フーコーからサイードまでのつながり サイードが言うオリエンタリズム: 言説というシステムに基づいている。 1. 2. 3. 4. 教育制度、出版制度、メディア制度による国民の他国への観念 (=「知識」)をつくる。 オリエンタリズムという知識体制・言説体制は、そもそも植民地を 統治するための体制であった。現在に経済体制、国際政治体制 の中の言説や「知識」となった。 この知識体制が他国にとっての力、政策、支配の裏づけとなる。 この知識にあわない言説や知識を「排除」する、「拒絶」する力を 持つ。更新された知識、現実のみに基づいている知識も「排除」。 1 サイードによるオリエンタリズム 1. オリエントの人種達をよく管理するため、 オリエントに関する「知識」が必要である。 そのために、「オリエンタリズム」(「オリエン ト」に関する作り上げた「知識」)が西洋による オリエントの管理に応用されつつある。 (邦82,83,92,99、他) 2 サイードによるオリエンタリズム 「オリエントの知識は…オリエントや東洋人や オリエント世界を創造する」 (邦100) ブルデューを参照する: 「言語には存在へともたらす生産力」がある。 3 サイードによるオリエンタリズム 2.一つの「知識」:管理や行政の運営に関する知識が 優れている西洋諸国が発展させた行政のあり方は、普 遍的に各国に応用できるような管理方法であるはず。 西洋の発想によるとオリエントという国は西洋諸国に よる行政の優越を認めるはず。イギリス又はヨーロッ パの占領を「求める」。 西洋諸国の行政の下での被支配者は幸せで、豊かにな るはず。 (邦87) 4 サイードによるオリエンタリズム クローマ卿は、 支配するオリエントの人達が西洋人に対する 西洋人の優れた才能や非利己的行為への尊 敬に基づいた越境的な忠誠や感謝を見せる ように、 オリエントの人を養うことができるという。 (邦94) 5 サイードによるオリエンタリズム 3. オリエントの人達は宿命的に「被支配者人種」。 支配する人種は被支配者よりも被支配者に良いこと に関する「知識」を持っているからである。 (邦88) 6 サイードによるオリエンタリズム オリエンタリズムは植民地支配を合理化する手 段なのだとわりきってしまうと、 オリエンタリズムが、植民地支配の事実を追認 するものではなく、むしろそれに先立って、 植民地支配を正当化するものであった。 (邦98) 7 サイードによるオリエンタリズム 4.「オリエントの国を教えしてくれる」西洋人は、 時間・時代の経過によるシーケンスは、 ①宣教師 → そして最後に 行政の官僚。 ②商人, 貿易業者 → ③兵士 → ④教師、 → ⑤イギリスなどの国からのオリエントの (邦90) 8 サイードによるオリエンタリズム 5.「西洋が支配する、オリエントは支配される」 という言説は、 オリエントの土地が占められ、 行政に厳しく管理され、オリエントの「血や宝」 が西洋の権力に仕えるという意味をもつ。 (邦91) 9 サイードによるオリエンタリズム 6. それと、「オリエンタリズム」は「情報と管理 のダイアレクティク」(=弁証法的討論)となる。 作り出した「情報」=「知識」は管理に導き、 管理過程はもっと細かい「情報」を要求する、 構築する。 (邦92-93) 10 サイードによるオリエンタリズム 7. イーヴァリン・ベーリング(クローマ卿(きょう) = エジプトを支配した英国人)は、 「インド人、エジプト人、シルック人、ズールー人 …国家的な意味で皆生徒の位置付けにいる」。 ですから、彼等が必要とするものを、西洋の知識や 経験が被支配者によいと指摘することに参照したほ うがいいと、彼がいう。 (邦93) 11 サイードによるオリエンタリズム 「…東洋人の扱い方のこつはどこでも大体同じだ ということであった。それはいうまでもなく、 東洋人がどこでもほとんど同じだからであった。」 (邦95) ここで忘れなければならないことは、ヨーロッパ 統治者による「東洋」は北アフリカから太平洋諸 島までの土地であった。 12 サイードによるオリエンタリズム 8. 西洋が作り出した「オリエント」は「プ ラトン学派的な観念上の本質」である。 この創造物を客観的で、普遍的にした。 西洋の主観的で、伝統的なオリエントを 事実化する。 ( 邦95) 13 サイードによるオリエンタリズム 9. 「オリエント」の諸定義が、反対の「西洋」 を定義作り出す。オリエントとは次の要素が あるから。。。 (邦96,97) 14
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