME)。PBS−MEより、
1ysUS∼1uxAB∼1ysDSをSa11、BamH Iで切断しpUFRO47にラ
イゲーションし、マーカ“エクスチェンジコンストラクトとした
(pUFR−ME)。
このコンストラクトに対し、プライマー1ysUS sense Sa11、1ysDS
antisense BamH 1を用いてPCRを行なったところ、推定した位置
にバンドを確認できた(Fig.10)。また、制限酵素sal I、BamH I
による切断でも、同様にインサートが確認された(図14)。
6.コンプリメンテーションコンストラクトの作成
P4282リゾチウムホモログ遺伝子をpET21(+)ベクターに、 SD配
列を含むようにプライマーを設計し増幅した断片をライゲーション
し、大腸菌BL21(DE3)を用いたpETシステムにより大量発現した。
SDS−PAGEで解析した結果、推定通りのサイズ(71kDa)にでバン
ドを確認できた(図15)。jkaZstonia solanacearum EPPSIを含む
上昇寒天にスポットをしたが活性を確認できなかった(図16)。発
現タンパクを混合し、静置したものを平板希釈法により、プレート
にスプレッドするという方法でも同様に、活性が観察されなかった
(Data not shown)。そのため、発現したタンパクがリゾチウムで
はなく、また相同性が非常に高いことから、ハウスキーピングな遺
伝子である可能性を考慮し、マーカーエクスチェンジファージをリ
カバリーするためのコンプリメンテーションコンストラクトの作成
を行なうことにした。コンプリメンテーションコンストラクトはプ
ロモーター活性を持つ領域(以後E18−200p)を上流に、その下流
にSD配列を含むように、 P4282リゾチウムホモログ遺伝子をライ
ゲーションしようと試みた。スキームを図17に示した。
El8−200pをプライマーEユ8 promoter sense Hind 3、E18
promoter antisense BamH 1で増幅し、 Hind皿、 BamH Iでベク
ターpUC118にライゲーションした(pUC−200p)。
次にP4282リゾチウムホモログ遺伝子をプライマー1ys sense
BamH1、1ys antisense EcoR1で増幅し、 pUC200pにライゲーシ
ョンした(pUC−200Plys)。
PUC−200plysよりHind皿、EcoR IでE18−200p∼1ysを切断し、
pLAFR3にライゲーションし、コンプリメンテーションコンストラ
クトとした(pLAFR−200pLys)。
B.ビ ン
フ ージによる
レポーターファージ法のほか、ファージの細菌への吸着を検出基
準とするビオチン標識ファージを用いた検出法についても検討を行
なった。
1. バクテリオファージPRS 1のタンパク質としての濃度
測定およびビオチン標識
バクテリオファージPRS 1が1010pfu/m1でどの程度のタンパク
濃度であるかを調べた結果、およそ0.33mg/m1であることが分か
った。そこで、タンパク濃度で0.5mgのファージをとり、ビオチン
標識を行なった。ビオチン標識後、タイター測定を行なったところ、
ビオチン標識による吸着への大きな阻害は見られず、吸着効率に劇
的な変化はなかった(図18)。
次に、ビオチン標識がされているかを確認するため、PVDFメン
ブレンにサンプルをスポットし、ビオチンーアビジンAPアッセイ
をし、NBT、 BCIPで発色させた。
その結果、すべてのフラクションで発色反応が見られた。また、
すべてのフラクションにおいて発色反応のシグナルに差は見られな
かった。ラベルされていないファージ、ビオチンのみでは発色反応
が見られなかったため、PRS 1がビオチンで標識されているといえた
(図19)。
2.ビオチン標識ファージの検出限界濃度の検討
ビオチン標識ファージPRS1の検出限界濃度を調べるため、濃度
調整を行ない、106から102個のファージをメンブレンにスポット
していった。そして、基質としてNBT・BCIPおよび、 CDP−Star
を用いてそれぞれ発色反応、発光反応を調べた(図20)。この結
果、発色反応、発光反応において優位な差が見られるのは104個程
度までであり、103個では、差が見られるものの、誤差範囲になり
得てしまう程度であった(図21)。
3.宿主バクテリアの検出限界菌数の検討
ビオチン標識ファージが104個以上必要であるということが分か
ったため、次に宿主バクテリアの検出限界菌数について調べた。
検出に用いる標識ファージを107個で固定し、Ralstonia
solanacearum EPPS 1の菌数を106から10CFUまで減らしていき、
これに標識ファージを、107個混ぜた場合、どのように検出されるか
を調べた(図22)。この結果、102CFU以上の宿主バクテリアの存
在していれば、優位な差として検出されるということが分かった。
また、106から103CFUついては、発光による検出の数値に大きな
差は見られなかった(図23)。
第3章カンキツかいよう病菌の検出法の開発
1.バクテリオファージCPIの遣伝子の解析
CPIゲノムの制限酵素処理による泳動パターンの解析
得られたファージゲノムを制限酵素Hin(f皿、 Pst l及びKpn
Iで切断した後の泳動パターンより、CPIのゲノムサイズは約
40Kbpであることが判明した。(図26)ファージゲノムの複製
は直鎖状で細菌に導入された後に、ゲノムの末端にある相補的な
一本鎖末端(COS領域)が塩基対を形成し環状化され、ローリン
グサークル方式により環状ゲノムから長い一本鎖DNAを形成し
ていく。一本鎖DNAのcos領域をターミナーゼが切断し、その
断片から二本鎖へと合成することによってゲノムを増幅する。こ
れらがファージ頭部へと収納されるが、このとき収納される
DNAの量はファージ染色体の長さそのもので決定される。ファ
ージゲノムにレポーター遺伝子を導入する際に重要なことは、遺
伝子導入したファージのゲノムが頭部に収まりきるかになる。λ
ファージではDNAの約106%以内に収めれば、導入が可能とな
る。CP Iゲノムは40Kbpであるので、2.4Kbpまでのレポータ
ー遺伝子を導入できる。
CPIゲノムのクローニング
制限酵素処理(Hind皿とPst I)したファージゲノムよりフ
ァージライブラリを作成した。(図27)それらをCPIゲノムを
プローブとしたサザンハイブリダイゼーションにより、ファージ
ゲノムであることを確認した。(図28)一部の切断断片はクロ
ーニングすることができなかった。これは、切断末端の一方が
COS領域でベクターとの切断部位が異なったために、ライゲーシ
ョンによる接合ができなっかたと考えられる。また、リゾチウム
などの溶菌酵素をコードしている遺伝子が菌内で発現し、大腸菌
が溶菌してしまいクローニングができなかった可能性が考えら
れる。今後、別の制限酵素(Sau3A Iなど)を用いることにより
ファージゲノムを細かく(約500bp)して、より広くクローニ
ングを行っていく必要がある。また、CPIと近縁であると考え
られるXat〕thomonas oryzae bacteriophage XplOのヘッドプ
ロテインをコードする遺伝子上でプライマーを作成しPCRを行
ったところ、目的の位置に増幅断片(図29)が得られ、その断
片をクローニングすることができた。このことから、ファージ
CP IとXP10のコートプロテインは似た配列をもっており、分
類学的に近いことが示唆された。
DNAシーケンスの解析
得られたライブラリとPCR断片のクローンをDNAシーケン
シングした結果、インサートの配列を得ることができた。それら
をDDBJのFastaによる相同性検索をかけ遺伝子の予測を行っ
た。その結果、ファージ遺伝子の翻訳の過程で使われるエクソヌ
クレアーゼやRNAポリメラーゼ、ターミナーゼ、エンドヌクレ
アーゼ、また、ファージのコートプロテインや尾部を形成するタ
ンパクをコードする遺伝子、そのほかにタンパク分解酵素をコー
ドする遺伝子と高い相同性が得られた。(Table 1.2.3.)ファージ
のコートプロテインは転写量が多く、ファージの外皮を形成する。
この領域にレポーター遺伝子を導入し、コートプロテインとレポ
ーター遺伝子産物の複合体として発現させファージを形成させ
ればその発光量を測定でき、レポーターファージとして病原菌の
検出ができる。
2.ビオチン標識ファージを用いたレポーターファージ法の検
証
ファージへのビオチン標識
ビオチン(図30)をファージに結合させたビオチン標識ファ
ージ(1010pfu)をメンブレンに固定化し、アルカリホスファタ
一ゼラベルされたストレプトアビジンをビオチンに結合させ
NBT・BCIPによる発色によりファージヘビオチンが結合したこ
とを確認した。また、コントロールで標識していないファージを
同様に発色させたところ、弱いながらも発色が見られた。これは
ファージを精製していく過程で宿主の残渣が残ってしまったこ
とが原因であると考えられる。したがって、ファージの精製を塩
化セシウム密度勾配法を用いて、精製度をより上げていく必要性
がある。
ビオチン標識ファージの検出限界
ビオチン標識ファージを10乗ずつ段階的に希釈してメンブレ
ンにスポットして、NBT・BCIPでの発色による検出限界を調べ
た。(図31)その結果、106pfuのビオチン標識ファー一ジを検出
することができた。これより、病原菌の検出には106pfu以上の
ビオチン標識ファージを検出に用いる必要があると示唆された。
よって、病原菌検出の以下の実験において、ビオチン標識ファー
ジを1010pfu用いて検出することにした。
NBT・BCIPでの発色による病原菌の検出限界
基質にNBT・BCIPを用いての病原菌(L9)の検出では、104cfu
の病原菌を検出することができた。(図33)104cfuの菌を感
染発色させたときの度合いは、106pfuのビオチン標識ファージ
を発色させたときくらいの度合いであり、このことから菌1つ
に対して約100∼1000のファージが吸着していると考えられ
る。NBT・BCIPでの発色による検出限界は104cfuで低いこと、
発色の識別があいまいになってしまうことから基質にNBT・
BCIPを用いる手法では有用性がないことが示唆される。また、
菌液のみをメンブレンに固定化し発色を行ったところ、発色が
起こってしまった。これは、抗体であるストレプトアビジンが
菌の細胞膜もしくは、細胞外多糖質へと結合してしまったため
であろうと考えられる。これを解決するためには、未吸着のビ
オチン標識ファージを除く過程でのバッファーのナトリウム濃
度を上げて多糖質を取り除く、ブロッキングの時間を長くして
ストレプトアビジンの結合をより特異的にするなど条件を変え
て実験を行っていく必要がある。
CDPStarでの発色による病原菌の検出限界
基質にCDPStarを用いての病原菌(L9)の検出では、103cfu
の病原菌を検出することができた。(図34))102cfuに感染さ
せたファージもコントロールに比べて差はあったが、標準偏差
から考えて優位な差とはいえなかった。今回の実験においては、
病原菌にビオチン標識ファージを感染させる時間を30分で行
ったが、その時間をさらに長く(60分∼)すればファージの菌
への吸着数がより多く発光量が増し検出感度が高まると考えら
れる。CDPStarを用いた発光測定では、計数装置を用いてその
発光量を数値化できるためNBT・BCIPを用いた発色検定より
も識別が正確になる。よって、この手法を確立すれば病原菌の
早期検出への有効な方法となる。
おわりに
本研究によって、植物病原細菌ナス科植物青枯れ病菌jkalstonia
solanacearumに感染するファージを単離し、ファージゲノムのシ
ークエンス解析を行い、この内、リゾチーム生産構造遺伝子相同領
域領域のクローンを利用し、この領域に海洋細菌Vibrio fisherfiの
ルシフェラーゼ遺伝子1uxA, B遺伝子を融合させたマーカーエクス
チェンジ用プラスミドを構築した。なお、この時点で既に、基質テ
トラデカナールを添加後発光する事を確認できたが、さらに、これ
をファージに相同組み換えで組換えファージを構築した。また、フ
ァージ粒子をビオチンで標識し、これを青枯れ病菌に吸着させた後
に、酵素標識ストレプトアビジンと作用させる事によって、10の
2乗の青枯れ病菌を検出する事が出来た。カンキツかいよう病菌
Xan thomonas axonopodis pv. citriでは、これに感染するCP 1フ
ァージについて、コートタンパク質遺伝子相同領域に上記1囲,B
を挿入したレポーターファージを用いる事により、また、直接臭化
エチジウムで標識したファージ粒子を高いmoiで吸着させる事によ
り、カンキツかいよう病菌を10の2乗まで検出できた。以上のよ
うに、植物病原細菌の検出さらには簡易同定に、発光ファージ法が
有用である事、さらに遺伝子操作を必要としない標識ファージが同
程度の検出が可能である事を示す事が出来、今後本同定システムが
植物検疫の現場で広く利用されるものと期待している。
最後に、本研究は科学研究費補助金(基盤研究(B)(2))の援助
なしには、到底上記の様な成果を上げる事が出来なかった。本研究
報告書を纏めるにあたって、この援助に対して衷心よりお礼申し上
げたい。
図4Km「single insertion conf㎞ation
double insertion
↓ ↓
『CNC
M
16 15 14 13 12 11 10 9 8 7
6 5 4 3 2 1 M
轡燈
㎞R→
λSty I KrnR inserted samples
*Kanamycin cas sette from pUC4k was used as the probe.
λStγ 1
図5Predicted genetic map around PRS l putative lysozyme gene
200bp gap(promoter region)
・■一 。;Putative ORF Markerexchange target(high
homology;lysozyme?)
★ORF Finder(NCBI)was used to make the map.
▼
図6P4282 lysozlyme vs PRS I putative lysozyme alignmetn
ORFO41ys amino
1:竺三整墾;蒜;閨罐麗匿ピ酷:;魑纏㍗:
工工
0エQ
P4282 ]iysin a−acid
ORFO41ys am⊥no
P4282 Lysin a−acid
塁::EN9三霞::麟霊霊藷罐;≡;:灘響 YTN
fAAS
鷲
ORFO41ys am⊥no 113:
S
P4282 Lysin a−acid 106:
ORFO41ys amino 173:
P4282 Lysin’a−acid 166:
ORFO41ys amino
NGGT工工VATDGGRWK
mGGT工工VATDGGRWK
工
P罐ll
P
G GASQ工 112
S
TTYTRAFVTGYYAAGDGGGGAYWYDPTD
sTYTRAFVTGYYAAGDGGGGAYWYDPTD
SiETVSAKQFGAK工D
工TSL
DDSTV工NNAKA.P工」DALGKRLY
lEVSAKΩE’GAK工D
DDSTV工NNAKAPLDALGKR工Y
hT [
;;1:麗⑳題霊謬ll擁1:::ぽ蕊麗1鑑:鑑:譲
7・6
(∠5
(∠(∠
つ」(∠
(∠に」
うムハ∠
◎♂◎U
(∠ロ」
1占−占
P4282 Lysin a−acid
ORFO41ys amino 293:
P4282 Lysin a−acid 286:
ORFO41ys amino 353:
P4282 ]二ysin a−acid 346:
TCDGLEAFNAPGVAS GAAWYNSGLTVRDVE工GTGGRFGGAFSLKDFFRVN工E肝GCT’352
345
VSQV工N皿GSWΩCTFRMT酬GDNAPT工LΩRTGLSTT皿TYSSGLLGPE 工SCWDCS
uSΩV工NLAGSVVQCTFRN工TANGDNAPT工LQRTGLSTTAATYSSGLLGPE HSCWDCS
arn Lno 413:工RFB肛GVNHQAGLM工DFNΩMDMET甘QYGFYLKAACN工NGG工工NPAPNSAGTAAW工GVF
ORFO41ys
P4282 Ly・in a−acid 406・エRFNエGVNHΩAGIU)CエDENQ1!n)1)CETFΩYGFYLKAACNエNGG工工NPAPNSAGTAAWエGVF
ORFO41ys amino 473:
P4282 Lysin a−acid 466:
P4282 Lysin a−acid 646:
(∠【」
44
7・∠U
(∠に」
蕊
585
592
SGA
rGA
工 工V工」GNE PAT工TNT l TVLGNE FAT工TNT
P4282 Lysin a−acid 586:
OREO41ys amino 653:
−山0
FETTNGA工工DGLDVNAZ,NVPGTPGSSYGI![V工GNGVNKCVGTT工KNCRFRGAAS S FLS 532
FETTNGA工工DGLDVNAI[,NVPGTPGSSYGI![VエGNGVNKCVGTTエKNCRFRGAASSFLS 525
ORFO41ys amdno 533:
P4282 ])ysin a−acid 526:
ORFO41ys amino 593:
44
爵工堅ll
[ T
PGT工
oGT工
TV】
一w
工
工工 NVSGGSΩT工PSGTL]NVAV]lilく
工工
SGGSQT工PSGTLNVAV工」K
652
645
’◎’◎
∩コnO
47’
「
図7Promoter activity check in EPPS1
Promoter activity assay
廿⊂
300000
250000
200000
150000
100000
50000
0
EPPSl
NO
EPPSl
substrate
EPPS1+
PRSl
NO
EPPS1+
PRSl
DH10B DH 10B
NO substrate
substrate
Substrate;tetradecanal
図8 Promoter activity check in L−9
LN30
L−9
substrate
LN30
L−9
substrate
EPPSl
su]bstrate
+pLAFR−200p−lux4B
Substrate;tetradecanal
図9Marker exchange constnlct scheme 1
us
②Ligation
luxAB
∀
F
③Ligation
④Ligati。mS’ilS,
sα・1 −KPnI
Kpn 1
Bgl I
図10Marker exchange construct scheme 2
⑤Self−ligation (Bgl
n digestion)
Bgl I
A771
BamH I
BαmHI
Bgl u
Bgl n
BamH I
The direction of these inserted DNA fragments were same with iαc promoter.
図11Marker exchange constnlct scheme 3
⑥Ligation
pBS−USBA anti
BamH I
四1▼
Sal 1
Afl n BamH I
Sal I BamH I
The direction of the inserted DNA fragments were opposite with lac promoter.
7
図1 2 pUC−USBA s elf lz”cAB activity c ofirmation by chemiluminesece assay
1 200000
1 000000
8 0 00 0 0
600000
400000
200000
s∨
0
pUC−US
NO
pUC−USBA
NO
pUC−US
substrate
pUC−USBA
substrate
Substrate;tetradecanal
図13pUFR−ME PCR confirrnation
←3kb
←2kb
M 1 2 3 4 5
Primer combination;luxA sense+luxB
M 1 2 3 4 5
US sense+DS antisense(predicted length 3ユkb)
antisense(predicted length 2kb)
pUFR−ME
図14pUFR−ME confirmation by restriction enzyme digestion
pBS−ME Sal I&BamH I digestion
pUFR−ME Sal I&BamH I digestion
図1 5 Putative lysozyme protein over expression
M
Empty Empty
NO 工PTG
勾N sOユ
Lysl
Lys2
Lys2
IPTG
NO
1PTG
83kDa
{←
62kDa
47kDa
32kDa
25kDa
Dissolved in 8M Urea
Target protein(predicted
length 71kDa)
図16Expressed protein spot assay
Expressed lysozyme
Phage PRS 1(control)
図17Complementation construct scheme
Ligation
Promoter region
(E18−200p)
Putative PRS I Lysozyme
図18Biotinylated−bacteriophage adsorption efficiency check
Fraction number
Titer(pfU/ml)
Fraction1
3。0×108
Fraction2
3.2×108
Fraction3
3.5×108
Fraction4
4.0×108
、
eraction5
Original廿ter;1.0×1010PFU
2.0×108
Titer after labeling;5.6×109PUF
図19Biotinylated phage adosorption detection
Number of Biotinylated bacteriophage particles
106 105 104 103
Control(non−labeled 106PRS 1)
102
Control(biotinylated B SA)
Substrate;NBT&BCIP
図20 Chemiluminescence detection assay overview
Biotinylated
bacteriophage
Blocking, Avidin
1cm2PVDF
Air−dry
binding&Washing
Tranfer membrane to a dish.
containing lml AP buffer
Metallic dish
t
Add O.1nmol CDP−Star&
detection
●
図21Chemiluminescence assay result(after 45min)
biotinylated phage chemiluminescence assay
600000
▽⊂
500000
400000
e←『戸’
300000
1
200000
100000
一
0
〆ぷ〆ぷ〆ぷ〆.〆㍉〆 “〆〆ぷ
Substrate;CDP−Star
図23 Chemiluminescence adsorption assay overvlew
Biotinylated
bacteriophage
PBS washing&
十
Vacuum−filltration
Target bacteria
旦
Durapore membrane
Vacuum一
Blocking, Avidin
filter(pore size;0.22}t1)
血ltration
binding&Washing
1
Tranfer membrane to a dish
containing lml AP buffer
Metallic dish
Add O.1nmol CDP−Star&
detection
図24 Chemiluminescence ads orption as say result
轟’
ぷ評
+107biotinylated−phage particles
Adsorption time;20min
Substrate;CDP−Star
カンキツかいよう病菌によるかいよう症状
尾崎克巳
図24.カンキツかいよう病菌によるかいよう症状
7
二・鴫ン 1
く マノぼ ・l
1_’逗 【二㍍,
バクテリオファージCPIの電子顕微鏡写真
安藤・室井
図25.バクテリオファージCPIの電子顕微鏡写真
MCPI」Pst 1
CP I Hind皿
図26.CPIゲノムの制限酵素処理断片の泳動パターン
MT52T53T72T60T61TIT58T45T32T33T55
pUC 118
pUC 118
図27.CPI制限酵素処理断片のクローン
図28.ハイブリダイゼーションによるインサートの確認
CP I Genome
CPI
図29.PCRによるヘッドプロテインの増幅
XP 10
相同遺伝子
クローン
P39R
T61F
相同性
期待値
’Bacteriophage U5 thymidylate synthase
64.92%
3.20E−05
汲aacteriophage Tula thymidylate synthase
U2.63%
U.40E−07
汲dnterobacteria phage T6 thymidylate synthase
U4.56%
V.10E−07
・、Eぷc舵γ1c乃1αcoli O157:H7 EDL933
55.66%
3.10E−12
fEぷo乃eγlc万αcolj O l 57:H7 EDL933 threonine synthase
T6.39%
S.70E−12
f焔17仇01720η0301りノzαεbacteriophage Xp 10
T5.93%
P.50E−09
55.33%
1.00E−12
63.75%
9.30E−51
63.61%
4.40E−20
63.37%
0.23
cNA biosynthesis;autoregulated heat shock proteins
狽?窒窒獅奄獅≠唐?@large subunit
P39F
’%α12仇017zo17αぷ07っノzαe bacteriophage Xp lO
cNA polymerase lacking N−terminal exonuclease domain
T58F
㌧叱αη仇01γzo孤301ッ批εbacteriophage XplO
??盾獅浮モ撃?≠唐?@related to epsilon chain of DNA polymerase
T60F
’焔17仇01フ20170ぷ01っノzαεbacteriophage Xp l O
?獅р盾獅浮モ撃?≠唐?@of the HNH family with predicted DNA−
b奄獅р奄獅〟@module in the C−terminus
T61R
”λ辺17仇017zo170ぷoノタzαe bacteriophage XplO
?獅р盾獅浮モ撃?≠唐?@of the HNH family
Table1.相同性検索結果1
相同遺伝子
クローン
T58R
㌧駈〕η仇017zo17αぷ01っノzαεbacteriophage Xp 10
相同性
期待値
60.24%
1.30E−36
V0.64%
R.00E−07
54.41%
0.11
67.21%
1.20E−18
U4.41%
T.20E−13
67.99%
9.80E−26
U3.11%
X.80E−14
59.70%
0,023
cNA−dependent RNA polymerase
。ノ49アoZ)α6τeγτz4〃2τ2417zφc‘θア2ぷstr・C58
cNA−directed RNA polymerase
P51R
・Sカ20γ12Zzoi5‘z/〃2〃2eliloが1021
`BC transporter, periplasmic solute−binding protein
P42F
㌧癒庇加1720ηα301ッzαebacteriophage XplO
@ ●
狽≠奄戟@length tape measure proteln
ES乃ewαηe11αoηe∫6た72ぷ1ぷ]〉限(−1 ●
垂窒盾垂?≠№?@LambdaSo, tail length tape meausure proteln
P40
㌧叱∂17仇01フ20170301γzαεbacteriophage XplO
垂窒盾狽?≠唐?@of the ClpP family
E、P3εz∠∂01720ηα5 phage D3
唐奄高奄撃≠秩@to Streptomyces coelicolor ClpP protease
P45
・」Boγ4eτello bγoηc疏3qワカcα
blp Protease
Table2.相同性検索結果2
相同遺伝子
クローン
P42R
゜焔17仇oη70η0307・vzoe bacteriophage Xp l O /
相同性
期待値
66.83%
1.10E−12
65.53%
3.20E・・72
65.10%
1.90E−52
59.97%
1.60E−48
66.02%
9.70E−54
T7.23%
Q.10E−26
モ盾獅唐?窒魔?п@phage protein
TlF
㌧梅12仇017zo170301・vzoe bacteriophage Xp l O ●!
モ盾獅唐?窒魔?п@phage protein;central region
TlR
㌧梅17仇017zo1昭307・vzαe bacteriophage Xp 10 /
モ盾獅唐?窒魔?п@phage protein;central region
T55R
㌧酩αη仇01720η0301ッzαebacteriophage XplO
モ盾獅唐?窒魔?п@phage protein;central region
P43
㌧塩17仇01720ηαぷo門!膓αεbacteriophage Xp l O
@ ●〆.
??≠п@ortal roteln
fBacteriophage philO26b
@ UtatiVe Ortal rOtein
Table3.相同性検索結果3
Sulfb−NHS−LC−Biotin(PIERCE)
一Na+i
io”
NH2
十
O
N・も N
NHS スペーサー
旦ユ
ビオチン
m
一Na+
ρ
N,flv’vNv)R
十
H
N−OH
0
図30.ファージへのビオチン標識
ビオチン標識ファージ(pfU)
1010
107
109
106
108
105
図31.ビオチン標識ファージの検出限界
ビオチン標識ファージ バッファー
バッファーを加える
◎◎⑧撹属秒)
齢’1°5u”)
メンブレン(PVDF)に固定化 ビオチンとアビジンを結合させる
ee:e.基質:NB_PまたはCDPStar
/
図32.ビオチン標識ファージを用いた病原菌の検出方法
菌数(cfU)
109
108
107
106
105
104
Biotinylated CP I 105(菌のみ)
基質:NBT・BCIP
図33.ビオチン標識ファージを用いた病原菌(L9)の検出1
25000
完
⊂ 20000
8
8
\ 15000
1
9
\310000
0圃
網 5000
0
104 103 102 control
轍旬
計測:60分後
基質:CDPStar
図34.ビオチン標識ファージを用いた病原菌(L9)の検出2