7月16日 第12回発表 藤井 海太 国の競争優位(下) 11章 ; 企業の戦略 概要 国の環境がいかに有利であっても、成功が保証されているわけではな い。第一線で競争するのは、国ではなく企業なのである。 重要なのは国の優位の源泉を積極的に探し求め、利用することであ る そのために必要な活動とはどのようなものか 国際競争における競争優位 成功した企業が採用した個々の戦略は多種多様だったが、競争優位 を持続することのできた企業・産業には、どこも根底にある決まったや り方があった 1. 競争優位は基本的に向上、イノベーション、変革から生まれる 2. 競争優位には価値システム全体が関連する 3. 競争優位は執拗に向上させてこそ維持できる 4. 優位を維持するにはその源泉をグレードアップする必要がある 5. 優位を持続させるために究極的に必要なのは、戦略にグローバルに 取り組むことである 1.競争優位は基本的に向上、イノベーション、変革から生まれる 企業が優位を得るのは、新しい競争基盤に気づくか、新しい優れた手 段を発見するから ソニー;ラジオをトランジスター化した最初の会社 ヤマハ;手作りだったピアノの生産をオートメ化する方法を発見 イノベーションは技術以外にもきわめて広い意味に定義されている 製品設計、生産工程、マーケティング手法、新しい訓練や組織の方法 ライバルが無視していたセグメントを扱うときに、競争優位を生み出す イノベーションもある 日本企業が多くの産業で優位を得る←小型でコンパクトな製品分野を重 視 2.競争優位には価値システム全体が関連する 価値システムとは、製品の創造から使用にいたるまでの活動の全系 列をさす 自社の価値連鎖だけでなく供給企業、流通チャネル、買い手の価値連鎖 まで含む 優位を気づき維持する過程には、供給企業や流通チャネルと密接な 相互関係を持つことが欠かせない 世界レベルの供給企業とユーザーが1つの国にいることが、多くの産 業で国際的な優位と関連している クラスターの創造と拡張 供給企業の育成を促進 顧客のレベルを向上させる 関連産業への参入を奨励 3.競争優位は執拗に向上させてこそ維持できる 一度獲得された優位を維持するには、別のもっと優れた方法を探し求 めなければならない しかし、企業が自力だけで変化するのはほとんどない それまでのやり方が手続きや経営管理の中に制度化される 専門家された設備がつくり出される 1つの行動様式の教育を受ける こうした力に対抗できるだけの強い圧力=外部環境 外部の圧力や刺激に向き合う必要がある 4.優位を維持するにはその源泉をグレードアップする必要がある 競争優位は価値連鎖内のどの活動からでも育つ しかし、優位の源泉によって持続性には違いがある 持続力のある競争優位はレベルの高い人材や社内の技術力に依存 しているが、これにはたゆまぬ変革と、専門化された技能に継続して 投資することが必要である より長く持続する競争優位を築くには、あまり持続しない競争優位が 優位を保っている間に陳腐化させることも必要 日本;標準化された低価格製品→多様な差別化製品 5.優位を持続させるために究極的に必要なのは、 戦略にグローバルに取り組むことである グローバルに取り組めば、本拠地の優位を補い、本拠地の劣位を消 し去ることができる 1. 国際的なブランドネームの確立 2. 活動を他国に配置 地域による優位の獲得 劣位を補う 地域市場への浸透を促進 3. 世界的規模でかつどうを調整し統合する 規模の経済性の獲得 ブランドの評判の有効活用 国際的な買い手への対応 競争優位の背景 競争優位の条件から、一つの心構えがつくり上げられる。 安定性を求めるのではなく、変革を求めなくてはならない ビジョンをもったリーダーが重要。しかし、そのビジョンはどこから手に 入れるのか? イノベーションが成功するのは本国の環境がそれを支援しまた 強制するからである イノベーションを迫るプレッシャー 産業での変化を認識する クラスター内でも相互交流 イノベーションを迫るプレッシャー イノベーションの刺激をつくり出すだめに本国を活用する 要求の厳しい買い手やチャネルへ販売する 困難なニーズを抱えた買い手を探し出す 厳しい規制のハードルや製品規格を上回る基準を設定する 従業員を長期雇用者として扱う 優れた競争相手をよい刺激とする 産業での変化を認識する 他の国でも重要になるニーズの傾向を、いち早く見抜くこと 日本;エネルギー効率の重要性をいち早く明確な警告として受け取っていた 最も先行したニーズをもつ買い手を識別し、対応する 新しく出現してくる顧客やチャネルを調査する 規制の将来を予知させる規制のある地域を見つける 研究センターや最も才能のある人材の供給源と常に関係を保っておく すべての競争相手、とくに新しい型破りな企業を調べる クラスター内での相互交流 本国に世界的水準の買い手や供給企業があり、関連産業があれば、 重要な競争優位を得ることができる 将来の市場ニーズや技術の発展に深い読みがある 変革と向上の企業風土を生み出すのに貢献する イノベーションを進める過程でパートナーになったり味方になってくれたり する 本国にクラスターがあることで、外国企業との取引よりも親密でオープンな 接触ができる 国の競争優位まとめ 国際優位は特定の産業に集中していることが多い。特定の産業で競 争優位を確保させ保持させる国の決定的特質は何かを追求した。 国のダイヤモンド 要素条件 需要条件 関連・支援産業 企業の戦略、構造およびライバル間競争 周りの環境から受ける影響が大きい よって産業競争力を数値化する際も、背景の情報を盛り込むことが重 要であると考えられる 夏休みに向けて ダイフクでのインターン IMD以外の競争力指標の調査 統計ソース 以上で発表を終わります
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