社内査察マニュアルについて 関東液化石油ガス協議会 業務主任者・保安業務管理者研修会 1 増加する「社内査察」の重要性 今年は自主保安原則の導入等を柱とした液石法の改正から10年目 自主保安の重要性は益々大きくなっている 社内査察の重要性も増大している 関液協 平成13年1月 に初版を発行 6年間に LPガス業界の大きな変化 関液協 平成19年4月に 第2次改訂版を発行 液石法施行規則の改正 2 社内査察マニュアルの構成 • • • • 保安査察基準 販売事業 社内保安査察実施記録 保安機関 社内保安査察実施記録 改善指示書、改善計画書、改善報告書 保安査察基準 確かな位置づけがなければ効果のある、継続した 保安査察は行なえない 3 保安査察基準 第1条 第2条 第3条 第4条 第5条 第6条 目的 査察の種類 査察計画 査察頻度 査察項目 査察結果の講評 第7条 改善計画書と改善報告書 第8条 追跡調査 第9条 年度査察結果報告 第10条 抜本的問題点の解決 第11条 査察文書の保存期間 第12条 主管部門 液石法以外については各社の判断で付け加えてください 4 販売事業 社内保安査察実施記録(1) 1.一般事項(その1) 販売地域の欄には契約者が所在する総ての市町村名を記入し、 緊急時対応業務が委託先も含めて30分以内で実施できるかどうかの 判断材料とする。 2.一般事項(その2) 1)販売事業者証の掲示は目視で内容を確認(内容が未更新のことがある) 2)業務主任者(選解任届、再講習記録も入った免状のコピーを添付) 3)資格取得状況の確認は従業員資格一覧表で行う(設備士再講習) 4)液化石油ガス設備工事届出書(前回以降の工事記録から確認) 5)気密、漏えい試験の為の器具の較正(較正記録より確認) 6)販売事業所等の変更(特に保安業務委託先を変更した場合には、行政庁へ の 届出と消費者に変更内容の交付がされているか確 認) 5 販売事業 社内保安査察実施記録(2) 3.保安業務 現状の保安業務実施者を総て記入し、届出内容と相違がないか確認 4.保安業務実施状況 1号から7号までの保安業務ごとに、一般消費者数、3~5号の年度予定 数、 前月までの実施数を書き、進捗率を出す 5-1.貯蔵施設(所有しない場合) 規則第11条2項但し書き1号~6号のいずれかに該当しているか 5-2.貯蔵施設(所有又は占有する場合) 1)面積、貯蔵量、店舗との距離(敷地外は5km・10分以内)、警戒標、保安距離 2)障壁、扉、屋根、換気口(床面積の3%以上、塞がれていないか) 3)消火設備、火気との距離(周囲2m以内に火気や引火性のものはないか) 4)40度以下に保持(査察時の温度を記入)、転落転倒防止等その他 *実物にあたって確認すること 6 販売事業 社内保安査察実施記録(3) 6.販売事業関係(その1) 1)賠償責任保険の加入確認(付保証明確認) 2)14条書面の交付(現物にあたり、交付日、交付者、内容を確認) ・質量販売の14条書面も確認 ・書面内容に変更があった場合は変更書面の再交付を確認 (対象消費者数、交付日、交付者、内容等を確認) 3)保安教育(年間計画、実施記録、内容、参加者等) 7.販売事業関係(その2) 1)安全器具の設置状況(マイコンメータ、ヒューズガス栓、ガス漏れ警報器 ガス漏洩検知装置等) 2)集中監視システムの設置状況 3)CO中毒事故防止の燃焼器具等点検・調査の実施状況 4)顧客図面の管理状況 5)埋設管の維持管理状況 6)行政への各種届出等の実施状況 7 販売事業 社内保安査察実施記録(4) 8.帳簿報告等 1)法令で規程された事項の台帳等への記載状況と保管状況の確認 ・質量販売の記録(充てん容器の種類と数、年月日、販売先等) ・14条書面(書面交付を行った者の氏名等) 2)液化石油ガス販売事業報告の確認(決算後3ヵ月以内) 3)事故届(都県知事又は警察官) 4)特定消費設備に係る事故の場合、産業保安監督部に報告 9.その他 1)各種委託契約書の確認(認定保安機関、設備工事業務、配送等) 2)容器運搬車両の装備確認(高圧ガスの表示、イエローカード、緊急工具) 3)産業廃棄物の処理状況(マニフェストの発行状況) 8 保安機関 社内保安査察実施記録(1) 1.一般事項 認定番号、次回更新時期、各種申請事項等を確認 2.保安業務計画書 1)認定時(最新)の保安業務資格者必要数、保安業務用機器と査察時の 実数を比較する(現物にあたり、動作確認) 2)資格取得状況の確認は従業員資格一覧表で行う(設備士再講習等) 3.保安業務実施状況 1号から7号までの保安業務ごとに、保安認定数、一般消費者数、 実施数を確認する 4.保安体制の整備 1)受託した液化石油ガス販売事業者への報告(保安業務規程と確認) 2)緊急時対応の方法が保安業務計画書の記載と相違ないか確認 3)30分以内に保安業務資格者が到着出来る体制(記録簿で確認) 9 保安機関 社内保安査察実施記録(2) 5.保安業務の内容 1)保安教育(年間計画、実施記録、参加状況、内容を確認) 2)保安業務受託契約書の確認 3)賠償責任保険(付保証明で確認) 6.帳簿報告等 1)供給開始時点検・調査 ・良、否、拒否、不在の記入 ・漏洩検査は適性な圧力で適正な時間行われており、 チャート紙に圧力降下がないか(サンプルチェック) ・燃焼器については製造者又は輸入者の名称・型式・製造年月 2)容器交換時等供給設備点検(実施結果及び販売事業者への通知等) 3)+4)定期供給設備点検・定期消費設備調査 ・良、否、拒否、不在の記入 10 保安機関 社内保安査察実施記録(3) 5)周知 ・1年に1回以上実施(開放燃焼式瞬間湯沸器等:液石法規則38条) ・2年に1回以上実施(その他) ・周知実施者氏名と周知内容の保存 6)+7)緊急時対応・緊急時連絡 ・30分以内に到着しているか(実施記録で確認) ・実施記録には、内容や措置及び結果が記入されているか バルク供給設備の点検 ・供給開始時点検、充てん作業時点検、1年点検、2年点検 4年点検が確実に実施されているか、バルク貯槽台帳等で確認 ・改善指示書 ・改善計画書 ・改善報告書 11 社内査察を実施する場合のポイント ・査察実施は,保安部など別の部署が行うことが望ましい ・確認は、口頭ではなく、現物及び証拠書類で行う (貯蔵施設、台帳、免許証のコピー、各種基幹データ及び集計表等) ・改善事項の指示、計画、報告は文書で行う ・査察結果は必ずトップマネージメントに報告する ・指摘事項は追跡調査等で最後まで改善させる 12 ご清聴ありがとうございました。 13
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