チベット水チェレンコフミューオン観測装置4: テスト実験 東大宇宙線研 齋藤 隆之 共同研究者 雨森道紘A, 綾部俊二B, 陳鼎C, 伏下哲D, 日比野欣也E, 堀田直己F, 黄晶, 伊藤陽介C, 梶野文義H, 笠原克昌I, 片寄祐作C, 加藤千尋D, 川田和正, 木村圭太C, 水谷興平B, 宗像一起D, 永井明J, 南條宏肇A, 西澤正己K, 沼陽平C, 大西宗博, 太田周F, 大沼宙系B, 大内達美E, 大浦勇人H, 小澤俊介, 齋藤隆之, 齋藤敏治L, 坂田通徳H, 佐古崇志, 佐々木孝雄E, 佐藤孝明B, 柴田槇雄C, 塩見昌司, 白井達也E, 杉本久彦M, 瀧田正人, 田中英希B, 立山暢人E, 鳥居祥二N, 土屋晴文O, 有働慈治, 牛田慧H, Wang XiaoB, 山本嘉昭H, 閻志涛, 安江新一D, 湯田利典E, 他 The Tibet AS γCollaboration 弘前大理A, 埼玉大理B, 横浜国大工C, 信州大理D, 神奈川大工E, 宇都宮大教F, 東大宇宙線研, 甲南大理工H, 芝浦工大システム工I, 宇都宮大総合情報処理セJ, 国立情報学研K, 都立航空高専L, 湘南工大M, 理研O, 早稲田大理工総研セN, 中国科学院高能物理研、チベット大、山東大、西南交通大、雲南大、 中国科学院空間科学与応用研 内容 使用する水について *水の調達 *水質、水温 2m2W.C.テスト検出器による観測 *テスト検出器の構造 *電子成分のしみこみの測定 使用する水について 水の調達 空気シャワーアレイの すぐそばに井戸がある チベット空気シャワー アレイ 地下200mからくみ上げ ている 200m3/1day 使用可能 2,3ヶ月かけて満水に。 ~80メートル 井戸 水質 外観 無色 pH (25℃) 7.4 電気抵抗率 (25℃) 9.5 kΩcm 透過光濁度 <1 度 透明度 30~40 m? 全陽イオン 3.92 [10-4 mol/l ] 全陰イオン 6.53 [10-4 mol/l ] 典型的な地下水。 透明度やpHに 問題なし。 地中の温度 地下0.8 m 地下1.6 m 地下2.4 m 地下2.4 m 地下1.6 m 外気温 1月1日 地下0.8 m 外気温 hour 12月31日 最低気温(地温)の年変動 気温(地温)の日変動 地下0.8m以深なら凍結しない! テスト検出器による観測 テスト検出器設置 *昨年12月、2m2 W.C.検出器を設置 2m2 W.C.検出器 テスト検出器の構造 シンチレータ (0.5m2) PMT S1 2 インチ PMT C1 1.7m 土 (2g/cm3) 8インチ PMT C2 水 (800 ℓ) 8インチ PMT S2 2インチ シンチレータ (0.07m2) W.C.検出器の構造 1.4 m 1.4 m 0.1μmのフィルタを通した 水。薬品は入れない。 ステンレスボックス (内側)白シート 1.1 m 遮光 シンチレータ 0.4 m 0.4 m 2インチPMT 貫通するミューオン (S1&S2トリガー) 110 pC 90 pC 30 pC < C1 > 60 pC < C2 > S1&S2 をトリガーとしたときのC1とC2のADC分布 イベント頻度の安定性 2%程度で安定して いる。 50Hz程度 C1>30pC かつ C2>60pCのイベント頻度 電磁成分のしみこみの測定 空気シャワー事象に付随したW.C.検出器の信号を解析 →空気シャワーアレイにより到来方向とコアの位置がわかる 1)シャワー軸とW.C.検出器との距離 →軸からの距離としみこみの関係がわかる。 2)到来方向 →土の厚さと遮蔽の関係が わかる。 (1.7 m@天頂、2.4 m@45°) 1.7 m 2.4 m 解析方法 30 pC *空気シャワーアレイが250粒子以上検出した 事象を解析 (ECR ~100 TeV, Eγ~50TeV) *PMT C1 >30 [pC] → 粒子検出と定義。 *「軸からの距離」と「検出確率」の関係を 天頂角ごとに調べる。 検出確率 = (W.C.検出器が粒子を検出した事象数) (全空気シャワー事象数) シャワー軸からの距離と検出確率 検出確率 (天頂角= 0~15°) (天頂角 = 34~38°) 実験値 M.C. (μのみ) (天頂角 = 46~48°) Μのみ(M.C.) 0 m ≦ R < 10 m 2.5 mでも遮蔽は不十分 電磁成分~ミュー成分 M.C. (μのみ) 天頂角0~15° 天頂角34~38° 天頂角46~48° 10 m≦ R < 20 m M.C. (μのみ) 天頂角0~15° 天頂角34~38° 天頂角46~48° 20 m≦ R < 30 m 2.3mで電磁成分十分に遮蔽 電磁成分 << ミュー成分 M.C. (μのみ) 天頂角0~15° 天頂角34~38° 天頂角46~48° 30 m≦ R < 40 m M.C. (μのみ) 天頂角0~15° 天頂角34~38° 天頂角46~48° 40 m≦ R < 50 m 2.1mで電磁成分十分に遮蔽 電磁成分 << ミュー成分 M.C. (μのみ) 天頂角0~15° 天頂角34~38° 天頂角46~48° 結論 *水チェレンコフミューオン観測装置のための水は 確保できる *凍結はしない *土の深さは2.3~2.5m程度で十分 *ミューオンのみを観測するためにはコアから 20m以内の ミューオン観測装置を除外した解析 が必要 →最悪の場合でも面積約5%減(1プール程度) 前講演のシミュレーションの結果とほぼ一致 テスト検出器の構造 PMT S1 シンチレーター (0.5m2) 2 インチ PMT C1 1.7m 土 (2g/cm3) 8インチ PMT C2 水 (800 ℓ) 8インチ PMT S2 2インチ シンチレーター (0.07m2) 厚さ 1.7m 解析の問題点 *ミュー粒子数密度 の天頂角依存性を考慮し、電子成分のしみこみ を定量的に見積もる。
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