現代の日本におけるTPPの課題

4年 5組
2311208
浅川 義範
TPPとは=Trans-Pacific Partnership:環太平洋連携協定
WTO、EPA/FTAとの違い
WTO(世界貿易機関)・・・153の加盟国・地域で貿易自由化
や貿易関連のルール作り。加盟国は他の全加盟国の同種の産品
について、同じ関税率を適用。
FTA(自由貿易協定)・・・一部の国・地域の間だけで貿易
をWTOより自由化(関税撤廃・引き下げ)
EPA(経済連携協定)・・・FTAに加えて、投資の自由化
や規制・制度の調和など幅広く経済関係を強化
・WTOのように交渉成立で世界中が対象となるわけではない。
・EPA/FTAのように各国の事情に応じた柔軟な交渉ができるわけ
ではない。
野田政権
安部政権
オバマ大統領に依存しすぎていた。
TPP参加の宣言をするものの、解散。
・アベノミクスという経済政策。
・重要な鍵となるのがTPP
なぜか。
円安誘導に続いて貿易品目の関税撤廃が加われば、
輸出産業にとって追い風となることが明らかだからである。
2013年2月23日、ホワイトハウスでオバマ大統領と会談した安部首相
は「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確となった。」として、
事実上のTPP参加を表明した。
アベノミクスから見たTPP
日本経済回復の起爆剤
ただし、日本経済回復の起爆剤をちゃんと機能させるためには、こ
れからの交渉によって変わってくる。
現状アメリカに対しての交渉力はあまり期待できないが、この多国
間FTAは、もちろんアメリカだけではないのでアメリカ以外のTPP参
加国とよく話し合い協力して交渉していけば、TPPをよい方向へ持っ
ていける可能性がある。
米韓FTAを引き合いに出す理由
・アメリカと韓国の2国間FTAがTPPのときにも使われる条約
をこのFTAでは使っているため。
その条約とは?
ISD条項
Investor-State Dispute Settlement=ISDS条項。
これは例えば、アメリカの企業が外国に投資し、問題が
生じたときに、アメリカの企業が相手国を訴えることができ、
その解決は国際紛争機関にまかせるというものである。
大きな問題点ISD条項
・裁判は世界銀行の国際仲裁センターで受けるが世銀の指名した
3人の裁判官が審判し、一審制で不服審査の規定がない。世銀
は10%の最大拠出国アメリカがずっと総裁の地位を手放さず
2012年までは元国務副長官ゼーリック。現在は、韓国系アメ
リカ人ジム・ヨン・キムとなっている。
・国際機関だから中立というわけではなく、投資家、企業の有利
な判定しか望み得ない。
・米韓FTAこれらに加えてさらに、韓国で被害を受けたアメリカ
の投資家が提訴すると、韓国政府は自動的に同意するという
屈辱的な内容も含まれている。
事例
・UNCTADによるとNAFTAで46件の紛争・係争があった。
そのうち30件がアメリカの企業がカナダ政府やメキシコ政府を訴え
ている。カナダ政府やメキシコ政府が賠償金を払った事例が多くあ
るのに対し、アメリカ政府が15件訴えられて負けた事例はない。
カナダとの関連で、アメリカの廃棄物処理業者マイヤースが、カ
ナダで収集したPCB廃棄物をアメリカの自社処理場に移送して処理
していたが、カナダがOCBを環境保護の観点から輸出禁止にした
ため、事業が継続できなくなった。マイヤース社がカナダ政府を
訴えたところ、ICSIDはカナダ政府が当該企業に対し内国民待遇違
反をおかしているとして、4900万ドルの賠償を命じた。
消費者視点におけるTPP
・関税の撤廃や引き上げで輸入品が安くなる。
・混合診療の解禁(保険診療と保険外診療を併用すること)
・保険制度が変わる可能性。
労働者視点におけるTPP
・多数の外国人労働者が押し寄せてくることが予想される。
・外国人労働者は日本でお金をつかわずに、ほぼ自国の家族に賃金
送ってしまう可能性。その場合消費拡大の経済回復は期待できない。
産業視点におけるTPP
・自動車産業は日本の産業界のなかで、TPP交渉参
加の最大の恩恵を受けると予想される。
・農業は国際競争力が一部の高級品を除いてないた
め、不安要素である。
(国際競争力がない理由として、日本の農業は兼
業農家が多いため、集約化が進んでないため。)
 2014年5月2日
進展強調。米通商代表部
(USTR)のフロマン代表はTPPをめぐる日
米協議について「両国は共に重要な一線を
越えた」と述べた。
 2014年7月29日 メキシコのイルデフォン
ソ・グアハルド経済相は日本経済新聞と会
見し、難航する環太平洋経済連携協定(T
PP)交渉の見通しを語った。11月のアジ
ア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会
議までに大筋合意するには「日米の関税交
渉が遅くとも9月までに決着する必要があ
る」と強調。(日経新聞抜粋)