ハードウェアとソフトウェア

情報処理入門A・B
第5回 ハードウェアとソフトウェア
坂口 利裕
横浜市立大学・商学部
本日のテーマ

ハードウェアの基本的な成立ちの理解



5大装置とノイマン型コンピュータの要件
ハードウェアの特徴
ハードウェアとソフトウェアとの関係の理解


基本ソフトと応用ソフトの役割
データの表現方法



二進数の基礎
アルゴリズム
自己診断テストによる理解度の確認
2004/06/08・09
情報処理入門A・B
2
コンピュータ関連用語の認知度(2004)
知らない
0%
10%
20%
30%
コンピュータウィルス 2.2%
ビットとバイト
マイクロプロセッサ
オペレーティングシステム
アルゴリズム
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40%
50%
よく知っている
60%
70%
80%
64.0%
ハードウェアとソフトウェア 5.1%
サーバーとクライアント
聞いたことはある
90%
100%
33.8%
65.9%
23.2%
29.0%
65.9%
32.6%
10.9%
56.5%
46.8%
10.9%
49.6%
59.0%
33.1%
81.9%
情報処理入門A・B
3.6%
7.9%
17.4%
0.7%
3
電子計算機

世界初の電子計算機





ENIAC
第二次世界大戦の最
中,アメリカが開発
軍事目的
十進法
ワイヤード・プログラム
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情報処理入門A・B
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コンピュータの概念的構造
本体

概念的装置

制御装置
5大機能
演算装置
入力装置
主記憶装置
マイクロ
プロセッサ
(MPU)
出力装置
補助記憶装置
周辺装置
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情報処理入門A・B
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各装置の役割と具体例
(周辺装置)

入力装置



データをディジタル化する
キーボード,マウスなど
出力装置


ディジタルデータを映像・音声などに戻す
ディスプレイ,プリンタなど
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6
各装置の役割と具体例
(本体部)

演算装置



記憶装置



能力は四則演算程度
複雑な処理はソフトウェアで実現
主記憶装置-半導体で構成
補助記憶装置-磁気式,光学式,光磁気式
制御装置

全体の速度の調整,プログラムの解読と実行(処理の
自動化)
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マイクロプロセッサ




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情報処理入門A・B
コンピュータの心臓部
半導体の集積技術の
高度化による単体化
パソコン用のプロセッ
サでは,1秒あたりの
処理回数→数百万回
~数億回
10年前のスーパーコ
ンピュータなみ
8
ノイマン型コンピュータの要件

電子回路による動作



二進数による演算



物的動作(歯車や電磁石)を伴わずに純粋に電子の
力で動作
速度・耐久性の向上
回路の簡素化
データの信頼性
プログラムの(主記憶装置への)内蔵

プログラムの変更の容易さ,汎用性の向上
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情報処理入門A・B
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ハードウェアの特徴




概念的には5つの装置から構成される
制御・演算装置の仕組みは想像するよりも単純
である
複雑な処理を,適切な順序の単純処理の組合せ
で表現することで,ハードウェアの能力を補うこと
ができる
プログラムも記憶装置上のデータとして電子化さ
れている→プログラムのソフトウェア化
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情報処理入門A・B
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ハードウエアとソフトウェアの関係



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情報処理入門A・B
ハードウェアは,メーカー
や機種ごと,周辺装置の
接続状況により千差万別
基本ソフトはハードウェア
の制御を担当し,応用ソ
フトウェアから要求される
機能を同じ水準で実現す
ることで,ユーザからハー
ドウェアの差異を隠蔽
応用ソフトは,目的に応じ
てユーザから呼び出され
て機能。
11
データ表現とプログラム

データもプログラムも記憶装置の内部では,二進
数で表現される


電子回路が単純にできる
一定の電圧かどうか
正(プラス)か負(マイナス)か
電流の方向
補助記憶媒体でも有利
パンチカードの穴の有無
バーコードの黒白
磁極のSN
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情報量の単位

有限の大きさの記憶装置の内部で,効率よく,か
つ実用的な精度を持たせる
→ 一定の桁数で処理
二進数1桁
→ 1ビット
8ビット
→ 1バイト
210=1024バイト
210=1024KB
210=1024MB
210=1024GB
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→
→
→
→
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1キロバイト(KB)
1メガバイト(MB)
1ギガバイト(GB)
1テラバイト(TB)
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二進数による数値表現

0と1だけを用いる表記
10進数 2進数
0
0
1
1
2
10
3
11
4 100
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10進数 2進数
5 101
6 110
7 111
8 1000
9 1001
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二進数による演算

十進数演算よりも機械向け


1桁同士であれば加算・乗算は4パターンを
作ればよい
0+0=00 0×0=0
0+1=01 0×1=0
1+0=01 1×0=0
1+1=10 1×1=1
論理式(and,or,not)で表現できるので電子的な論
理回路の組合せで演算が実現可能
マイクロプロセッサが一度に計算できる桁数
→プロセッサの処理能力を決定するひとつの要素
→現在の主流は 32桁 (32ビット)
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データの内部表現の色々

負の数





符号方式
嵩上げ方式
補数方式




固定小数点方式
浮動小数点方式
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コード化(符号化)
規格

小数

文字
情報処理入門A・B
ASCII,EBCDICなど
漢字などの
非英語圏の文字


2バイトで表現
JIS,シフトJIS,EUC,
UTF など
16
アルゴリズム

複雑な計算(や一般に問題解決)の手順を




答が存在しない時も含めて
必ず答を得られるように
基本的な計算(四則演算など)や
明確な判断基準のみで
表現したもの
 例:最大公約数を求める

444と259の最大公約数は?
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情報処理入門A・B
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アルゴリズムの例
2つの自然数の最大公約数

1.
2.
3.
4.
5.
6.
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自然数を a, b とする
もし a<b なら, aとbを交換
aをbで割った時のあまりを新たにaとする
もし a=0 なら, 6.へ進む
2.へ戻る
bが元の2つの自然数の最大公約数
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練習

別紙の自己評価用テストを解いてみる



パソコンの性能評価・周辺装置の特性など実
務的な知識の確認
数理的計算力の確認
自己採点

50%未満は,要復習
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次回は…

ワープロソフト入門

ワープロ機能の理解



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文字入力・自動割付・編集機能・検索と置換
オブジェクト(表・グラフなど)の埋め込み
目次や索引の自動生成・文字数のカウント
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