研修体制の工夫

研修体制の工夫
新人看護職員研修等の実施に当たっては、当施設の特性に適した方法を選択したり、組み合わせ
たりして実現可能な研修を計画する。
① 施設間で連携する工夫
新人看護職員研修等の充実を図るため、地域、厚生連の病院、医療連携している施設間で連携す
る。また、施設間での連携を推進するためにも院内研修を公開する。
② 研修の工夫
・ ローテーション研修に代表される複数領域の研修:1つの部署では得ることの出来ない幅広い臨
床実践能力を獲得するために有効(院内留学など)
・ 多職種と合同研修会の実施:チーム医療におけるパートナーシップの育成に有効
・ 研修の講師には教育委員会、師長、専門・認定看護師、各種委員会、専門医療チーム、多職種が
支えている。
③ 新人看護職員を支える組織体制の工夫
新人看護職員を支える組織体制としては、プリセプターシップ、目標管理などの方法をとってい
る。(表1)
表1
新人看護師を支える組織体制
名称
プリセプターシップ
定義
備考
新人 1 人に対して決められ
た経験のある先輩看護師
がマンツーマンで、ある一
定期間に教育・指導する方
法。
新人看護師が臨床現場での初期の段階で用いる
ことが効果的である。実地指導者(プリセプタ-)
は自分の担当する患者の看護ケアを、担当の新人
看護師(プリセプティ-)ともに提供しながら、
仕事を通してアセスメント、看護技術、対人関係、
医療や看護サービスを提供する仕組み、看護職と
しての自己管理、就業諸規則など、広範囲にわた
って手本を示す。
目標管理
個人が自らの意欲のもと
に組織の目標にリンクし
た自己目標を設定し、個人
の欲求を自己実現させな
がら、自分で自分の能力開
発をすることを支援する
面接制度は、4 月~5 月に行われる「目標面接」、
9 月~10 月に行われる「中間面接」、2 月~3 月に
行われる「育成面接」で構成され、この循環をも
って形成している。面接は所属長が実施するが、
面接を通して共通の理解と認識を深め、役割の確
認や目標の設定を行い、それに対する評価によっ
て、新人看護師の能力開発をめざすという意味で
最適な人材育成の場となっている。人は「認めら
れ、承認を受け、理解される」という欲求を持っ
ている。面接は承認欲求の最適な方法の一つであ
る。対話を通して、指導・育成を促進すると共に
良好な人間関係をつくられると考える。
プリセプタ―エイド制
プリセプタ-エイドはプ
リセプタ-の不安や精神
的負担を理解し援助し、プ
リセプタ-とプリセプテ
ィ-との間に信頼関係が
成立するように調整・援助
を行っている。
-1-
必要時に応じて師長や主任に相談するな
ど、プリセプタ-の役割モデルになる事を
求められる。そのため、6~7 年目の経験
のある看護師がふさわしいと考え選出し
ている。