8 人間関係の中で育つ −社会性の発達− 道案内 1 準備 2 知覚の発達 3 認知の発達 4 5 6 7 感情の発達 性格の発達 社会性の発達 発達上の問題 (0) (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) 授業を始める前に 発達心理学とはどんな学問か? なぜ発達心理学を学ぶのか? 子供に世界はどう見えるか? 子供はものごとをどう理解するか? 子供は心をどう理解するか? 子供に愛情を注ぐこと 性格は生まれつき? 人間関係の中で育つ (9) 子供に見られる心の問題 (10) 問題の解決 & まとめ (試験情報) メインメッセージ8 持つべきものは友 子どもには豊かな人間関係 を! 1 対人関係の発達 (1) 乳児期 社会的微笑 養育行動の誘発 人見知り 養育者との愛着の形成 鏡映像理解 「自己」の発達 1 対人関係の発達 70 観 察 さ れ た 割 合 60 50 子ども 40 大人 30 20 10 0 1-2 3-4 5-6 7-8 9-10 11-12 年齢 [データ8.1] だれと遊ぶか? 1 対人関係の発達 (2) 幼児期 2歳児 他者の認識 自分の思い通りにならないことを知る [エピソード8.1] (2) 幼児期 3歳児 仲間同士の共感 大人との心理的距離 仲間以外の排除 [エピソード8.2] (2) 幼児期 4歳児 向社会的行動 教える行動の芽生え [エピソード8.3] [エピソード8.4] (2) 幼児期 5歳児 「心の理論」の形成 相手の立場に立って教えあう関係 [エピソード8.5] 仲間の中で自分を見つめる [エピソード8.6] (3) 仲間入り行動 [データ8.2] 幼児の遊ぶ人数 70 参 加 す る 幼 児 の 割 合 ・ % ・ 2:6 -3:6 60 3:6 -4:6 50 4:6 -5:0 40 30 20 10 0 2 3 4 5 6 遊びグループの大きさ(人) 7 8 (3) 仲間入り行動 直接的・言語的な仲間入り方略 仲間に入れてくれるように要求する あいさつをする 50% 61.5% (3) 仲間入り行動 間接的・非言語的な仲間入り方略 言語的働きかけなしでその場に入っていく 25.7% 言語的働きかけなしで近くをうろうろする 18% その場に入り、類似した行動を行う その場に入り、活動を妨害する 0% 56% その場に入り場所や者に対して文句を言う0% (3) 仲間入り行動 100 80 60 40 20 0 直接的・言語的 間接的・非言語的 その他 (4) 4歳児のけんかの原因 物や場所の占有 不快な働きかけ 規則違反 イメージのずれ 遊びの決定不一致 偶発的出来事 不明 6-7月 1-2月 0% 20% 40% 60% 80% 100% (4) 4歳児のけんかの終結 無視・無抵抗 単純な抵抗 自然消滅 圧力への服従 第三者の関与 相互理解 ものわかれ 6-7月 1-2月 0% 20% 40% 60% 80% 100% サブメッセージ 8.1 仲間はずれやけんかなど 人間関係の失敗を経験する ことも大事 2 遊びの発達 Parten (1932)による遊びの分類 分類 内容 ぼんやり 自分の体を揺すったり、何かをぼうっと見 ていたり、先生を何となく追いかけたりす る。 傍観 他の子どもの遊びをじーっと見ている。た まに話しかけたりするが、参加する気配 はない ひとり遊び 話せる距離に多児はいるが、その子とは 違う遊びをしている。 2 遊びの発達 Parten (1932)による遊びの分類 分類 内容 並行遊び 複数の子どもが並行して同じ遊びをする 。相互交渉もなく、自分の遊びを説明する こともない。 連合遊び 自分のやりたいように遊んではいるが、 多児との間にやりとりがある。役割分担 はない。 協同遊び 何らかの目的を持ってグループを構成し 、役割やルールを明確にして遊んでいる 。 2 遊びの発達 協同遊び 連合遊び 並行遊び ひとり遊び 傍観 ぼんやり サブメッセージ9.2 幼児にとって「遊び」とは 人間関係を学習する場である 3 集団の発達 (1) ギャンググループ 小3〜小6 基本的に同性だけで構成される。男児に特徴的。 同じ遊びをするといった同一行動を前提とし、その 一体感が親密性をもたらす。権威への反抗、他集 団への対抗が特徴。 3 集団の発達 (2) チャムグループ 中学生 基本的に同性だけで構成される。女子に特徴的。 同じ興味・関心や部活動などを通じて結びつく。互 いの共通点や類似性を言葉で確かめあう。自分達 だけにわかる同一言語により集団の境界線をひく 傾向がある。 3 集団の発達 (3) ピアグループ 高校生 男女混合で年齢に幅があることもある。互いの価 値観や理想、将来の生き方などを語り合うような関 係。共通点だけでなく、互いの相違点をぶつけ合い 、自他の違いを明らかにしながら自分らしさを確立 していく。 近年の問題 小学校 中学校 習い事の増加 うすめられた チャムグループ ギャンググループ 未経験 いじめることで 集団を維持する サブメッセージ8.3 友人関係は「同質性の確認」から 「異質性の相互受容」 へと発達する メインメッセージ8 持つべきものは友 子どもには豊かな人間関係 を!
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