アメリカ社会論

アメリカ社会論
多様性と矛盾の大国
アメリカの多様性と矛盾
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豊かさと貧しさ
高度な科学水準と低い平均学力
高度な軍事・警察と犯罪大国
人権と人種差別
民主主義と思想抑圧
科学的思考と宗教
アメリカの経済格差
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アメリカの人々がすべて豊かになったかといえば、
そうではない。米国民の間でも、貧富の格差は広が
る一方だ。たとえば、アメリカ人で最も多くの給料を
もらっている10%の人々と、最も少ししかもらってい
ない10%のとの給与格差は、1979年には3.6倍だっ
たが、96年には5倍に広がっている。
• 「上の10%と下の10%」との比較ではなく、「経営
トップと平均的な社員」との賃金格差では、アメリカ
の大企業では350倍になっているケースもあるとい
う。
• 世界中で広がる貧富の格差6月28日 田中 宇
http://tanakanews.com/990628richpoor.htm
アメリカから生まれた技術
• 制度
憲法第一条 「科学と有用な技術を振興するために、ある一定の期間
を限って著者や発明者にそれぞれの著作物および発明に対して独占的
な権利を確保する」
フォードシステム・テーラーシステム・インターネット
電気
電信・電話・ラジオ・テレビ
• 宇宙
• コンピューター
世界最高の大学と低学力
• アメリカの大学は最も強力な産業である。
• 外国からの留学生の多さ
留学生51万、学部と大学院は半々
輸出部門5位(サービス部門)
近年はコミュニティカレッジへの留学も増加
• ノーベル賞の多さ
2005年で776件、アメリカは1990年までの物
理・化学・医学のみで190。(戦前は20)
PISAの得点
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総合 読解力 情報取出 熟考・評価
フィンランド 1
1
1
4
日本
8
6
8
5
アメリカ
15
15
15
11
ドイツ
21
21
21
24
初等・中等教育
• 1950年代が白人中産階級中心のアメリカのイメージが教育
においてもその正当性を崩されていなかった時代だとすると,
続く1960年代はマイノリティの平等への闘い,機会均等への
関心が高まった時代であった。一方,1980年代になると,
『危機に立つ国家』(A Nation at Risk)をはじめとする,アメリ
カの教育の質を問題視し,それをアメリカ経済の競争力と結
び付けて教育改革の必要性を叫ぶ報告書が盛んに出される
ようになる。当初はSAT(大学入試に際して受ける試験)での
アメリカ人生徒の点数の低下等が指摘され,また,今日に続
く傾向として,アメリカの主要な貿易相手を含む国際テストで
の算数・理科でのアメリカ人生徒の点数の低さ,それに比べ
た競争相手の点数の高さが強調されてきた。
人口10万人当たりの犯罪件数
アメリカの犯罪・その対策
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1990年代に急激に減少
窓割れ理論と厳罰化
ニューヨーク 上記+貧困対策
死刑については議論 死刑判決の増加
銃規制 憲法による銃保有の権利保障
失業率の推移
黒人英語
• ●エボニックスとしての黒人英語――1996年にオークランド
州の教育委員会は,「黒人英語」はアメリカ英語の方言や俗
語ではなく独自の文法体系を持った独立した言語であると宣
言し,その言語を「エボニックス」(Ebonics : ebony「黒檀」に
由来する)と呼んだ。そして,その話者が多い公立学校のクラ
スでは,エボニックスを使って英語を教えるように提言した。
• ●アメリカの公用語としての英語――1996年,アメリカ合衆
国の下院は「英語を合衆国の公用語とする法案」を259対
169の賛成多数で可決した(上院では審議されなかった)。こ
れには以下に記すような背景があった。
アメリカの宗教人口
• アメリカ人は宗教に関心をもつ割合が高い。人口の約70%
(1998年)は教会に所属し,約40%は毎週教会に通っている。
人口のほぼ90%は神の存在を信じ,75%は祈りの有効性を
信じている。そして80%は神が奇跡を行うと信じている。宗
教はあまり重要でないと感じている人は人口の14%にすぎ
ない。アメリカ人の56%(2000年)はプロテスタント教徒であり,
次に多いのがカトリック教徒で,総人口の27%を占める。ユ
ダヤ教徒は人口の2%,イスラム教徒も約2%を占める。宗
教を好まない人の割合は,1967年には人口の2%であった
が,2000年には8%までに増加した。残りの5%はヒンドゥー
教,仏教,儒教などである。
教育における宗教的教え
• 進化論の否定 → 創造説 → 創造説の否
定 → 創造説の復活
• 知的計画(設計)説の登場
このような教育内容は他の欧米にはない。
強大な政治権力と草の根民主主義
• 独立時の住民自治的な民主主義は今でも生
きている。(水道をめぐる運動 ビデオ)
• 選挙で選ばれるさまざまな公務員
教育委員・検事
• 陪審員制度
(8.10.11の資料は大修館書店『事典現代のアメリカ』CD-
ROM版を参照した。)