スライド 1

たつ
りゅう
辰(竜)にまつわる民話
ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
むかしむかし、ギリシアのある所に、 ヤン
ニという男の人がいました。
ある日の事、ヤンニが森を散歩をして いる
と、いきなり一頭のドラゴンが現れ ました。
「おいヤンニ、昼ご飯にお前を食べてやるから、
覚悟しろ」
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ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
びっくりしたヤンニは、ドラゴンにお願いし
ました。
「まっ、待ってくれ。お願いだから、待ってくれ。
ぼくのお嫁さんになる人のところへ、最後の
お別れに行ってくるから」
するとドラゴンは、ニヤリと笑って言いまし
た。「いいだろう。ただし、必ずここへ戻って
来い。でないと、お前の嫁になる女も食べて
やるからな」
「うん、わかった」
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ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
ヤンニは約束すると、急いでお嫁さんにな
る人のところへ行きました。
「すまないが、もうお別れだ。ぼくは、ドラゴン
の昼ご飯になってしまうんだ」
それを聞くと、お嫁さんになる人が言いまし
た。
「では、わたしも一緒に連れて行ってくださ
い」
「とんでもない。そんな事をしたら、お前も昼
ご飯にされてしまうよ。お前は、ここにいなさ
い」
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ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
「いいえ、わたしも行きます」
「・・・でも」
「わたしも行きます」
そこでヤンニは仕方なく、お嫁さんになる
人を一緒に連れて行きました。
さて、ドラゴンはヤンニが女の人を連れて
来たのを見て、大喜びです。
「ああ、おれの昼ご飯が、二倍になって戻っ
てきたぞ」
ドラゴンはヤンニとお嫁さんになる人のそ
ばへ行くと、よだれをこぼしながら
ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
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言いました。
「よく戻って来たな。さあ、さみしくないように、
二人一緒に食べてやるからな」
するとお嫁さんになる人が、ドラゴンの前
に両手を広げて言いました。
「まあ、なんて、おいしそうなドラゴンだこと。
わたしは朝ご飯にドラゴンを九頭も食べてき
たのに、もうお腹がペコペコだわ。でもこれで、
十頭目のドラゴンを食べられるわ。うふふ
ふ」
それを聞いて、ドラゴンはびっくりで
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ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
す。さっきの元気はどこへやら、ドラゴンはガ
タガタふるえながら言いました。「ヤンニさん、
お願いだから教えてくれ。この女の人は、誰
の娘さんなのか」
「それは・・・」
ヤンニがもじもじしていると、お嫁さんにな
る人が自慢げに言いました。
「わたしは神々の王、ゼウスの娘よ。父にも
らったカミナリの力で、ドラゴンを丸焼きにし
てから食べるのよ。さあ、わたしのお昼ご飯、
覚悟しなさい!」
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ヤンニとドラゴンとお嫁さん(ギリシヤ)
ドラゴンはびっくりして飛び上がると、
「うぎゃーー! 助けてくれー!」と、あともふ
りかえらずに、森の奥へと逃げていきました。
それを見たお嫁さんになる人は、ヤンニに
ニッコリほほえむと、
「あはははは。あのドラゴンたら、わたしのう
そにまんまとだまされたわ。さあヤンニ、家
に帰りましょう」と、ヤンニの手を引いて、家
に帰っていきました。
おしまい
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