CISCO&HPのまとめ イノベーション テクノロジー • テクノロジーは、ノウハウである。ハイテクであろうともロウテクであるとを 問わず、テクノロジーとは、物事のやり方について我々が知っていること を表現するものである。 • テクノロジーは、企業が価値連鎖のなかで行う全てのプロセスに体現さ れている。 • テクノロジーの変化は、企業が行う活動だけでなく、活動相互の関係や 企業同士の関係にも影響を与える。 • テクノロジーは、企業が何を作り、何を相手に競争するかにも影響を与え るものである。したがって、テクノロジーの進歩はビジネスに大きな影響 を与える。 • テクノロジーの変化は、産業の競争優位の基盤を変化させ、企業に大き なチャンスや脅威を与える。 • 産業レベルでは、テクノロジーの変化が業界の様相を一新し、衰退する 企/勃興する企業が明暗を分ける。このテクノロジーの変化を理解する企 業は優位にたつ機会を得ることができる。 • 企業レベルでは、社内のテクノロジー/技術革新のマネジメントが優れて いれば競争優位を生み出す重要なソースとなりうる。 破壊的イノベーションのモデル クレイトン・クリステンセン イノベーションのジレンマ 原則: 1. 過剰満足が破壊的イノベーションの前提条件を作り出す 2. 破壊的イノベーションはルールを破ることから生まれる 3. ビジネスモデルのイノベーションが破壊的イノベーションを推進するこ とが多い イノベーションに貢献する組織 • イノベーションの能力を構築しようとする企業は、成長 の追求を反復可能にするための組織体制とシステム を作る必要がある • 適切なイノベーションの組織体制を構築するには、自 社の状況により、イノベーションの活性化、イノベー ションのアイデア考案の指導、新規成長事業の先導、 イノベーション活動の強化を選択する必要がある • 適切なツールを採用し、イノベーションの共通言語を 確立し、社外的な視点を取り入れ、人事ポリシーとイノ ベーションの整合性を取る努力が必要である イノベーション・プロセス における問題点 • • • • 機会の識別 機会の優先順位づけと資源配分 新規事業の具体化と構築 事業の立ち上げと他者の強みの活用 機会の識別 課題・問題点 可能な対応策 戦略 機 会 の 識 別 • 成長の目標を支える ための十分なアイデ アがない • ほとんどのアイデア が持続的である • イノベーションの共通 言語が存在しない • 社外的な視点や認知 度が限定的である イノベーションを活 性化する • イノベーション研 修組織 • イノベーション諮 問委員会 優先順位付けと資源配分 機 会 の 優 先 順 資位 源付 配け 分と • 企業が持続的な思考形 態にとらわれている • 成長のアイデアが勢い を失っている • 成長の取り組みの資源 が定期的に削減されて しまう • 中核事業が優先されて、 成長のための取り組み が後回しにされてしまう イノベーションのア イデアを指導する • イノベーション成 長委員会 • 社内起業ファンド 新規事業の具体化と構築 課題・問題点 可能な対応策 新 規 事 業 の 構 築 • 破壊的戦略よりも持続 的戦略が優先される • 破壊的イノベーションの アイデアがフル活用され ない • 不確実性を適切に管理 できないことで、成長の 取り組みが阻害される • 良いアイデアが優れた 事業につながっていかな い 戦略 新規成長事業を先 導する イノベーション・イン キュベーター、自立 型の成長グループ 事業の立ち上げと他社の強みの活用 課題・問題点 可能な対応策 新 他規 者事 の業 強の み立 のち 活上 用げ と • チャネルのサポートの欠如 により、アイデアが機能し ない • 新規事業を拡大するのが 困難 • 能力不足により成功が限 定的 • 他社との提携やパート ナーシップが活用されてい ない • 企業のバリューチェーンに おける位置が悪いため、 勝ちの確保が困難 戦略 社外のイノベーショ ンの取り組み強化 企業ベンチャー投 資事業部 事業開発グループ イノベーションに貢献する組織体制 • 認知度を広め、スキルを構築することでイノベー ションを活性化する • イノベーションの取り組みを支援し、成功の妨げ になる障害を取り除くことで、イノベーションを指 導する • アイデアを現実化するための資源と環境を提供 することでイノベーションを先導する • 提携関係の構築、企業買収、社外イノベーション の取り組みに投資を行うことで、イノベーションを 強化し、成長を促進する イノベーション研修組織・諮問委員会 • イノベーションに特有のスキルと文化を育成する。 • 研修はスキルを系統的に構築し、主要な従業員の思考形態を変 革することで、社内のイノベーションを活性化する。 • 実際にイノベーションの課題に積極的に取り組んでいるチームと のコミュニケーションを通じて研修委員会はより効果的になる。 • 諮問委員会では、組織のイノベーションの視点を拡大する手段と して機能する。 • 諮問委員会は通常、社内の主要部門の代表者、コンサルタント、 顧客、サプライヤー、学識者などから構成される。こうした委員は 多様なイノベーションの手段に対して助言を行える代表者から構 成される。 • 諮問委員会はアイデアの共有やオープンな対刃を可能にするた め形式にとらわれない。 イノベーションのための成長委員 会と社内起業ファンド • イノベーションの取り組みを支援し、阻害要因を 排除するための組織。 • 成長委員会は経営陣の選抜グループであり、企 業のイノベーションの優先順位を統一することを 目的とする。初期段階の全アイデアを検証して 優先順位を付け、破壊的イノベーションのアイデ アの推進をする。 • 社内起業ファンドは予算を分配し、経営陣の資 源を破壊的イノベーションのプロジェクトに配分 する。 イノベーションを先導するインキュ ベーターと成長グループ • 予算の提供と管理だけではイノベーションを吸う維新するのに十 分でない場合や、破壊的イノベーションのアイデアよりも、持続的 イノベーションのほうが常に優先されてしまうようなとき、専任のイ ンキュベーター・チームを構築することがある。 • インキュベーター・チームとは部門横断型の専任チームであり、荒 削りなアイデアを受け取ると、短期間で検討を行い改良する。必要 に応じて社内の主要部門からサポートを受け、不確実性に対応し、 独創的な問題解決を推進し、障害を克服する。 • 自律的成長グループは独自の予算を持ち、独立した意思決定を 行う。企業家的スキルを備えたジェネラリストを数名抱え、中核事 業から必要に応じて調達する。 • この人事異動システムにより、成長グループのイノベーションの活 力を中核事業組織に反映することができる。 企業ベンチャー投資事業部と事業開発グループ • イノベーションを強化するために企業ベンチャー投資事業部と事業開発グループ がある。 • 企業ベンチャー投資事業部は中核事業の範囲では得られないアイデア、知的財 産、成長の機会を追求する為の投資をおこなう。その利点として以下のことがあ げられる。 1. ベンチャー投資コミュニティへの関与により、中核事業に間接的あるいは直接的に影響を与え得 る新しいアイデア、テクノロジー、事業戦略を早期に知ることが可能になる。 2. 共同投資などの他の投資家との協業により、可能性は大きいが不確実性も高い取り組みにおい てリスクをシェアすることが可能になる。 3. 中核事業を推進し、あるいは、中核事業から利益を得られる事業を企業ベンチャー投資事業部 がサポートすることで、中核事業の製品やサービスの需要を増大でき、従来は検討対象外で あったようなバリューチェーンにおける魅力的な位置を占められるようになる。 4. 企業のイノベーションを加速できる中核スキル、テクノロジーのノウハウ、リレーションを有した企 業を識別し、買収を容易にする。たとえば、シスコ・システムズは、既存製品の強化と新規市場カ テゴリーへの進出のために100社以上の企業買収を行なっている。 5. 各パートナー企業の強みを生かし、リスク・シェアを可能にし、戦略的な調達契約を行ない、独占 的な流通契約を行なうためのジョイント・ベンチャーや提携を実現する。 企業の製品の普及を推進し、さらに需要を喚起する補完的製品の開発を促進する。 6. 7. 知的財産権を獲得し、競合上の差別化を提供するためのテクノロジー契約やライセンシングを推 進する。
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