豊かさとは何か 先進国と開発途上国 経済成長と技術進歩 経済を支える文化的背景 MDG • 国連ミレニアム開発目標 – 豊かさへの挑戦 • 豊かな国と貧しい国 – 開発途上国問題 • なぜ貧しいのか – 開発援助のあり方 – なぜ援助するのか、どこまでするべきなのか 開発途上国の実態 2007年データ GNI per Capita GNI per Capita PPP 平均余命 低所得国 $578 $1,494 57 中所得国 $2,872 $5,952 69 中所得国下 $1,887 $4,543 69 中所得国上 $6,987 $11,868 71 $2,337 $4,911 66 $37,566 $36,100 79 $7,958 $9,852 68 低中所得国平均 高所得国 世界平均 資料出所:World Bank, World Development Report 2009 地域別貧困度(低・中所得国) 2007年データ GNI per Capita GNI per Capita PPP 平均余命 東アジア・太平洋 $2,180 $4,937 71 ヨーロッパ・中央アジア $6,051 $11,115 69 ラテンアメリカ・カリブ $5,540 $9,321 73 中東・北アフリカ $2,794 $7,385 70 南アジア $880 $2,537 65 サハラ砂漠以南アフリカ $952 $1,870 51 $7,958 $9,852 68 世界平均 資料出所:World Bank, World Development Report 2009 貧困地域 南アジア サハラ以南アフリカ 所得の再分配をめぐって • 公正な所得分配とは何か – 平等と効率のトレード・オフ – 結果の平等か機会の平等か – 貢献度基準か努力基準か • 現実的解決 – 機会の平等の追求 – 適度な所得再配分 開発援助の時間的視野 • 短期的視点か長期的視点か – 今、目の前で飢えている人をどうするか – 援助を必要としなくなるための施策の必要性 • 教育の重要性 – リーダーの養成 – 平均的な人々の教育レベルの向上 • 個々の事例における適切な判断の必要性 政策目標と経済的な制約 • 予算制約と政策の優先順位 – マズローの欲望の五段階説 – 欠乏要求から成長要求へ • 予算制約の時間的視野 – 現在と将来の間の時間選好 マズローの欲求の五段階説 • 生理的要求 – 空気、水、食糧の確保、生理的安定性 • 安全の欲求 – 身体の安全、雇用、資源の確保、精神的な安寧、家族の安全、 健康の維持、財産の保全 • 所属と愛の欲求 – 家族愛、友情、男女間の愛情 • 承認の欲求 – 自尊心、自信、達成感、他からの尊敬、他への尊敬 • 自己実現の欲求 – 道徳性、創造性、自発性、問題解決、不偏性、事実を受け入れ ることができる 欲望の三角形 自己実現の欲求 承認の欲求 所有と愛の欲求 道徳 創造性 自信と他からの承認 友情や家族愛 安全の欲求 身体、雇用、財産等の安全 生理的欲求 空気、食糧、水など 開発援助の問題点 生理的欲求や安全要求の欠如 開発途上国の現状 何が問題か 先進国の援助疲れ 経済援助の必要性 開発問題の再検討 発展を妨げるもの 地域紛争 難民問題 人口問題 その他 幅広い視点の必要性 テイク・オフしない経済 開発経済学の現状 • 国際経済学と南北問題 – 開発途上国問題 • 先進国と開発途上国の経済格差 – 開発経済学の誕生 • 開発経済学の新しい発展 – 経済的側面に限定した議論の限界 – 制度の強調 経済成長の枠組み Income(所得) Factors of Production(生産要素) Trade(貿易システム) Geography(地理的条件) Productivity(生産性) Institution(制度) 生産要素の問題 • 普遍的生産要素 – 労働、土地、資本 • 開発途上国における問題 – 資本不足 • 資金援助、外資の導入 – 労働力の質の低さ • 単純労働から熟練労働への訓練 生産技術の問題 • 技術進歩の必要性 – 資本拡大から資本深化へ – 労働力の質の向上 • 適切な技術進歩の必要性 – 雇用確保 – 段階的な技術進歩を • 自立のための経済援助の必要性 制度の問題 • 制度(Institution)とは何か – 経済発展を支えるもの • 経済発展する社会、しない社会 – 資源配分の仕組み – 所得分配の制度 – 労働哲学と倫理 • 制度と文化 経済発展の文化的背景 • 経済発展を支える精神 – 労働を善とする労働哲学 – よりよい生活を求める向上心 – 自助の精神 • さまざまな文化の存在 – 労働を神の罰と見る思想 – 輪廻の思想と生きる姿勢 – イスラム教と布施 日本経済の文化的背景 • 日本の労働哲学 – 石田梅岩と石門心学 • 労働と修行 • 教育の普及を支えたもの – 隣百姓の生活態度 – 明治維新後の家族制度 • 和の精神と年功序列制度 – 共同体としての会社 日本の社会と「見えざる原則」 • 山本七平『日本資本主義の精神』 – 日本型資本主義の独自性 • 機能集団と共同体の二重構造 – 共同体としての企業と「われわれ意識」 • 「聞いていない」という反対論 – 「資本の論理」と「共同体の論理」 日本の文化と西洋の制度 • 日本人の法律観 – 輸入された法律と日本の伝統ルール • 「無視される」法律と「無視されない」法律 • 「話し合い」絶対の社会 • 日本の株式会社 – 株式会社の形式的所有者と実際的所有者 – 株の持ち合いと企業集団 • 「全員一致」の精神と「拒否権」 倒産の必要な社会 • 規制緩和はなぜ必要か – 天下り、談合、非価格競争 – 「親方日の丸」という文化 • 変革の時代のリーダーシップ – 既得権を守れない時代 • 誰かを傷つける決断の必要性 • 共同体から機能集団へ – 私利私欲を離れて 日本的経営と国際化 • 日本的経営の特徴 – 終身雇用契約のない終身雇用制 – 年功序列 • 日本企業の海外での困惑 – 「双方誠意」条項の意味と無意味 • 伝統の崩壊 – 経済環境の悪化 「見えざる原則」の意識化 • 日本経済の成長とプレゼンスの増大 – 変化の進展と意識の遅れ • 頻発する文化摩擦 – 言語と行動の意味論 – 日本人の宗教観 • 日本を説明する努力の必要性 – 日本文化研究の必要性
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