13・文化と人間 2012.12.14. 青山・文化人類学II/B 13・文化と人間 文化を支える単位(1) 2012/12/14 - [2] 血縁 kinship network 13・文化と人間 文化を支える単位(2) 地縁 local network 2012/12/14 - [3] 13・文化と人間 文化を支える単位(3) 2012/12/14 - [4] 社縁 association network 13・文化と人間 個人が所属する集団 ひとはさまざまな集団に 所属している=さまざま な文化と関わっている こうした集団が形成する 「場」を通して文化は共 有される 「メディア」とはもとも と「媒介=つなぐもの」 という意味だとすると、 こうした集団は文化を共 有するためのメディアで あるとも言える 2012/12/14 - [5] 13・文化と人間 2012/12/14 - [6] 集団・メディア・文化:この項はとても大事 もともとは「家族・親族」や「同じ地域のひとびと」が 文化を共有するうえでの「メディア」であったといえる たとえば原始人や縄文人、あるいはもっと現代に近寄ってヤノマ ミのひとびとを思い浮かべてみても、それはわかるだろう 「同じメディア(集団)にかかわるからこそ同じ文化を 持つ」ということを裏返してみると、「違うメディアに かかわっていれば文化は違って当然」ということになる だからこそ、かつては地域ごと・家庭(家族)ごとにさ まざまな文化があったのだ 今のわたしたちの文化が、たとえば国単位で共有されて いるのは、国単位の「メディア」が成立したからにほか ならない=ある「国・民族」の文化を成立させるには、 それをつなぐ「メディア」がぜひとも必要になる 13・文化と人間 2012/12/14 - [7] 1950-60年代の変化 日本史では1868年・1945年が日本の政治制度の大変革 期として挙げられるが、ふつうのひとびとの生活に注目 すると、1890-1900年代と、1950-60年代が大きな変 化の時代にあたるといえる 1890-1900年代は、国民国家を支える諸制度=メディア (学校教育、新聞/郵便、鉄道交通、地方制度、軍事制度 など)がほぼ国の隅々まで行き渡った時期 1950-60年代は、生活の自給自足的な部分の比率と購買 消費的な部分の比率が逆転し、大量生産・大量消費型社 会へと転換した時期 13・文化と人間 2012/12/14 - [8] 「近代」と「国民国家」 多様・雑多 均質化・画一化 =「くくり」 多様化 & さら なる画一化 13・文化と人間 2012/12/14 - [9] 文化の多様性と試行錯誤 前期の授業で、文化とは「ひとびとが、周囲の環境に適 応しながら、創り出し・継承していくもののすべて」の ような話をした cf. 8本の民族誌フィルム その「創り出す」のプロセスで決定的に大事なのが、 「試行錯誤」という行為 また「継承する」ときにも、本来は「よりよいもの」をめざして 作り替えていったはず(ただ単に守るだけではない) 試行錯誤は、ヒトの脳のもつ大きな力であり、それによ って人間は「多様な文化」を創り上げてきた 周囲にある環境の多様性 それまで継承されてきた文化:母体となる血縁・地縁・社縁集団 自らの経験と発想をもとにするさまざまな工夫
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