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実験研究は実行してみないと解らない
(人生は運と弾み)
上智大学名誉教授 岡崎幸子
平成20年8月7日
プラズマ科学のフロンテイア2008研究会
はじめに
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言葉の通じない心配
幾つかの質問のお願い
基礎的学問欠落の特殊年代(女子)のいきk
人生は運と弾みで決まる(1票差)も含める
実験研究に最重要な[科学的良心]で接するた
めの提案
質問−1
• 明治以来文部省令の大学入学資格
日本帝国男子
が、昭和23年(1948年)まで適用されていた事を
ご存知ですか?
教育制度改革時期について
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昭和16年(1941)---開戦。 学徒動員、英語禁止ほか
昭和20年(1945)---占領下大学制度改革(占領軍命令)
昭和23年(1948)---明治来の旧制度学校制度(ヨーロッパ型)
昭和24年(1949)---新制大学発足(アメリカ型)
〜 1960 海外交流、国際学会開始
〜 1970 $の国外 使用制限
〜 1980 ベルリンの壁崩壊(1989)
〜 1990 パソコンの出現(日本)
(東欧は遥かに速やか)
〜 2000 大学の法人化
質問−2
• 皆様は、現在の大きい自由度を自覚しておいで
ですか?
• この素晴らしい自由度の中で、思う存分なさる事
をご計画ですか?
2006年石垣島にて
(2002年に73歳でダイビングライセンスを取得
50本目)
1998年夏 東大 山上会館前にて
1996年 秋:甲州街道にて
小型(124cc)免許取得
全聴衆に申し上げたいメッセージ
• 現在の日本に置ける自由度は過去で最高の時期で
ある事。
人生は1度である事
• この素晴らしい時代に、自分の希望の実現に向け
て思う存分羽ばたいてほしい!
• コツは1つ (能力と関係なし)
やめなければ必ず到達する。中断は「後退」を意味する
から、細く長くてもやめないで継続すれば必ず届く。
(実例:自動2輪免許)
旧制度教育に置ける中学校教育の重要性
(男子のみ)
戦時中英語教育を例として
• 明治に始まる義務教育は、4年間・6年間・現在9年
間
• 小学校は男女平等 (表向き)
• 中学校(男子5年間) 女学校(女子5年間)
• 高等学校(男子3年間) 専門学校(男子、女子)
師範学校高等師範学校(男女別学校)
• [女子大学]と 称しても、専門学校であったこと
• 大学(男子4年間)、大学院
実験研究その1:
最も多かった専門家からの質問
• 大気圧グロー放電開発など何故考えついたのか?
答え:
o 実用上必要と考えたので、やってみたら3ヶ月で、
出来ただけ。(ヘリウム、誘電体、1kH以上の3条件)
 専門家でないために、「グロー放電は低気圧下の放電」の
筈である、大気圧等で安定化する筈はない。.......の認識
の程度が不確かであった事。
o 実験しなければ、何も解らないと考えていたのは、
確実。
 オゾン生成反応研究経験の誘電固体抵抗による絶縁破
壊防止手段が有効であった幸運あり。
(von Engel :水素、冷却電極、1936年、大気圧グロー放電の発生報告)
実験研究その2
• 金属細線網電極利用による[任意気体]の大気圧グロー放
電実験、電源50Hz,誘電体間空隙安定化距離は3mm程
度:
o
当初の実験目的は、放電開始電圧降下を狙ったもの。放電開始電
圧は下がらなかった。..が、グロー放電出現。全くの偶然の産物。利
用金属メッシュ200〜300〜400.
320#当たりからグロー放電発生(確認:電荷〜電圧 Lissajou図)
• この実験時期:
o
1990年の退職後、小企業の小さい実験室 1日/月の指導による水
蒸気添加法による窒素酸化物処理放電の実用化の基礎実験、アメ
リカ工場に適用予定の方法
• この現象の報告:(大気圧Heは前期グロー
o
1993、J.Phys.ppl.Phys:Dは現在France,Toulouse, Paul Sabatier
大学のMassines, Gherardi, Naude博士等のグループが基礎研究
開始中(ISPC-18,kyotoでポスター発表).....@運と弾みの実例
前述の金属細線網電極利用による任意気
体の大気圧グロー放電の安定実験
1994年、J.Phys.Appl.Phys:D
金属細線網電極法によるオゾン
生成効率測定実験に用いた電
極略図
(網320#、ステンレス細線)
空気原料で15%、酸素原料で
20%ものオゾン生成エネルギ
ー効率が上昇する。
分子 - 電子間衝突確率の増大
を示俊。径時変化の問題も発生
。
電極略図
実験研究その3
(再現性に騙されないために)
• オゾンの純水中の分解速度測定:
o
(恒温槽中にセットしたオゾン水の定時間ごとの資料1部の取り出し
分析)......約15分で全部分解
o 初年度の優等生の計測は、オゾンの純水から気相への逃
散速度を測っていた事が、2年目劣等生結果から判明。
o 気相と共存しないオゾン水での計測では、5日間も分解しな
い。過去の文献値の中の最低値を示した。
注意点:優等生は反射的に再現性の良い実験をする努力が出来る事.(同
一条件実験の繰り返し作業の努力可能な優秀能力を持つ)
劣等生の素晴らしさ:点数にこだわらないから、すべて正直、真実を報告す
る。
• 実効果:
o
殺菌に必要なオゾン量40gが気相の無い装置設計で、2gに
減少のある企業から報告をうけている。
[浮き電極]という、素敵アイデアと気体の
流れご配慮の願い
怪しい電極の図面から,もしも細線網
電極が接触なしで完全に「浮いた状
態なら??」のアイデアで実験し
1.エネルギー、生成量2倍
2.生成量10倍
2種結果を出した際見つけた事:
10倍は意味の無い数字であったの
は、大気圧の流れを考慮しない装置
だった。
[是非のお願い]
真空に近い状態ばかりの研究者は、
数100torr以上が流体力学の領域に
ある事を、ご配慮願いたい。
......お願い。
基礎学力皆無人間の大学生活に置けるご
まかし方
• 解った振り、見栄、体裁、格好よく....とは、全く無縁暮ら
しとする。開けっぴろげ人生でこそ、運も掴めた。
例1:
 Gordon会議発表原稿添削と、米語テープで練習
で、内容は120人会場で完全に伝わる。その後の
討論は図、表で1対1でどうにか出来る。
例2:
 学会(アメリカ)事務員が、事実を了解しなくても行
動(購入の写真と氏名紙を破き捨てる)で、事実を
了解させられる。
実験科学に置ける最重要な
科学的良心
最重要項目を守るには、再現性にだまされず....の経験
、観測も重要であるが、「見栄を張らない」正直暮らし方を
、ここに提案したい。
非優等生から、優等生への提言である。
「正直暮らしは、前言とつじつまを合わせる必要も無く、
最も重要項に集中して暮らせる効率の良い生活である。
悪例を現役勤務時に多数経験の結果として提案したい 。
「うのぼれ」は、人のs
広い世界を
[世界の田舎,日本から...]みて。
世界の国々はその歴史により文化が生まれている。
醸造学が薬学科(フランス)
プラズマ研究者が化学の中に多い(ポーランド)
大学−工学部は日本の作品
日本の独りよがりの問題点:
沈黙は金、多言は良くない。(日本)
沈黙は馬鹿か腹黒
(フランス)
中国語文法は英語と同じ
[アメリカ人科学英語指導者]の注意:
中国人に確実に負ける。
投稿論文は広く読まれる雑誌に載せよ。
日本の英文雑誌のcirculationはよくない。
若い皆様のご健闘を心から
期待致します。
ご静聴に心から感謝いたし
ます。
[email protected]