優れた医療機器をより早く 患者さんへお届けするために 俵木登美子 厚生労働省医薬食品局審査管理課 医療機器審査管理室 新医療機器審査期間の日米比較 (日・中央値、米・平均値) 月 40 35 日本(審査側期間) 米国(審査側期間) 日本(総審査期間) 米国(総審査期間) 月 40 35 30 30 25 25 20 20 15 15 10 10 5 5 0 0 2003 注1:米国の年度は前年10月1日~9月30日。 注2:13年度~15年度の米国の数値は体外診断薬を含む。 2004 年度 2005 1 審査迅速化のための対策 • 審査体制の拡充 • 審査の透明化、標準化 – 承認基準、承認ガイドラインの整備 • 申請書類の記載の整備 • 既存データの活用 – 外国臨床データの受け入れ – 文献等の活用(適応外使用の評価)治験 • • • • 相談制度の充実・活用 国際共同開発の推進 次世代医療機器評価指針 市販後適正使用対策の充実強化 ) 名 称 備 考 書 (案 付 文 添 安 製 造 方 法 使 定 用 性 目 ・耐 的 久 、効 性 能 又 は 効 果 他 の 記 類 載 似 不 医 備 療 (誤 用 記 具 等 と ) の 比 較 物 検 理 討 原 化 材 学 G 料 的 L 又 P 性 関 は 質 係 成 並 分 び 及 に び 規 分 格 量 及 び 試 形 験 状 方 、構 法 造 及 び 寸 法 操 作 方 性 法 能 又 は 使 用 方 生 法 物 学 的 安 全 性 歯科用インプラント材の 照会事項の特徴 (審査中品目) 照会事項数 40 30 20 10 0 歯科用インプラント材の 照会事項の特徴 記載不備 誤記、記載不十分、記載内容の齟齬、資料編纂方法 形状、構造及び寸法・原理、他の医療機器との比較 寸法記載、各部の機能・動作、表面処理の同等性、改良点について 物理化学的性質・規格及び試験方法、原材料又は成分及び分量 規格値設定根拠、試験省略理由の妥当性、表面処理材の原材料について 製造方法、GLP関係、生物学的安全性 製造工程・処理条件について、生物学的安全性について 性能、操作方法又は使用方法 その他 表面処理に関連した性能について、構成品を含めた使用方法・操作方法に ついて、滅菌方法・条件について 歯科用インプラントの照会事項例(1) • 各構成品の外観・寸法図において、形状・構造および処理部 の領域を明瞭にして下さい。 • 類似医療機器との比較において、記載されている内容では 形状、表面処理、原材料の点で同一性が確認できませんの で、再度適切に考察を行って下さい。 • 着色に使用されている色素の成分をお示し下さい。また、そ のような着色(方法)の承認前例をお示し下さい。 • 規格及び試験方法で設定された試験が、どの工程において 行われるかがわかるように、具体的に記載して下さい。 歯科用インプラントの照会事項例(2) • コーティング、表面処理条件について、申請書等に詳細に記 載して下さい。 • 生物学的安全性試験が、歯科材料のガイドラインに沿って妥 当な内容であることをご説明下さい。また、試験方法等が異 なっている場合、実施された試験で安全性が十分に担保さ れることをご説明下さい。 • コーティング面の剥離強度に関する試験について、実施され た試験方法で、品質を担保するのに必要かつ十分と判断さ れた理由を、科学的根拠にもとづいてご説明下さい。 • 操作方法又は使用方法欄に、適切な滅菌方法、滅菌条件を 記載して下さい。(未滅菌品の場合) 審査体制の拡充 医薬品医療機器総合機構における 医療機器審査担当者 30 25 20 15 10 22 2 1 1 2 27 1 3 1 2 8 10 医師 歯科医 獣医 農学 理学 薬学 工学 12 5 4 0 H16.4 H18.4 1 審査の透明化、標準化 承認基準等の整備 クラス分類 承認等の区分 クラスⅠ クラスⅡ 備考 自己認証 第三者認証 382の認証基準をこれまで (認証基準有) に作成 ※電子体温計、軟性胃内視鏡、眼底カメラ、 歯科用ステンレス合金 など クラスⅢ クラスⅣ 国の承認 17の承認基準をこれまでに 作成 ※コンタクトレンズ、眼内レンズ、中心静脈用 カテーテル、血液透析器 など 外国臨床試験データ受け入れ 35 30 25 外国のみ 20 外国 ・国内 15 国内のみ 10 5 0 01'FY02'FY03'FY04'FY05'FY 相談制度の充実・活用 •総合機構、2004年4月に相談制度を創設 –簡易相談 –治験相談 –申請前相談 相談区分の 拡充 •治験プロトコール、申請データ範囲等 相談 相談 相談 相談 審査 設計・開発 安全性試験 性能試験 臨床治験 申 請 承 認 相談件数の推移 12 10 8 6 体外診断薬 医療機器 4 2 0 04' 05' 05' 05' 05' 06' 06' 06' 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 次世代医療機器評価指標の整備 目的 IT、バイオテクノロジーなど多様な最先端の技術を用いた医療機器を 医療の場に迅速に提供するため、医療ニーズが高く実用可能性のある次 世代医療機器について、審査時に用いる技術評価指標等をあらかじめ作 成し、公表することにより、製品開発の効率化及び承認審査の迅速化を図 る。 18年度検討分野 – – – – – 体内埋め込み型能動型機器(完全埋め込み型の人工心臓) ナビゲーションシステム (手術用のロボット) 体内埋め込み型材料 (生体負荷の少ない人工骨など) 再生医療 (心筋梗塞等治療用のシート上の心筋細胞) テーラーメイド医療用診断機器 (DNAチップ等) 医療ニーズの高い医療機器等の 早期導入に関する検討会 目的 国内で未承認又は適応外の医療機器及び体外診断用医薬品 (未承認医療機器等)について、我が国の医療ニーズの高いものを 選定し、これらの迅速な医療現場への導入について検討する。 主な検討事項 医療ニーズの高い未承認医療機器等の早期導入に向けた以 下の事項について検討を行う。 ○学会等の要望の把握 ○臨床上の必要性等の評価(欧米諸国での承認状況を含む。) ○早期導入のための方策 等 MISSION 優れた医療機器をより早く 患者さんへお届けする • • • • 医療ニーズの把握 リスクとベネフィットのバランス 科学的な柔軟性をもった判断 開発者・企業との協力体制 関係者のコミュニケーション を!
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