働きやすく学びやすい病院新人が定着する研修システムり適切な研修が求められているとり、それぞれのスキルに合ったよの実習時間が減っていることもあ福岡徳洲会病院（福岡県）ような研修が行われているのでしょう。よる早期離職も招いているといえます。看護師臨床実践能力向上推進事厚生労働省が行っている﹁新人って分かれています。年度に新師、教育担当者など研修対象によ定施設は、新人看護師や新人助産臨床実践能力向上推進事業﹂の認厚労省が実施する﹁新人看護師業﹂は、新人看護師とその教育担求められる能力とのギャップに早期離職する新人看護師当者向けに研修をそれぞれ実施しし、効果的な研修方法を普及させて、そこで得られたデータを分析たのは、全国で施設。人看護師研修施設として認定され 08 年から２年間の卒後臨床研修がるのが狙いです。医師については、徳洲会病院は、県内唯一の認定施福岡市に隣接する春日市の福岡 39 の裁量に任されてきました。厚労護師の研修はこれまで個々の病院義務づけられていますが、新人看核病院で、毎年名以上の新卒看急搬送を受け入れている地域の中設です。年間９０００件以上の救病院に入職した新人看護師の1年日本看護協会の調べによると、ています。導入も視野に入れているといわれ省では、看護師の臨床研修制度の考えたからです。患者さんが回復は、最初は総合病院で学びたいと﹁この病院で働くことを選んだのり返りながら、次のように話します。年入職した一人です。１年間を振勤務する山川真紗美看護師も、昨護師が入職します。６階西病棟でションに基礎技術を学ぶ時間を加数年前から入職前のオリエンテー看護技術を着実に身につけるため、目的です。その一方で、基本的な修は、主に精神面でのサポートがごとに行われるフォローアップ研入職してから１、３、６カ月後宿泊研修で仲間とともにグループワーク以内の離職率は年度まで３年連 50 足している﹂︵％︶、﹁医療事属部署の専門的な知識・技術が不継続する上での悩みとして、﹁配続で約９％。新人看護師が仕事を当初、担当する患者さんが増えしました。て、整形外科病棟への配属を希望される姿やその過程を共有したく実際に現場で使われている物品を看護師１名がついて行われます。の新人看護師に対して、指導役のえています。１グループ６、７名 05 を失い、辞める新人看護師は少なめられる能力とのギャップに自信の内容と、就職してから現場で求免許取得前に学ぶ看護基礎教育査﹂︶。新卒看護職員の早期離職等実態調ます︵日本看護協会﹁２００４年い﹂︵％︶などがあげられてい﹁基本的な技術が身についていなフレッシュできました﹂。ムやレクリエーションで気分をリ楽しいグループワークのプログラ夏に行われた院外の宿泊研修では、は私だけじゃない、みんなも同じ修などを通して、﹃悩んでいるのした。しかし、フォローアップ研つぶされそうになることもありまていくたび、不安な気持ちで押し満たない﹂と回答。看護基礎教育を﹁一人でできる卒業生は％にッサージ、止血、注射など項目きたことで乗り越えられました。の看護学校が、基礎的な看護技術なんだ﹄と、仲間と悩みを共有でられ慣れ〟してないように見受け日本看護協会によると、過半数です。える〟ことを重要視しているから看護を提供するため、〝現場で使則って習得します。安全で確実な用い、同院で行われている手順に故を起こさないか不安﹂︵％︶、くありません。技術不足が、看護られます。先輩たちから評価され項目のうち、人工呼吸や心臓マ力の低下だけでなく、自信喪失に側はマイナス面ばかりを見てしまとっては大変かもしれませんが、てきます。どうしても、教育する 69 77 に叱られても、挫折しない精神的到達目標を明確にして研修を行うな強さも必要です。辞めずに経験ても、必ずしも患者さんから褒めい点や頑張りを認めてあげたいとられるとは限りません。患者さんくはずです。思います。甘やかすだけでは、指いがちですが、﹃あとちょっとで一方では、新人看護師を円滑にできそうだ﹄と、新人看護師のよ教育するためにプリセプターの教を積み上げていくことが、自身のことで着実にスキルが向上していとする雰囲気を看護部全体に感じ福岡徳洲会病院の看護部では、は、新人を受け入れて育成しようキャリアとなるのです。ように感じます。習得していないくれ、何でも相談しやすい環境のさまざまな先輩たちが声をかけてとは不可欠です。しかし、親しくうな状況をうまくサポートするこ談したいときがあるはず。そのよプターも、上司や先輩に悩みを相﹁担当のプリセプターだけでなく、えています。指導する側のプリセて、学びやすい病院は、患者さんいきたいと思います。働きやすく方に注意を払いながら、教育して指導や関わりなどアプローチの仕されたからだと理解しています。施してきた研修プログラムが評価て認定されたのは、これまでに実当院が新人看護師研修施設とし厚労省は4月日、きづらい職場環境は、患者さんにた人間関係があったそうです。働つに、先輩たちとのギクシャクしまった看護師がいます。原因の一した学生時代の友人で、辞めてし残念ながら、ほかの病院に入職ったことがあります。くださったときには、もっと頑張な私に対して感謝の言葉をかけて患者さんやご家族などが、未熟くのです。一つで皆さん、とても変わっていを実感しています。看護師の対応防止﹂があげられての一つには、﹁離職した。その策定目的ることが議論されまな統一基準を策定す度について、全国的開催。卒後の研修制青柳副看護部長は、います。き、本当にうれしい気持ちでいっって成長したいと思いました。今がします﹂ぱいです﹂は、看護の仕事に携わることがで月成看護師が勤務する５階東病対する日常の看護にも影響する気棟の実地指導者である井手沙織副成長していく新人看護師の姿に、師の変化を指摘しな﹁私たちが新人のときには、現在て次のように考えています。﹁スタート地点が同じでも、新人う話します。井手副主任はこれからの抱負をこ﹁昨今の学生は〝叱した。ステムをこう評しまがら、同院の研修シのような細やかな研修体制は整っ看護師のスキルには個人差が表れここ数年の新人看護主任は、新人看護師の教育についていませんでした。新人看護師にます﹂いものにしていきたいと考えていらも試行錯誤をしながら、よりよ看護技術の項目については、そのきますので、けじめをつけるようしかし、認定されたとはいえ、完ました。に心がけています﹂全なものではありません。これか私がミスを犯しかけて落ち込ん２年目を迎えた月成看護師は、にとってもいい看護が提供されるだときに、プリセプターが﹃自分看護師としてのやりがいを強く感﹁新人看護職員研修病院であるはずですから﹂も新人のときに同じようなことがじているといいます。に関する検討会﹂を話し合える人間関係は、ややもすあった。気づいていないかもしれ﹁患者さんが元気になっていく過ればだらしない雰囲気にも結びつないけど、あなたはきちんと成長程で、看護の関わりが大きいこと辞めずに積み上げた経験が看護師としてのキャリアにしているよ﹄と、励ましてくださ症例を積極的に学ばせてくれもしラダーによる研修を行っています。たといいます。まず、新人に対してプリセプター︵経験３∼５年目︶が配置されます。さらに各部署に置かれた実地指導者︵副主任︶が、プリセプターを支援・指導しながら新人看護師との調整役を担います。看護部の教育を担当する青柳千織副看護部長は、﹁今年度は、クリニカルラダーの評価基準を変えるなど、到達目標をより明確にしました。新人看護師自身が、目標にたどり着くにはどう学べばよいかイメージしやすくなったと思います﹂と話します。山川看護師は、１年間をこう振り返ります。﹁人工呼吸器の使い方や急変時の対応などテーマ別の勉強会が充実していて、担当領域以外の技術や知識も学ぶことができました。特にプリセプターとマンツーマンで行う勉強会は、わかりやすくて感謝しています。客観的に評価・指導していただいたおかげで、スムーズに研修できました。将来、私がプリセプターの立場になったときも、この経験を忘れずにできるだけ勉強会を設けて、新人看護師と接したいと思います﹂入職前のオリエンテーションで基礎技術を学ぶ 30 次のような教育体制でクリニカル導する立場になったときに困りま昨年入職した月成沙緒里看護師新人看護師を受け入れ看護部全体で育成する雰囲気床実践能力向上推進事業」をスタート。同事業の臨床研修施設となった福岡徳洲会病院では、どのすが。それぞれの看護師に合った厚生労働省は、新人看護師の効果的な研修方法を普及させるため、2008年度から「新人看護師臨育環境をつくることも大切だと考いえます。 04 VIVO vol.21 18 19 VIVO vol.21 20 16 80 67 ６階西病棟山川真紗美看護師青柳千織副看護部長５階東病棟月成沙緒里看護師５階東病棟井手沙織看護副主任仲間と悩みを共有して成長していく特集/看護師の集まる病院づくり新人看護師研修働きやすく学びやすい病院新人が定着する研修システムり適切な研修が求められているとり、それぞれのスキルに合ったよの実習時間が減っていることもあ福岡徳洲会病院（福岡県）ような研修が行われているのでしょう。よる早期離職も招いているといえます。看護師臨床実践能力向上推進事厚生労働省が行っている﹁新人って分かれています。年度に新師、教育担当者など研修対象によ定施設は、新人看護師や新人助産臨床実践能力向上推進事業﹂の認厚労省が実施する﹁新人看護師業﹂は、新人看護師とその教育担求められる能力とのギャップに早期離職する新人看護師当者向けに研修をそれぞれ実施しし、効果的な研修方法を普及させて、そこで得られたデータを分析たのは、全国で施設。人看護師研修施設として認定され 08 年から２年間の卒後臨床研修がるのが狙いです。医師については、徳洲会病院は、県内唯一の認定施福岡市に隣接する春日市の福岡 39 の裁量に任されてきました。厚労護師の研修はこれまで個々の病院義務づけられていますが、新人看核病院で、毎年名以上の新卒看急搬送を受け入れている地域の中設です。年間９０００件以上の救病院に入職した新人看護師の1年日本看護協会の調べによると、ています。導入も視野に入れているといわれ省では、看護師の臨床研修制度の考えたからです。患者さんが回復は、最初は総合病院で学びたいと﹁この病院で働くことを選んだのり返りながら、次のように話します。年入職した一人です。１年間を振勤務する山川真紗美看護師も、昨護師が入職します。６階西病棟でションに基礎技術を学ぶ時間を加数年前から入職前のオリエンテー看護技術を着実に身につけるため、目的です。その一方で、基本的な修は、主に精神面でのサポートがごとに行われるフォローアップ研入職してから１、３、６カ月後宿泊研修で仲間とともにグループワーク以内の離職率は年度まで３年連 50 足している﹂︵％︶、﹁医療事属部署の専門的な知識・技術が不継続する上での悩みとして、﹁配続で約９％。新人看護師が仕事を当初、担当する患者さんが増えしました。て、整形外科病棟への配属を希望される姿やその過程を共有したく実際に現場で使われている物品を看護師１名がついて行われます。の新人看護師に対して、指導役のえています。１グループ６、７名 05 を失い、辞める新人看護師は少なめられる能力とのギャップに自信の内容と、就職してから現場で求免許取得前に学ぶ看護基礎教育査﹂︶。新卒看護職員の早期離職等実態調ます︵日本看護協会﹁２００４年い﹂︵％︶などがあげられてい﹁基本的な技術が身についていなフレッシュできました﹂。ムやレクリエーションで気分をリ楽しいグループワークのプログラ夏に行われた院外の宿泊研修では、は私だけじゃない、みんなも同じ修などを通して、﹃悩んでいるのした。しかし、フォローアップ研つぶされそうになることもありまていくたび、不安な気持ちで押し満たない﹂と回答。看護基礎教育を﹁一人でできる卒業生は％にッサージ、止血、注射など項目きたことで乗り越えられました。の看護学校が、基礎的な看護技術なんだ﹄と、仲間と悩みを共有でられ慣れ〟してないように見受け日本看護協会によると、過半数です。える〟ことを重要視しているから看護を提供するため、〝現場で使則って習得します。安全で確実な用い、同院で行われている手順に故を起こさないか不安﹂︵％︶、くありません。技術不足が、看護られます。先輩たちから評価され項目のうち、人工呼吸や心臓マ力の低下だけでなく、自信喪失に側はマイナス面ばかりを見てしまとっては大変かもしれませんが、てきます。どうしても、教育する 69 77 に叱られても、挫折しない精神的到達目標を明確にして研修を行うな強さも必要です。辞めずに経験ても、必ずしも患者さんから褒めい点や頑張りを認めてあげたいとられるとは限りません。患者さんくはずです。思います。甘やかすだけでは、指いがちですが、﹃あとちょっとで一方では、新人看護師を円滑にできそうだ﹄と、新人看護師のよ教育するためにプリセプターの教を積み上げていくことが、自身のことで着実にスキルが向上していとする雰囲気を看護部全体に感じ福岡徳洲会病院の看護部では、は、新人を受け入れて育成しようキャリアとなるのです。ように感じます。習得していないくれ、何でも相談しやすい環境のさまざまな先輩たちが声をかけてとは不可欠です。しかし、親しくうな状況をうまくサポートするこ談したいときがあるはず。そのよプターも、上司や先輩に悩みを相﹁担当のプリセプターだけでなく、えています。指導する側のプリセて、学びやすい病院は、患者さんいきたいと思います。働きやすく方に注意を払いながら、教育して指導や関わりなどアプローチの仕されたからだと理解しています。施してきた研修プログラムが評価て認定されたのは、これまでに実当院が新人看護師研修施設とし厚労省は4月日、きづらい職場環境は、患者さんにた人間関係があったそうです。働つに、先輩たちとのギクシャクしまった看護師がいます。原因の一した学生時代の友人で、辞めてし残念ながら、ほかの病院に入職ったことがあります。くださったときには、もっと頑張な私に対して感謝の言葉をかけて患者さんやご家族などが、未熟くのです。一つで皆さん、とても変わっていを実感しています。看護師の対応防止﹂があげられての一つには、﹁離職した。その策定目的ることが議論されまな統一基準を策定す度について、全国的開催。卒後の研修制青柳副看護部長は、います。き、本当にうれしい気持ちでいっって成長したいと思いました。今がします﹂ぱいです﹂は、看護の仕事に携わることがで月成看護師が勤務する５階東病対する日常の看護にも影響する気棟の実地指導者である井手沙織副成長していく新人看護師の姿に、師の変化を指摘しな﹁私たちが新人のときには、現在て次のように考えています。﹁スタート地点が同じでも、新人う話します。井手副主任はこれからの抱負をこ﹁昨今の学生は〝叱した。ステムをこう評しまがら、同院の研修シのような細やかな研修体制は整っ看護師のスキルには個人差が表れここ数年の新人看護主任は、新人看護師の教育についていませんでした。新人看護師にます﹂いものにしていきたいと考えていらも試行錯誤をしながら、よりよ看護技術の項目については、そのきますので、けじめをつけるようしかし、認定されたとはいえ、完ました。に心がけています﹂全なものではありません。これか私がミスを犯しかけて落ち込ん２年目を迎えた月成看護師は、にとってもいい看護が提供されるだときに、プリセプターが﹃自分看護師としてのやりがいを強く感﹁新人看護職員研修病院であるはずですから﹂も新人のときに同じようなことがじているといいます。に関する検討会﹂を話し合える人間関係は、ややもすあった。気づいていないかもしれ﹁患者さんが元気になっていく過ればだらしない雰囲気にも結びつないけど、あなたはきちんと成長程で、看護の関わりが大きいこと辞めずに積み上げた経験が看護師としてのキャリアにしているよ﹄と、励ましてくださ症例を積極的に学ばせてくれもしラダーによる研修を行っています。たといいます。まず、新人に対してプリセプター︵経験３∼５年目︶が配置されます。さらに各部署に置かれた実地指導者︵副主任︶が、プリセプターを支援・指導しながら新人看護師との調整役を担います。看護部の教育を担当する青柳千織副看護部長は、﹁今年度は、クリニカルラダーの評価基準を変えるなど、到達目標をより明確にしました。新人看護師自身が、目標にたどり着くにはどう学べばよいかイメージしやすくなったと思います﹂と話します。山川看護師は、１年間をこう振り返ります。﹁人工呼吸器の使い方や急変時の対応などテーマ別の勉強会が充実していて、担当領域以外の技術や知識も学ぶことができました。特にプリセプターとマンツーマンで行う勉強会は、わかりやすくて感謝しています。客観的に評価・指導していただいたおかげで、スムーズに研修できました。将来、私がプリセプターの立場になったときも、この経験を忘れずにできるだけ勉強会を設けて、新人看護師と接したいと思います﹂入職前のオリエンテーションで基礎技術を学ぶ 30 次のような教育体制でクリニカル導する立場になったときに困りま昨年入職した月成沙緒里看護師新人看護師を受け入れ看護部全体で育成する雰囲気床実践能力向上推進事業」をスタート。同事業の臨床研修施設となった福岡徳洲会病院では、どのすが。それぞれの看護師に合った厚生労働省は、新人看護師の効果的な研修方法を普及させるため、2008年度から「新人看護師臨育環境をつくることも大切だと考いえます。 04 VIVO vol.21 18 19 VIVO vol.21 20 16 80 67 ６階西病棟山川真紗美看護師青柳千織副看護部長５階東病棟月成沙緒里看護師５階東病棟井手沙織看護副主任仲間と悩みを共有して成長していく特集/看護師の集まる病院づくり新人看護師研修