平成20年度小・中学校教育課程研究協議会 社 会 科 (中) 福島県教育委員会 改訂の趣旨 ① 社会科、地理歴史科、公民科に おいては、その課題を踏まえ、小 学校、中学校、及び高等学校を 通じて、社会的事象に関心をもっ て多面的・多角的に考察し、公正 に判断する能力と態度を養い、 社会的な見方や考え方を成長さ せることを一層重視する方向で 改善を図る。 改訂の趣旨 ② 社会的事象に関する基礎的・基本的な知識、概 念や技能を確実に習得させ、それらを活用する力 や課題を探究する力を育成する観点から、各学 校段階の特質に応じて、習得すべき知識、概念の 明確化を図るとともに、コンピュータなども活用し ながら、地図や統計など各種の資料から必要な 情報を集めて読み取ること、社会的事象の意味、 意義を解釈すること、事象の特色や事象間の関 連を解説すること、自分の考えを論述することを 一層重視する方向で改善を図る。 改訂の趣旨 ③ 我が国及び世界の成り立ちや地域構成、 今日の社会経済システム、様々な伝統や文 化、宗教についての理解を通して、我が国 の国土や歴史に対する愛情をはぐくみ、日 本人としての自覚をもって国際社会で主体 的に生きるとともに、持続可能な社会の実 現を目指すなど、公共的な事柄に自ら参画 していく資質や能力を育成することを重視す る方向で改善を図る。 改訂の趣旨 改訂の基本的な方針(中教審より) ① 基礎的・基本的な知識、概念や技能の習得 ② 言語活動の充実 ③ 社会参画、伝統や文化、宗教に関する学習の充実 改訂の要点① 分野別配当時数を、地理的分野120単位時間(15 単位時間増)、歴史的分野130単位時間(25単位時 間増)、公民的分野100単位時間(15単位時間増) とする。 1・2学年 地理的分野(120時間) 歴史的分野( 90時間) 3学年 歴史的分野( 40時間) 公民的分野(100時間) 改訂の要点② 地理的分野 ① 世界の諸地域の地域的特色を主題を設けて理解 させる学習(現行は2~3ヵ国の調査学習) • 世界の4分の1から3分の1程度の国々の 名称と位置を身に付ける。 • 「主題」とは、「取り上げる地理的事象、既習 内容、主題の難易度、生徒の生活体験、想 定される学習活動、配当授業時数との関係 などを勘案して、教師によって設定されるも の」 改訂の要点② 地理的分野 ② 日本の諸地域の地域的特色を動態地誌的な手法 で学習(現行は2~3県の調査学習) • 日本を七つの地域に区分する。一つ選択し た「考察の仕方」を中核として、他の事象と 有機的に関連付けて追究する学習活動を展 開する。 • 「我が国と韓国の間に竹島をめぐって主張 に相違がある」 改訂の要点③ 歴史的分野 • • 個別の歴史的事象の学習を通して、歴史の 大きな流れを理解させるよう内容を構造化 (すべての中項目で共通に「○○、○○など を通して、AがBであったことを理解させる」 という表現を用いた。) 近現代の項目を二つに分割して充実 改訂の要点④ 公民的分野 • 「対立」と「合意」、「効率」と「公正」などにつ いて理解させる。 • 中項目の内容の取扱いでは、「なぜ~なのか」 という表現を使っている。これは、用語的に 知っていても内容を知らない生徒が多いため、 内容について重視することをねらいとしている。 • 裁判員制度 改訂の要点⑤ 言語力の育成・活用の重視 ・ 地図や資料の読み取り、解釈、論述、意見交換 などの学習活動を重視すること ・ 持続可能な社会の形成という観点から課題探 究すること 指導計画の作成上の留意点 • 小学校社会科の内容との関連及び各分野相互の有機 的な関連を図る。 • 地理的分野及び歴史的分野の基礎の上に公民的分野 の学習を展開する。 • 教科用図書「地図」(地図帳)の活用 • 道徳教育との関連を明確に意識しながら適切な指導を 行う。
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