ローレンツ曲線とジニ係数

ローレンツ曲線とジニ係数




度数分布表の応用
ローレンツ曲線の意味
ローレンツ曲線の作成
ジニ係数
階級値の定義と取り方(表2.2)

階級値の定義:その階級を代表する値である。
各階級の中では観測値は一様に分布していると
仮定し、階級が[a, b)のとき、階級値は (a+b)/2
となる。

各階級の幅が均一幅に取った場合、オープンエ
ンドの階級値は均一幅の大きさを見なして、そ
の階級値を決める。
度数分布表の応用

度数分布表の作成
P.24 表2.2

累積相対度数の差による分析
P.26 図2.3
ローレンツ曲線
ローレンツ曲線(Lorenz curve):
累積相対度数を組み合わせて描かれた曲線。所
得や財産がどの程度の不平等度に分配されて
いるかを示すのに用いられる。


累積相対度数の差による分析.
ローレンツ曲線の意味

ローレンツ曲線とは、世帯を所得の低い順番に
並べ、横軸に世帯の累積比をとり、縦軸に所得
の累積比をとって、世帯間の所得分布をグラフ
化したものです。もしも、社会に所得格差が存在
せず、全ての世帯の所得が同額であるならば、
ローレンツ曲線は45度線と一致します。所得や
富の分布に偏りがある限り、ローレンツ曲線は
下方に膨らんだ形になります。
貯蓄分布のローレンツ曲線
累
積
1
貯
蓄
比
率 0.8
q
ローレンス曲線
均等分布線
0.6
0.4
0.2
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
累積世帯比率 r
ローレンツ曲線の計算
q
1
0.8
0.6

0.4
0.2
s
s1 s 2 
0
0
0.2
0.4
si
0.6
S
0.8
r
1
台形面積の計算式

台形面積=(上底+下底)×高さ/2
ここで
上底= q i 1 下底= q i 高さ= ri  ri 1
1
si  (qi  qi 1 )( ri  ri 1 )
2
ローレンス曲線の計算
m
m
1
S   si   (qi  qi 1 )(ri  ri 1 )
2 i 1
i 1
1
1 m

   S  1   (qi  qi 1 )(ri  ri 1 )
2
2  i 1

ジニ係数(Gini index)の計算

面積λを2倍したものはジニ係数


G  2  1   (qi  qi 1 )(ri  ri 1 )
 i 1

m
0  G 1
ジニ係数の範囲とその意味
0  G 1

完全平等:グラフは対角線となると、完全平等線と呼ば
れ、G=0となる。

最も不平等:ある1世帯だけが貯蓄を得て、残りの世帯
は貯蓄0となる場合、ローレンツ曲線と対角線に囲まれ
る面積は1/2となり、G=1となる。
練習問題
もしも世界が100人の村だったら、すべての富のうち
6人が59%をもっていて、74人が39%を、20人が
たったの2%を分けあっているとする。
これによると、世界の人々のうち、保有する富でみた
下位20%(20人)が世界全体の富の2%を持っていると
されている。さらに、下から数えて94%(20人+74人)
の人々が世界全体の富の41%(=2%+39%)を保有
していることも分る。この関係をλで計算してローレンツ
曲線で描いてみよう。