システムズエンジニアリングとは コンピュータのプロフェショナルを目指して 諏訪東京理科大学 経営情報学部 経営情報学科 教授 大 成 幹 彦 2004.08.01 オープンキャンパス2004 1 コンピュータの分類 • 大型汎用機 技術計算 Work station,専用機 (ス-パーコンピュータ) 事務処理計算 (銀行,オンライン,ATM) • Personal computer 個人用,事務所用 Desk top PC, Note PC • Micro-computer 携帯電話,Fax, 車 (マイコン) 経営情報学科出身SEの進路 2 コンピュータの構成 コンピュータ本体 中央処理装置 制御装置 演算装置 入力装置 主記憶装置 補助記憶装置 近年の進歩:+ 通信機能 データ コンピュータは制御装置、演算装置、主記憶 装置、補助記憶装置、入力装置、出力装置 で構成。 コンピュータの心臓部は中央処理装置(CPU)。 CPUは制御装置と演算装置から成る。 主記憶装置はプログラムやデータを記憶。 データを送ったり、 処理結果を記憶。 出力装置 CPU と主記憶装置をコンピュータ本体といい、 入力装置、出力装置、補助記憶装置は周辺 装置 という。 3 ノイマン型コンピュータ ・広く使われているコンピュータ ・プログラム記憶方式: 1947提唱,EDVAC以降採用 主記憶装置 メモリ(DRAM) 00000 00001 ・ ・ ・ データ プログラム ・ソフトウェアの概念 ・逐次処理 混 在 256KB ・線形アドレス記憶 ・データとプログラムの区別がない ・未熟な半導体技術で作れるくらいの単純な機構 J. V. Neumann: ハンガリー出身のアメリカの数学者 4 ENIAC 結線でプログラム pptだけ 5 コンピュータの専門家 職 種 • ハードウェアエンジニア 電子システム • システムズエンジニア(SE) 経営情報 対応学科 電子システム • ソフトウェアエンジニア プログラマ 経営情報 電子システム 6 情報システム ハードウェア ハードウェア 人 間 Plan 定型業務 PC 企画 昔:大型機 情 報 情報システムの 中心は人間 Do See 運用 監査 業務のサイクル pptだけ 7 情報システム開発の手順 目的・課題 SEの役割 製作 顧客 折衝 評価 要求分析 Requirement Engineering Verification prototyping ヒューマンイン タフェース, 使い勝手 Validation 要求仕様 Requirement Specification ハードウェア,ソフトウェアの選定 仕様書どおりに 作られているか 利用者の真の 要求を満たして いるか 8 システムの特徴 全体として目的 を持っている 2つ以上の構成要 素を含んでいる 分析 Analysis 全体を部分に,部分を 相反 する そのまた部分にと分析 概念 を進め,全体への認識 を高めていく方法 要素相互間の機能 が規定されている システム概念 全体は部分より成る。全体 は部分に依存し,部分は全 体を前提として存在する。 全体のベスト≠部分のベスト 全体≧部分の集合 期間のベスト≠瞬間のベスト 9 システムズアプローチ 課 題 項目の抽出,構造化: KJ法,ISM,・・ 解決代替案 課 題 目的樹木法, ・・ 方策1 評価 方策2 具体案1 具体案2 具体案3 具体案4 具体案5 Relevance Matrix, ・・ 10 Systems Engineering 要求分析 USER 写像 Mapping 逆写像 利用者 MAKER 技術 作成者 11 文化の違い 文化 = 有形物 ・ 思考 ・ 規範 言語メッセージでのコミュニケーションのパターン は文化により異なる。 低コンテクスト文化での言語コミュニケーション ・・・ アメリカが代表 (1) 言語的緻密性をもつ (2) 明示的言語コミュニケーション (3) 言語メッセージにだけ頼る。非明示的なも のに依存しない 12 高コンテクスト文化 ・・・ 日本 高コンテクスト文化での言語コミュニケーション ・・・ 日本が代表 言語メッセージ以外に送受信者の内部に存在 する人間関係などの非明示的なものに依存 する 問 学校から帰ってきた小学生に対する母親 小学生 「お腹すいた」 アメリカ人の母親ならどうする? 日本人の母親ならどうする? 13 民族別のコンテクストの比較 • 低コンテクスト文化(明示的コミュニケーション) • • • • ドイツ系スイス人 ドイツ人 スカンジナヴィア人 アメリカ人 • • • • • • フランス人 イギリス人 イタリア人 スペイン人 ギリシャ人 アラブ人 • • 中国人 日本人 • 高コンテクスト文化(非明示的コミュニケーション) 14 動作動詞に見る文化の違い 高コンテクスト文化の言語 確認する 接続する 低コンテクスト文化の言語 目で確認する: make sure テスタで確認する: check 回路の導通を確認: insure 端子に接続: terminate 線と線とを接続: splice コンピュータと周辺機器 を接続する: connect 法律的判断 日本:主観的意思があったか 欧米:書いてあるか pptだけ 15 システムズエンジニアの資質 • 課題を見つけ,解決策を見つける営み(学問も)。 • 使う立場,作る立場がわかる(職人も同じ)。 日本の企業経営がわかるSEが嘱望されている。 • ハードウェアもソフトウェアも機能的にわかる。 • 相手を説得することができる(SEは営業部門)。 • 明快な表現ができる(学問の世界も同じ) 。 • 対象をシステム的に理解し,visual に表現する。 16 参考URL 本資料のURL http://www.rs.suwa.tus.ac.jp/ohnari/ 既作成のURL http://www.rs.kagu.tus.ac.jp/~ohnari/ の中の 「システムズアプローチ」 「プレゼンテーション技術」 を参照のこと。 pptだけ 17
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