第1章 現状メソッドの標準化 対象工程を流れる代表品種に対し作業を区分し、時間・頻度を 明らかにして、オペレーションリストを作成する。 Step1:代表品種の選定 Step2:オペレーションリストの作成 Step3:TCTの算出 Step4:BFの算出 1 Step1: 代表品種の選定 最小の検討対象で最大の改善範囲をカバーする品種を選定 する。 ・A分類:通常、製品点数の20%で生産量の80%を占める。 重点管理すべき製品群である。 ・B分類:通常、製品点数の50%で生産量の95%を占める。 中位の管理が必要な製品群である。 ・C分類:通常、残り50%の品目点数で生産量の5%にしか相 当しない。できるだけ管理の手間を省く製品群である。 2 (1) 生産量の多い品種 (層別分析:ABC・PQ分析参照) ・改善モジュール別に量の多い品種を選ぶために、P-Q分析またはP-MH分析を行う。 (P-Q:Products Quantity P-MH:Products Man Hour) ・品種別の工数差が少ない場合はP-Q分析、多い場合はP-MH分析とする。 ・生産量は向こう6ケ月の営業・生産計画情報をもとに月平均生産量とする Aライン 生 産 量 ライン別生産方式はPQ分析で言う生産量の多 い製品に向き、機能別生産方式は生産量の少な い製品に向いている。つまり、生産量の多少と B セル 設備の稼働率のバランスを考えて、コストの安 (Q ) い生産方式を採用する。 C 機能 一般には、部品加工は設備費が高いので設備稼 働率を優先し た機能別生産が、組立はその逆に 製品・部品 (P ) ライン別生産を採用する。 3 (2) 工程の類似性の高い品種(層別分析:類似性分析参照) ・工程の類似性の高い品種を選ぶ ・生産量の多い物が工程の一部しか通らない場合は、多くの工程(人手)を通過する品種を 選ぶ。 作 業 名 トラックフロアライン 代 表 品 種 ME001 現状配置人員 製 製 品 品 毎 Pr の 毎 工 の 工数 MH) 数 MH) 目標サイクルタイム 分 月 産 量 個 何日で生産するか 日 就業時間 時間 稼 働 率 % 工 程 人 工 程 人 工程・プロセス 内 容 21 BF 同 同 異 異 摘 要 合 計 基本機能1 基本機能2 補助機能 員 サイクルタイム 類似性 員 サイクルタイム 類似性 同 オ同 ペ レ ー シ ョ同 ンリスト ○ 単位作業・オペレーション 同 内 容 異 DM 頻度 ○ 計 Op 1 異 2 同 3 4 異 × 同 5 6 異 異 × 7 8 異 9 同 10 11 同 × 同 12 13 異 同 × 14 15 異 16 同 17 18 異 × 同 19 異 20 異 × 21 異 DM BF 0 0 0 0 BF 0 0 0 0 比率 100% 基本設計Step1 基本機能 一次 二次 4 (1) 連合作業分析 (2) タイムスタディまたはビデオスタディ Step2: オペレーションリストの作成 ・オペレーションリストは、現状システムのあるべき姿としてのモデルである。 ・代表品種のそれぞれの単位作業の時間値を見積る。 ・監視業務はしばしば手待ちであることが多く、作業として扱うかは検討を要する。 改善対象モジュールの作業をいくつかのオペレーションに分け、 ・標準時間資料による見積資料がある場合は、時間値を決める変動要因を求めて、 ・原則としてバランスロスや手待ち時間は除外するが、干渉時間は記入する。 タイムスタディまたはビデオスタディを行って、オペレーションリス ・必要ないと判断される作業は整理除外する。 時間値を見積る。 ・標準時間資料がない場合は、タイムスタディまたはビデオスタディを行う。 各オペレーションの位置関係を知るために必要であれば、連合作業分析表を作成する。 トを作成する。 作業名 00 連 合 作 業 分 析 表 橋本 賢一 作 業 名 選択時間 入力単位 2 1 分秒 0.6 * マー クは異常値除外 直接時間 時間値 ワー ク ワー ク 1 回 2 回 3 回 4 回 5 回 0 50 498 50 100 50 0 人 2 498 200 50 2 合 計 カウ ント ユ ニット 読 * 時 2. 読 読 読 読 23 * 時 4. 00 * 時 5. 13 * 時 6. 24 * 時 1.08 頻度 時間 1.00 4.00 550 0 600 100 50 0 脱水槽0 200 A 材料送り、セット 0.17 0.17 1.14 0.23 2.37 0.23 4.11 0.18 5.23 0.17 6.42 0.30 B洗濯槽 面取り 0.22 0. 1.27500 0.22 2.54 280 4.19 0.13 5.37 0.23 7.00 0.30 0 100 022 0 200 0. 700 C ゲージで測定 0.08 0.08 1.36 0.15 2.59 0.08 4.25 0.10 5.42 0.08 7.08 0.13 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 D 未加工品を置く 0.17 0.17 1.48 0.20 3.12 0.22 4.35 0.17 5.54 * 7.18 0.17 E 機械待ち 0.20 2.03 0.脱水槽 25 3.24 0.20 4.48 0.22 6.16 人0.37 7.31 0.22 洗濯槽0.20 N O 要素作業1 時間値 要素作業2 時間値 要素作業3 時間値 F 完成品を置く 0. 20 0.20 2.17 0.23 3.単位 42 待ち 0.30 累計 5.03* 0.25 6.24 0.13 7.43 0.20 * 単位 待ち 累計 * 単位 待ち 累計 G エヤーでテー ブル 清掃 0.04 1/2 2.23 0.10 5.013 S W O0.N17 7.50 0.122 1 00.08 2 H 2 3 0 0 待ち 498 500 I 4 0 * 待ち 550 0 550 * 洗濯物を脱水槽へ 50 0 550 100 100 * 脱水 200 0 750 * 待ち 200 0 750 J 5 給水 6 * 待ち 700 0 800 750 * 洗濯物を洗濯槽へ 50 0 800 K 7 800 750 SWO N 2 802 00 面取作業 要素作業 8 * すすぎ 9 10 11 * 待ち 500 200 0 1,300 1,300 * 待ち 1,300 * 脱水 0 1,500 * 待ち 600 100 50 750 0 1,350 0 1,450 0 1,500 * * * * 待ち 洗濯物を脱水槽へ 待ち 後かたづけ 498 50 100 50 5 0 0 0 0 1,300 1,350 1,450 1,500 ① 単位作業名を記入する ④ (3) ② ③ 工程名を記入する。 時間値をDM(1/100分)の単位で記入する。 オペレーションリストの作成 ⑤ 頻度を記入する。 時間値計を求める。(自動計算) ・作業の中で繰り返しがある場合は1回当たりの時間である。 ・工程は一人の作業者または一台の機械が受け持つ作業の粗さである。 ・単位作業の先頭に工程NOを連番で振る。 ・単位作業は一人の作業者または機械が連続的に作業を行って区切れる最小単位の粗 ・タイムスタディまたはビデオスタディ結果を整理してオペレーションリストにまとめる。 これをワークユニットと呼ぶ。 ・時間値を記入した単位の頻度を記入する。 ・数個の単位作業を総称する工程名を記入する。 時間値計 = ワークユニット × ワークカウント ・時間値は前述の標準時間資料またはタイムスタディ・ビデオスタディの結果から求める。 さである。工程は数個の単位作業から成るのが普通である。 ・新規設計の場合は工程名の記載は省略する。 下記オペレーションリストの、工程・単位作業、時間、頻度の欄を入力する。 これをワークカウントと呼ぶ。 作 業 名 トラックフロアライン 代 表 品 種 ME001 現状配置人員 目標サイクルタイム 分 月 産 量 個 何日で生産するか 日 就業時間 時間 稼 働 率 % 21 摘 要 合 計 基本機能1 基本機能2 補助機能 DM 0 3,445 0 0 0 3,445 オペレーションリスト 工程・プロセス Pr 内 容 1 フロントパネル×WN× ワイヤーハーネスクランプ BF Op 0 2 フロントパネル×WN× 耐熱ゴム取付 0 3 リヤーマウンティング× リヤーBK溶接 リヤホフレーム×SA 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 19 単位作業・オペレーション 内 容 DM 頻度 ドリルにて穴さぐり 12 1 ESSNO1へ運搬 14 1 WN付け 149 1 ESSNO2へ運搬 18 1 ワイヤーハーネスクランプ付 18 1 ESSNO3へ運搬 16 1 WN付け 39 1 反転しESSNO4へ運搬 18 1 Tボルト付け 10 2 型式チェック 12 1 運搬 14 1 耐熱ゴム折り曲げ 47 1 耐熱ゴム取り付け 116 1 プレスウエルダーへ投入 12 1 部品セット 31 1 ESSにてSP 69 1 リヤーフレーム冶具セット 33 1 部品セットSA 12 1 リヤーフレーム×SA 45 1 計 12 14 149 18 18 16 39 18 20 12 14 47 116 12 31 69 33 12 45 BF BF 比率 100% 0 0 0 0 基本設計Step1 基本機能 一次 二次 6
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