「わかりやすいパターン認識」 第9章:学習アルゴリズムとベイズ決定則 9.1最小二乗法による学習 〔2〕最小二乗法と判別法 判別写像 L() の最小化は判別空間 D の上に適当に配置された教師 ベクトル t i の周りに、各クラスのパターン x を y (x) により写 像した時の平均二乗誤差の最小化を意味する。 このときの を 判別写像と言い、 線形モデルでは 線形判別写像、 非線形モデルで は非線形判別写 像と言う。 特徴空間 F 判別空間 D t1 1の教師ベクトル クラス1 t2 2の教師ベクトル クラス 2 判別写像 y (x) 最小二乗法と線形判別写像 教師信号として b1 1, b2 1 としたときの線形モデルでの最 適解は教科書の(9.22)式の と 0 を用いて ( x) x 0 t と書ける。教科書の(6・129)式を用いると (m1 m2 ) 1 W これは2クラスの場合、最小二乗法により学習によって求まる がフィッシャーの方法(識別関数法)によってもとまる射影軸 と同一である事を示している。 最小二乗法だと ( x) t x 0 0 の時、判別境界と 1 か 2 が求まる。 最小二乗法と非線形判別法 非線形判別法ではクラス間分散の最大化とクラス内分散の 最小化の同時追及が要請され、その最適解は最小二乗法と 同様な形になる。 c ( x) P(1 | x)tˆi i 1 但し、ベクトル tˆi は次式で定義される交差行列 S [sij ] sij P( j | x) p ( x | j ) dx P ( j | i ) の固有値問題から求められる。sij はクラス i のパターンx が与えられた時、それがクラス j と認識される確率である。 非線形判別写像 非線形判別法での最適解は式(9.27)式と教師ベクトルの部 分を除いて同じ値になる。 最小二乗法では教師ベクトルをあらかじめ固定し写像点 とその教師ベクトルとの二乗誤差 y p i(i 1,, c) y p ti 2 が最小化される。 p ,i これはクラス間分散をあらかじめ固定し、クラス内分散を小さ くする事である。 非線形判別写像は教師ベクトルを tˆi とした場合、非線形判 別法と完全に一致する。
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