経営情報論B 第5回 経営情報システムの管理③(第7章) 3.情報セキュリティ 情報システムの脆弱性 • 可視化の困難さ データおよび情報(デジタル信号) ※改ざんや複製されても発見が難しい(被 害拡大) • 集中管理の危険性 情報システム経由でハッキング 大量データの盗難(USBで簡単に持ち運べる) ※広域化によって、自然災害や事故の影響を 受ける 情報セキュリティ(リスク)マネジメント • 脅威;損害や悪影響をもたらす事象 (停電、火事、浸水、盗難) • リスク;具体的に発生する確率が想定できる もの(想定内) (リスクは発生する可能性の高い脅威なの で危険と呼ばれる。) 情報セキュリティ (リスク)マネジメン トは、想定する脅 威を絞り込んで、 自然災害、障害、 故意・過失等のリ スクを未然に防止 する仕組みを整備 し、被害(悪影響) を最小限に抑えよ うとする管理活動。 脅威の識別 リスクの評価 リスク分析 目標設定、セキュリ ティ対策の策定、評価 不可 承認 導入・運用 管理状況の監視 セキュリティ対策 物理的対策;自然災害(耐震構造、自家発電装 置購入など) 盗難(防犯カメラ設置、施錠の徹底、 警備員配置など) 管理的対策;体制(運用管理規程、マニュアル、 バックアップ体制整備) 内部(監視、教育、訓練体制整備など) システム対策;個人(IDやパスワード管理の徹底) システム(ファイヤーウォールやセ キュリティ・ソフト導入) 人的対策;セキュリティ教育訓練、情報倫理教育、 健康管理 情報セキュリティの機能 1)防止 損害を生じさせる可能性のある行動や事象 及び影響を物理的・管理的・システム的に事 前に封じ込める。 2)抑制 倫理教育や監視体制によって、犯罪や事故 が起こらないようにする。 3)検知 リスクおよび損害の発生を速やかに検出し、 回復作業を開始させる。 4)回復 検知されたリスクや損害およびそれらの波 及的影響を最小限に抑え、迅速に本来の機 能を回復させる。 ※防止、抑制、検知、回復への投資は、コストパ フォーマンスや重要性を考慮しながら決定 4. システム監査(集中化・広域化にともないリスク増大) システム監査の目的(法律上の義務ではない) • セキュリティ向上(リスク回避、悪影響最小化) システム監査の目的は、情報システムの信頼性、 安全性および効率性の向上を図り、情報化社会の 健全化を推進すること。 • 情報投資コストの妥当性 情報投資のコストとパフォーマンスを比較(過剰投 資や投資不足解消) • システム化の目的との整合性 情報システム投資がその目的(業績向上のため の業務改善)にどれだけ貢献したかを評価し、対 応する。 監査担当者と対象 システム監査は、企画、開発、運用に関係のな い第三者のシステム監査人がおこなうのが望ま しい。電子商取引(eコマース)の進展によって、 情報セキュリティ対策の重要性が増している。 (3)インターネットを利用した直接販売 製品や在 庫情報 出庫指示 ウェブ サイト (ICT) 情報提供 検索・注文 (支払い) 配送/商品受領(宅配市場の成長) 直接販売のメリット • 効率的な販売(卸売りなどの仲介業者の排除) • 効率的な物流(注文データから送り状自動作成) • ウェブサイトで大量のデータを双方向で提供 • 24時間全国あるいは全世界から受注可能 • データベースも即座に作成 9 デル製品の発注から受領まで(オンライン) 特急便は除く 日 顧客(国内) デル(中国) 協力企業(中国) 1 注文・決済→ →受注・決済確認 2 生産準備中(生産・輸送計画) 3~5 受注生産← ←部品生産・輸送 6~12 受領←← 宅配 (佐川急便) 注文 デルの ウェブ サイト 部品発注・需要予測 デル中国工場 部品 納入 近接す る協力 企業群 受領←輸送←組立 デルの強さ:中間段階削除(マージンと製品在庫の削減) 10 消費者ニーズの把握と代金回収の速さ 安価な部品(直近の価格;PC部品の値下りが早い)
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