ユビキタスエコノミー&ソサイエティー2 -関西から発信するICT利活用 - KANSAI@CANフォーラム 運営委員 CIAJ第二企画部長 中原 新太郎 2000年 4月~2002年3月 大阪勤務←横浜在住 2001年 2月~2003年3月 関西ベンチャー学会理事 2001年 5月 ~KANSAI@CANフォーラム 運営委員 1 1.よそ者から見た関西 京都府 京都市 首都圏 神戸市 兵庫県 大阪市 大阪府 1.独自性の追求・進取⇔ベストプラクティス 2.都市国家の集合体(良きライバル) 3.旦那文化:民間が知恵を絞る・NPOが力 地場はスポンサー、よそ者がチャレンジャー 2 2.IT@関西の特徴:日本でも有数の競争激戦区 • 光アクセス事業者間 価格・サービス競争で普及拡大 NTT西日本vs K-OPT vs有線ブロードバンド 全国平均26%、首都圏29%に対し、 関西31% (ブロードバンド回線の中で「光」が占める割合 平成18年6月末時点、 平成18年9月11日総務省発表) • 地域間:地域毎に適した方式で推進 光、CATV、ADSL、公衆無線LAN • 携帯電話:コンテンツ/応用システム開発 • 私鉄vsJR:ICカード利用でも全国をリード スルッとKANSAI、ICOCA 3 3.関西地域発のIT 兵庫 ・ネットディ ・情報通信セキュリティ人材育成 センター(カーネギーメロン大) ・光ファイバ-を活用した 遠隔医療画像診断サービス 京都 ・新おこしやすプラン21 ・デジタル疏水ネットワーク ・みあこねっと:無線LAN ・デジタルアーカイブ ・ケータイ国際フォーラム 大阪 ・e-やんか大阪Ⅱ:ユビキタス大阪戦略 ・府立IDC:エクスローサービス提供 ・大安協:安全安心まちづくり ・コンテンツ・ネットワーク・サロン ・地域医療への活用 ・サイバー適塾 ・安まちメール:大阪府警による速報 池田市 ・ANSINメール ・ペット型ロボット ・大阪とよのネット システム(3市2町) <関西発技術> 携帯電話コンテンツ 高速電力線通信(PLC) 薄型テレビ 4 3.1.デジタル疏水ネットワーク 出典:京都府作成デジタル疏水ネットワークパンフレット(平成15年11月25日) 5 3.2.e-やんか大阪Ⅱ 出展:平成18年4月24日 大阪市報道資料 6 3.3.光ファイバ-を活用した遠隔医療画像診断サービス 各施設に「IP-VPN」、「IPセントレックス」を導入 →施設間のデータ通信を高速化し、 付加価値として施設間の音声通話を完全無料化 一般加入電話網 (PSTN) IPセントレックスサーバー 一般加入電話向け 7.77円(3分、関西内) 8.4円(3分、関西以外) 無料通話 (IP-VPN) 高速通信 神戸大学医学部付属病院 画像サーバ 高度医療検査施設 医療機関 出展:平成18年8月25日株式会社ケイ・オプティコム田邉忠夫社長講演資料@CIAJ 7 4.観光について(須田 寛氏講演内容に追記) ①観光は情報と表裏一体の関係にある。 ②観光資源は情報があってこそ生きてくる。 存在や意義が知られることにより、 資源としての価値を発揮できる。 ③語源は中国の「観国の光」 国の光を観る。心を込めて見るので 単なる「見る」ではない。 地域の優れたものを見たり見せたりするのが 元来の意味であり、 極めて重要なこととされた。 観光には「単なる物見遊山」「非生産的」 「遊びに過ぎない」という誤解もあるが、 それは間違いである。 8 ④ブランドの大事さ ・認知度:いかに多くの人が知っているか ・浸透度:何がイメージできるか ・人気度:他と差別できるものがあるか ⑤大事なのは「悉皆(しっかい)」 ・コーディネーター、プロデューサー ・目利き、人脈、センス ・こだわり、えこひいき ⑥今後の課題 ・地域の特色を生かした観光を。 ・過去から現在、未来まで見通した観光 ・産業という観点からの見直しを。 ・広域展開←現在は市町村単位。 観光客の行動範囲に合わせて横のつながりを ・国際展開: 外国人客の観光対象を発掘。 9 5.地域活性化のツールとしての観光 ①改めて地元の人に地元の価値を認識してもらうのが重要。 ・普段近くにあるものは、あるのが当たり前であり、 その価値を見過ごしがち。 ・価値認識を通じてアイデンティティーの再確立を。 ②地域振興は「よそ者」「若者」「ばか者」に。 ・地元の人間はしがらみが多く、動けない。 ・有力者は現在の枠組みの方が居心地が良いため、 率先して変化を起こすのが難しい。 ・ 「よそ者/若者/ばか者」を引き付ける道具としての観光。 ・ 「よそ者/若者/ばか者」を邪魔せず見守る旦那文化を。 10 6. 地域活性化へのMOTの適用(1) • 単なる事例導入では駄目 同業他社の成功例を、そのまま使用しても成功しない。 企業文化により、導入方法を変える必要。 ましてや地域は文化と資源に応じた方法が必要。 • 複数の手法の組み合わせが肝要 大学誘致、TLOの設立、インキュベーション施設、 ITの活用、観光資源の再活性化、女性の活用の どれか一つだけで成功する程、甘くはない。 イノベーション:新発明<既存知識体系の新結合 例:京都:観光+デジタルアーカイブ、無線LAN 三鷹:ITインフラの上にSOHO、NPO 11 6. 地域活性化へのMOTの適用(2) • 「何をするか」よりも「何をしないか」が重要 新規事業成否の50%はテーマの選定による。 新商品・サービス+新規市場のパラシュートは低確率。 • 絶え間ない革新、新規性の創出が肝要 仕組み・組織を作れば済むものではない。 常に意識付けすることが必要。 例:京都:夜間拝観→宿泊客の拡大 閑散期の集客 京都検定→集客の分散 テーマパーク:イベントの入れ替え 12 7.「よそ者」から見た今後の課題 • • • • • • • • • 地域間連携 団体間連携(産・官・学・NPO) 電子自治体 人材育成:コーディネーター/ディレクター 産業活性化・観光振興との連携 ATR/けいはんな学研都市の成果活用 カーネギーメロン/スタンフォードの活用 インキュベーションシステムの再構築 女性/シニア層の活用(他地域と比較すれば上?) 地域・団体間連携のハブ/人材育成機関 としてのKANSAI@CANフォーラム 13 本日の式次第 2006.10.6(金) 幕張メッセCEATEC会場 14:00~14:20:基調講演: KANSAI@CANフォーラム会長 /兵庫県立大学 応用情報科学研究科 教授 辻 正次 氏 14:20~16:00:パネルディスカッション 「安全安心とIT」大阪安全・安心まちづくり支援ICT活用協議会会長代行 /KANSAI@CANフォーラム運営委員/大阪市立大学教授 中野 潔 氏 「社会インフラとしてのICカード:関西圏でのICカードの活用を中心に ~スルッとKANSAI PiTaPaの取り組み~」 スルッとKANSAI代表取締役専務 /KANSAI@CANフォーラム運営委員 横江 友則 氏 「地域振興とIT 京都の観光コミュニケーションを中心に」 平安女学院大学 人間社会学部教授/前 京都市理事 観光政策監 /KANSAI@CANフォーラム副運営委員長 清水 宏一 氏 モデレーター/司会:情報通信ネットワーク産業協会 第二企画部長 /KANSAI@CANフォーラム運営委員中原 新太郎 主催:CEATEC JAPAN事務局、日本生活学会 生活情報化研究会、 KANSAI@CANフォーラム 協賛:関西ベンチャー学会 14
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