人事管理と フォード生産システム 2014年6月3日 人事労務管理論A(第7回目) LT1011教室 LT1012教室 1 先週の振り返り テイラー・システムの本質 「管理」managementの確立 テイラー・システムの本質は 作業に関わる一切( ) を熟練工にまかせるのではなく経営側が決定 ⇒ ⇒ ⇒ 計画(構想、頭の労働)と実行(手の労働)の分離 熟練の解体とその管理・統制 ⇒ 2 テイラー・システムの意義と問題点 テイラー・システムの意義 (AFLの組織的怠業の排除に向けてではあるが) 管理(management)の確立 → だが管理の原理に無理があった → AFLや研究者からの批判 労働力の原理(適材適所主義)を取り込む → 3 人事管理の登場 (1920年代アメリカの人事管理) Personnel Management 成立の背景 ①労働運動の高揚 ②労働力不足、労働移動の激化 ③テーラーシステムに対する批判 人事管理 仕事と人間の合理的結合をめざす 4 人事管理Personnel Management 産業合理化運動 労働力の原理……電力利用には電力の原理を、 水利用には水力の原理を、 雇用部の設置と雇用管理 内容的には Munsterbergの主張…… 職務分析、適正検査、心理テストの利用・開発 5 フォードの考え方 「低価格、高賃金」 企業=奉仕の組織 → ベルトコンベアによる「移動組立法」 ①製品の ②部品の ③機械・工具の 6 フォードシステムと労働 労働の機械的化→ 労働の単純化 労働の専門(反復)化 労働の標準(規格)化 原理的には テイラー・システム + 機械化(ベルトコンベア) ・ ・ 7 福祉的労務管理?(1) 高賃金政策 一日5ドル政策 福利厚生 社会部の設置: 英語学校の創設: 年金制度、生命保険 8 福祉的労務管理?(2) 従業員代表制 年金制度、生命保険 これらの目的は何か? 1. 2. 3. 9 福祉的労務管理?(3) 温情主義的な政策 労働者の権利を認めない 良き経営者として従業員の生活を保護 ねらいは企業忠誠心とモラールの向上 フォード自身は労務管理など不要と考えていた → 結局、 10 反組合主義 オープン・ショップ攻撃: ショップとは何か: クローズドショップ制: オープンショップ制: ユニオンショップ制: 具体的には ブラック・リスト、労働スパイ、スト破り、 黄犬契約(yellow dog contract) 会社組合(company union)の育成 11 まとめてみれば テイラーとフォード主義は管理原理としては同一 作業(労働)管理 労働力の「機械的・合理的」利用に基づく能率向上 労使関係としては温情主義と反組合主義 12
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